諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が娘、竹子(たけこ)です。
泰時の次男、時実(ときざね)は将軍・藤原頼経(ふじわらのよりつね)の側近となりました。
その時実に泰時は早くも嫁を取らせたのです。
相手は泰時の弟・朝時(ともとき)の娘でした。
朝時「兄上、我が娘をよろしくお願いします。」
泰時「まだ若い2人だが、立派な夫婦になるであろう。」
若い夫婦を見ながら泰時と朝時が会話する横で北条氏の家宰、尾藤景綱(びとうかげつな)が泣いていました。
景綱「ううぅ…」
泰時「景綱、何を泣いておる。こんなめでたい時に。」
景綱「あっ、すいませぬ。…嬉しいのです。幼い頃から見てきた時実様があんなに立派になられて…」
泰時「景綱の妻は時実の乳母であったな。景綱、よくここまで時実を育ててくれた。礼を言うぞ。」
景綱「めっそうもない…でも泰時様のお言葉、嬉しゅうございます。」
1227年8月、鎌倉は六堂供養を翌日に迎え、多くの御家人が集まっていました。
その夜…
「もう我慢ならん!!」
「何をする!?」
ザグッ!!
「うわぁぁぁ…」
「止めろ!!」
ザクッ!ズバッ!!
鎌倉の真ん中で1人の武士が太刀を抜き、周囲の者を斬ったのです。
騒動の報せは泰時の元にも入りました。報せたのは景綱でした。
泰時「鎌倉内で太刀で暴れるとは…誰だ、その者は?」
景綱「……」
泰時「景綱、どうした?答えぬか!」
景綱「斬ったのは…高橋次郎(たかはしじろう)です。」
泰時「何!!次郎は時実の家人ではないか!…時実は何をしておる?」
景綱「時実様は…次郎に斬られ落命しました…ううぅ…」
泰時「!!」
泰時は言葉が出ず…すぐさま騒動の現場に向かったのです。
すでに次郎は他の武士に捕らえられていました。
現場に着いた泰時は時実の遺体を見つけ…
泰時「時実!!」
泰時は時実の手を握り、泣きました。
現場には時実以外にも倒れ傷ついているものがいました。
次郎は時実だけでなく、他の御家人も数名斬っていたのです…。
つづく…
にほんブログ村



