ラヴェルのオペラ「こどもと魔法」を聴きにNHKホールへ。
演奏はもちろんNHK交響楽団だが,指揮者はあのシャルル・デュトワだ。
オペラは敷居が高くて,これまで聴いたことはなかったが,
N響だし,「こどもと魔法」だったら大丈夫だろうということで,
初オペラである。
ストラヴィンスキーの「夜鳴きうぐいす」との組み合わせ。
さすがデュトワという繊細な音色は期待どおり,
歌手陣もとてもすばらしい。
「夜鳴きうぐいす」のアンナ・クリスティは,
むずかしい装飾音形を美しく歌い上げ,
「皇帝」「大時計」「雄猫」のデーヴィド・ウィルソン・ジョンソンは,
ベテランの貫禄十分のユーモラスな歌唱で,
「こども」のエレーヌ・エブラールは,
のびのびといたずらっぽく,みごとにこどもを演じきっていた。
「こどもと魔法」は,本当に面白いオペラだ。
観客席からは何度笑い声が漏れたことか。
おもちゃが大好きな童心のラヴェルと
精密な管弦楽法を駆使する「スイスの時計職人」ラヴェル。
ラヴェルのもつ両面が存分に味わえる傑作だ。