猛将親父 〜第55話 酔う晴久〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。


1559年9月、降露坂の戦い(こうろざかのたたかい)と呼ばれる合戦で毛利(もうり)軍は尼子(あまこ)軍に大敗した。



この大敗で毛利元就(もうりもとなり)は命からがら敗走したのだ。


コアラ元就さんは九州の大友軍との戦いもあって、尼子との戦いを一旦退却を決めたんだよね。退却の時に尼子軍に襲われたんだ。




10月になり尼子晴久(あまこはるひさ)は自らの居城、出雲月山富田城(がっさんとだじょう)に帰還した。


月山富田城絵図(画像はお借りしました)



晴久「わっはははははっ!」


晴久は上機嫌に酒を飲んでいた。それに嫡男の義久(よしひさ)と家臣の宇山久兼(うやまひさかね)が付き合っていた。



久兼「殿、ご機嫌ですな。」


晴久「石見銀山(いわみぎんざん)を守れただけでなく元就が尻尾を巻いて逃げたのだぞ。こんな嬉しいことはない。」


義久「また攻めてくるのでは?」


晴久「その時はまた尼子の力を見せつけてやる。その上で元就の首を取ってやろうぞ。まぁ、義久も飲め!」


晴久は義久に酌をした。


久兼「ところで此度の合戦で吉川元春の姿が見えませんでしたが…討ち取ったのでしょうか?」


晴久「元春、影が討ったのであろう。いずれ影も戻ってくる。それより、わしは気分が良い。久兼も飲め!」



尼子晴久




晴久は上機嫌に酒を飲み、酔い、うたた寝をしていた。


義久も久兼もその場を離れた。



そこへ…



「殿…」


「殿、申し上げます。」



晴久は寝ぼけ眼で、


晴久「…んっん、弥太郎(やたろう)か?」


弥太郎「はい、ただいま戻りました。」


晴久「おぉ、弥太郎。此度はご苦労であった。元春は討ち取ったのか?」


弥太郎「はい…ただ私1人では元春を討つのは至難の業なので、手助けのものを使いました。」


晴久「ほぉ、そのものも忍びか?」


弥太郎「武士にございます。そのもの、殿に仕官したく今宵連れてきておりまする。お目通り叶いますか?」


晴久「よいよい。連れてまいれ。」


弥太郎「…入れ。」



弥太郎の後ろに1人の武士が現れた。




「お初にお目にかかります。」


晴久はマジマジと見た。


晴久「暗いせいか、よく見えぬ。もそっと近くに来い。」



その武士は晴久の前に来て平伏した。


晴久「ん、此度は吉川元春を討ち取ってくれたそうな…名をなんと申す?」


その武士はゆっくりと顔を上げ、


「名は…元春、吉川元春を申す!」






つづく…





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