私、足利尊氏の妻・登子です。
1335年に入り、間者の茜から報が入りました。
茜には以前より北条氏の残党の動きを調べさせていましたが、ついに動き出したのです。
自害した北条高時様の弟・泰家様が京へ入ったのです。
茜は同じ報を京の夫にも伝えています。
私は茜に言いました。
私「泰家様が動いたとなると、どこかに高時様の遺児・時行様が潜んでいるはず。時行様を担いで大規模な挙兵が起きるかもしれません。茜!頼みますよ」
京では泰家様の恐るべき陰謀が発覚します。
泰家様は以前より北条氏と繋がっていた西園寺公宗らと後醍醐天皇様を暗殺し政権転覆を企てていました。
この企ては未然に防ぎましたが、泰家様は逃亡しました。
そして…7月
ついに信濃国で時行様が挙兵します。
時行様率いる北条軍が目指すは、この鎌倉です。
北条軍の勢いは強く、鎌倉に迫ってきました。
夫の弟・直義殿も兵を率いて出陣しましたが、井手の沢(東京都町田市)で破れました。
鎌倉へ戻ってきた直義殿は私や私の子・千寿王、後醍醐天皇様の皇子・成良親王様を連れて鎌倉から逃れました。
直義「姉上、北条軍の勢いは強い。一時鎌倉を離れましょう。」
私「わけりました。…護良親王様がいないようですが先に行かれたのですか?」
直義「…護良親王様は連れていきません。既に我が手のものを護良親王様の元へ行かせてます。」
私「なんですって!」
直義「北条が護良親王様を担いで強力な敵になるかもしれません。早いうちに危険な芽は摘まないと。」
私「何を言ってるの!殿はそんな命は出していません!茜!茜を呼びなさい!」
直義殿は護良親王様を暗殺しようとしているのです!
つづく…
