白の執権 〜第96話 西面武士〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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諸行無常の世の中…

我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。




「朕の宝剣は見つかったか?」


1218年1月、京の御所に来ていた泰時に牛車から声をかけたのは後鳥羽上皇(ごとばじょうきょう)様でした。

後鳥羽上皇


後鳥羽「金剛…いや泰時であったな。」

泰時「はい、覚えて頂き、ありがたき幸せにござります。」

後鳥羽「将軍の後継ぎのことで参ったか…鎌倉も大変だの〜」

泰時「将軍は精進しております。鎌倉は安泰なればご安心のほど…」

後鳥羽「ほう〜、強気じゃの。まあ後継ぎのことは考えてやろう。ではまたな。」



上皇様はそう言うと、牛車の小窓を閉めました。




泰時は上皇様の牛車を見送りました。

泰時は牛車の周りには護衛の武士が気にかかっていました。





泰時「あの武士たちは…」




すると、

「あれは西面武士(さいめんのぶし)です。」



泰時が振り向くと、そこには(てる)がいたのです。


コアラ輝さんの本当の名前は(ひかり)で北条政子(ほうじょうまさこ)さんの忍びなんだ。そして泰時の実のお母さんなんだ。泰時さんは知らないんだよ。




泰時「これは輝殿、お久しぶりです。」

輝「西面武士は後鳥羽上皇様の身辺を護衛する武士集団です。」

泰時「かつて北面武士(ほくめんのぶし)は聞いたことがあるが…」

輝「新たに上皇様がお作りになったそうです。」



その西面武士の中で泰時は気になる人物がいました。

『あの武士…どこかで見た目つきに似ている…』




輝「…あの武士が気になりますか?」

泰時「…これは…見ている方向がわかりましたか?」

輝「えぇ、あれは藤原秀康(ふじわらのひでやす)というものです。」

泰時「藤原秀康…」

輝「秀康は元を辿ると和田義盛(わだよしもり)の一族に繋がるそうです。」

泰時「なんと!」

輝「義盛の甥の子が秀康。」


コアラ和田義盛さんは北条氏と戦って滅びたんだよね。




泰時はなにやら不穏なものを感じました。





しばらくすると政子様が御所から出てきました。


政子「泰時、光…いや輝も一緒でしたか…」

泰時「叔母上、藤原兼子(ふじわらのけんし)様とのお話はいかがでしたか?」

政子「えぇ、順調です。ところで泰時に会いたいという方がいます。すぐ御所に行きなさい。」

泰時「私に会いたい?それはどなたですか?」

政子「後鳥羽上皇様の御子、土御門上皇(つちみかどじょうこう)様です。」


土御門上皇


コアラ土御門上皇さんは弟の順徳天皇に譲位して上皇になったんだ。





泰時「私に…いかなることでしょう?」

政子「私は先に六波羅に戻ります。これも経験です。しっかり上皇様のお話を聞きなさい。」





泰時は訳がわからないまま、土御門上皇様の元へ行ったのです…。







つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜




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