生きる原動力 | hideのブログ 越えて生きていく 急性前骨髄球性白血病 (APL)

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2015年2月24日に白血病を告知され緊急入院、同年11月28日まで入院、通院にて抗がん剤治療を受ける。
2016年1月より2年間の維持療法開始、職場復帰を果たす。
2017年11月に維持療法を終えて経過観察に入る。
白血病越えて生きていくオッサンの記録です。

自分の体力や健康に自信が無くなるということは、経験しないとなかなか伝えにくいことかもしれない。歳をとるにつれて落ちていく体力は緩やかなのだろうけど、病気になるとそれが短期間の内に一気に自分の身に降りかかる。例えば治療中の貧血、入院中の筋力低下、そして精神的不安定状態。それまで貧血なんて経験したことはなかった。それが治療中は、うっかり急に立ち上がるとそのまま倒れてしまう程の症状に見舞われ、それが自信喪失に繋がった。精神不安定も凄まじかった。今でも「鬱」という症状の辛さは痛い程良く解る。自分の場合は「死」しか考えられなくなり、飛び降りてしまいそうで高層階の窓際に行けなくなった。朝起きると絶望感しかなく、朝が来るのが怖かった。そんな症状も、お世話になっている緩和ケア内科の先生の適切な治療のお蔭で、今では嘘のように元気だ。


退院から9ヶ月が経ち、当時は希望も明るい未来もなかった自分も、来年のこと、3年、5年、10年後・・・そして定年後のこと・・・もう一度ライフプランを描いてもいいんだと思えるようになってきた。こんな病気を経験しても、これからも楽しいこと、感動する出来事が待っているんだと今は思える。今後の人生その時々の有りたい姿、やりたい事など、維持療法中はとかく守りに入りがちな我が身であっても未来を思い描き、どんどん予定を入れるべきなのだと。


病気になっても病人になるな、と誰かが言っていたのを思い出す。本当にその通りだと思う。もちろん病気を治す事が最優先の目標であることには代わりないが、それだけだとこころが元気になれない気がする。


自分にはやりたい事がいくつかある。
ひとつは以前熱中していた登山。膝を悪くして数年前から全く登れなくなってしまっていた。膝を治療してまた登山に挑戦したいと最近思うようになった。3千メートル級の日本アルプスから見る朝の霊峰富士が大好きだ。自分の足で登り、またこんな景色と出会いたい。そして雄大な山々と対峙し、自分という存在の小ささをこれでもかという程思い知らされたい。
世界や国内の風光明媚な場所を訪れたいという夢もある。これまでも何度か絶景と呼ぶに相応しい場所を訪れることが出来たが、天国のような南の島や自然遺産への憧れはより一層強くなった気がする。パワフルで生命感溢れるアジアの街にも行きたい。2年間の維持療法が終わったら、仕事で海外勤務がしたいとも思う。その為にそれまでに出来るだけスキルを得たい。
定年したら沖縄に住んでみたい。これは突拍子もないことかも知れないが夢のひとつである。自分のルーツは沖縄にあるからなのか、沖縄に行くとこころ安らぐのだ。夢を夢のままで終わらせない為に下調べをしたい。


既にいいオッサンだから夢や目標って少々こっ恥ずかしいさはある。でもオッサンも夢はあった方がいい。それがあるから生きることに貪欲になれる。病気を経験し、改めてそう思う。


今日は1ヶ月半振りの通院日だった。
6月末にやったマルクの結果は問題が無かった。血球は相変わらず血小板か低空飛行しているが、日々の暮らしには問題がないレベルだ。今日も明日も明後日も、日常生活が送れることに感謝したい。