世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
「うぅ…」
六角の甲賀衆に襲われそうになった細川政元(ほそかわまさもと)を庇って助けたのは天狗だった。
政元さんは威信をかけて六角を攻めにかかったんだ
政元は天狗の面を取った。
政元「そなた…いや…あなたは…母上!!」
天狗の面から現れた顔は行方知れずになっていた政元の母、里(さと)だった。
里って名前はこの物語の創作だよ
里「政元…」
政元「行方がわからず探しておりましたが…なぜ天狗に…」
里「…我が養父、山名宗全(やまなそうぜん)を亡くし、夫、細川勝元(ほそかわかつもと)を亡くし…私も生きていく望みを失いかけていました。世は荒れ、先の見えぬ有り様。なれど私はそなたにいます。政元にかけました。」
里は短刀が刺さり瀕死の状態だが、政元の手を握り必死で喋った。
里「政元、勝元様からの教え、15個の石…15個目の石は見えましたか?」
![コアラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/163.png)
政元「それは…まだ見えませぬ。」
里「…私が天狗となって、そなたの敵となったのは…世は変わると言うこと…武士が争った結果、秩序のない世になるのです。そこから何が見えてくるのか…それが目に見えぬ15個目の石…それをやるのはそなた…うっ…」
政元「母上…もう喋らぬように…」
里「政元…天狗は魔法を使うと言われてます。私が民の味方をしたのは………まっ…政…元…」
政元「母上…母上!母上!」
甲賀の山に政元の母を呼ぶ声が響いた。
里はそれ以上、口を開けず…亡くなったのだ。
政元は泣いた…
政元は母、里の亡骸を陣に運んだ。
そして家臣の上原賢家(うえはらかたいえ)を呼んだ。
政元「賢家、わしは母とともに京へ帰る。兵は残していくゆえ、後は頼む。」
賢家「…承知しました。こちらへは戻ってこられますか?」
政元「今は少し…1人で考えたい。御所様のことを頼むぞ。」
政元は鈎の陣(まがりのじん)から京へ帰った。
鈎の陣って義尚さん率いる幕府軍の陣だよ
政元のいなくなった鈎の陣は乱れていた。
我が側近や奉公衆が六角から奪った領地を巡って内輪揉めばかりしていたのだ。
我は政元に止められていた酒を煽り現実から逃避していた。
その頃、京に帰った政元は、ある人物に会っていたのだ。
それは我が父、足利義政(あしかがよしまさ)だった…。
つづく…
次回をお楽しみに〜
にほんブログ村
![コアラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/163.png)