私、足利尊氏の妻・登子です。
1335年北条時行様率いる北条軍が鎌倉に迫っていました。
夫の弟・直義殿は護良親王様をお連れせず暗殺しようと刺客を送りました。
護良親王様が幽閉されている東光寺では、
護良親王「…!何奴⁈」
東光寺に現れたのは直義殿の家臣・淵辺義博でした。
淵辺「我が主の命により護良親王様の御命頂きに参りました。それがしは淵辺義博と申します。」
護良親王「そうか。ようやく来たか。…北条軍がこの鎌倉に迫ってるらしいな。私が北条に渡れば厄介になると直義は踏んだのであろう。」
淵辺「はい。お覚悟召され。」
護良親王「元より覚悟はできておる。捕えられた時よりな。」
護良親王様は手を合わせ目を閉じました。淵辺が太刀を振り上げた時、
バシッ!
小石が淵辺の振り上げた手に当たりました。
淵辺「何者⁈」
護良親王「⁈」
私が送った間者の茜が入ってきました。
茜「御台様よりの命です。淵辺殿、親王様を切ってはなりません。親王様をお連れせよと。」
淵辺「なんと!」
茜「護良親王様、私は足利家御台所・登子様の侍女・茜です。御台様の命できました。」
護良親王「登子が私に生きよと申すか?父・帝にも見捨てられたこの私を。」
茜「御台様は親王様に生きて、足利とともに良い世を作ってほしいとの願いでございます。」
護良親王「……もうよいのだ。私の命運は既に尽きておる。良い世を作るのは尊氏に任せたのだ。ここで死んでも悔いはない。」
茜「しかし!」
護良親王「淵辺と申したな。1つ頼みがある。私を介錯せよ。」
淵辺「自害なされるのですか?」
護良親王「うむ。私は征夷大将軍だ。武士の頂点に立つもの。自ら腹を切るのが私の最期だ。よいな。」
茜「護良親王様!」
護良親王「茜。登子に伝えよ…ありがとうと…。」
そして護良親王様は自害されました。
茜は護良親王様の御首を手厚く葬りました。
私は後に護良親王様の最期を聞き、涙しました。
護良親王様の死から2日後、北条軍はついに鎌倉に入ります。
その頃、京では…
つづく…
「私の夫は優柔不断」の次回をお楽しみに~
