諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
「いつ殺すのだ…?」
千日参籠をしている公暁(くぎょう)に闇の中から声がしてきました。
公暁「そなたか…今はその機会がない。参籠を終えてからだ。」
闇の声「もうじき政子(まさこ)や泰時が京から帰ってくる。」
公暁「2人が帰ってきても関係ない。機会は訪れるはずだ。」
闇の声「…わかった、裏切るでないぞ。」
闇の声は消えました。
公暁は額から流れた汗を拭いました。
泰時や政子様の一行は鎌倉近くまで帰ってきました。
泰時は自らを襲った矢文を調べさせるため、家臣の尾藤弥助(びとうやすけ)を京に残しておきました。
泰時『矢文を放ったものと三浦(みうら)の家臣は関係があるのかも…』
泰時が思った三浦の家臣は伊原光吉(いはらみつよし)のことでした。
そして泰時の頭には後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)様と土御門上皇(つちみかどじょうこう)様のことが離れませんでした。
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一行は稲村路を通り鎌倉に着きました。
一行の帰りを御家人たちが迎えていました。
北条義時(ほうじょうよしとき)や大江広元(おおえのひろもと)、そして三浦義村(みうらよしむら)らも出迎えていました。
出迎えの中に泰時が気にしている伊原光吉もいたのです。
泰時は光吉の顔を見た時、
泰時『思い出した!京の西面武士(せいめんのぶし)の藤原秀康(ふじわらのひでやす)の目に見覚えがあったが…それは光吉だ!』
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泰時は驚愕しそうになったが、表情を悟られないように笑っていました…。
つづく…
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