世の中さかさまだ!電力会社を威張らせてはならない!! | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。




朝、僕は以下のようなつぶやきをした。


『福井に匿名の寄付500億円だって』
朝刊を読みながら妻がつぶやいた。
ん⁈ 奇特な人もあるもんだと思ったら、大半が関西電力などの電力会社。
何のことはない、原発立地のためのばら撒きだ。
『そんなことするなら、電気代下げてよね』妻が叫んだ。



『結局、世の中、カネを持っている奴が強いんだな』とつくづく思う。


カネを持っているから、過疎の自治体をカネで丸ごと丸めこんでしまう。
はじめ、当然のように原発立地に反対する人もいる地域を、
有り余るカネで1人吊り、2人吊して、電力会社への就職もチラつかせて、
賛成派に転げさせる。


人間は弱いものでね、
カネをもらってしまうと後ろめたくて、裏切れないんだ。
選挙で買収するような者に票を入れなければいいと思うが、
選挙に詳しい者の話では
「カネ打っちゃえば、まずこっちのもんだ」そうだ。


『結局、世の中、カネを持っている奴が強いんだな』


最も忌むべき言葉を、あえて2度も、僕は使う。
次のことを言いたいためだ。


電力会社が持っているカネ、ぜーんぶ、僕らが払った電気代だぜ!


無論「全部」は言い過ぎだが…、原発立地交付金は国から出ているからね。
しかしこれもまた、僕らが暮らしの中からひねり出した税金だ。


なぜ、電力会社は威張っているのか。
「メディアにもそのカネは行っているんでしょう」と言う人がいる。
お察しの通り、新聞も放送も、電力会社は大スポンサー様だ。
と言って、それがメディアの姿勢に影響するのかしないのか…。
それは会社によっても違うのだろう。


もし、万が一影響される社があるとすれば、
「なーんにも慮ることなんかないよ」と言いたい。
彼らのカネは、もともと僕らが払ったカネなんだから。
主従が全く逆転している!


逆転していると言えば、原発被害の補償において、
東電が査定する側に立っているのは本末転倒、逆転の最たるものだ。
加害者が損害賠償するときに、威張ってカネを配るバカがどこにいる。
第三者が公平に査定し、東電は恐れ入って差し出すべきものだ。



★   ★
数日前、九州電力のやらせメール事件の話を書いたとき、
僕は「社長が責任をとって辞めないのはおかしい」と言った。
それに対し友達の1人が、以下のようなコメントをくれた。


「責任をとって、辞職して結果はどうなるの?
もっと処理するべく、対策に対して追求するべきだと思いますよ」


そしてこの人は、僕のような論調は「トカゲの尻尾きり」で、
将来にわたって(この会社が)よくなることにはならないとも言った。
こういう主張はよく見かける。
しかし僕が言いたいのは


「会社をよくしたいなら、辞めろ」である。


間違った判断をした者が、どうして会社立て直しのリーダーになれるのか。
ここにも本末転倒がある。
責任をとって善後策を講じます、などというのは詭弁である。
ただ、わが身がかわいいだけだ。


九州電力の場合、社長の背後に会長がいる、と言われる。
ならば2人とも辞めてもらうのがベストである。
会社を正しい道に戻せる者は、社内にいくらでもいるだろう。
しかし、この2人がいる限り自浄は無理である。
(この辺のサラリーマンの性質については以前、ノートに書いた)


なぜ辞めなければならないのか。
それが最も潔いからだ。
潔い出処進退が、会社を目覚めさせる。
コンプライアンス(法令順守)の大切さに気付かせるのだ。


法令を守れない原因になっている者が居座っていて、
何のコンプライアンスか、ということである。


九州電力は、地元住民の多くの反対の声を無視して
玄海原発4号機を再稼働させてしまった。
この傲慢さはどうだ。


メディアが一斉に反発するかと思ったら、そうでもない。
「カネに買われているんでしょ」などとしたり顔に言われて、
悔しくないのだろうか。
このままでは「やっぱりね」と言われてしまう。
僕は憤懣やるかたない。


カネを持っていてもエラくはない。
カネは権力ではない。
と言うより、少しばかりカネを持っているものを権力化させてはだめだ。


あえてカネ、カネ、カネ…と言う。
こんなものは少しもエラくはない。
誇りない者がどんなにカネをひけらかそうと、
僕らは「フンっ!」と鼻で息を吹きかけてやろう。



元々それは、僕らが生み出した大切な大切なおカネである。



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