夏休み明けの各中学校の実力テスト、
8月末に実施した下野模試、そして前期の期末テスト。
いっぺんにいろんなテストの結果が戻ってきましたが、とにかく目立つのが…
英語の平均点の低さ
です。
うちの3年生の塾生さんが通う三島・箒根・親園・野崎の全ての中学校で、
学年の平均点が「30点台」。。。
栃木県の高校入試において、平均点が低く差がつく教科と言えばずっと数学でした。
数学の平均点も相変わらず高くはありませんが、各教科の平均点で英語がもっとも低いというケースがここのところ目立つようになってきました。
問題を見ても、従来と比べて格段に難しくなったという感じはしません。単に中学生全体の英語力が低下しているのです。
この大きな理由に、今年度の教科書改訂があると思います。
中高生の英語力の向上、特に所謂「4技能」のレベルアップを目的とした教科書改訂だったわけですが、中身はあまり良くない…とにかくひとつのテキストでいろいろなことをやらせようとし過ぎているんですね。
従来の教科書は文法中心で、各単元でどんな文法を学ぶかが例文とともに明確になっていたのですが、どの教科書もそこがすごく曖昧で、何が重要なのかが生徒さんに全く見えて来ない。
それだけでも取っ付きにくいのに、途中途中やたらと読み物や英会話みたいな単元も挟まっていて、全体の構成の意図が全くもって理解できません。
恐らくこの教科書の内容を完璧に理解できれば、確かに今まで以上に英語力は向上するんだと思います。ただ、そこまでに至る可能性が極めて低い。とにかくもう致命的に、「取っ付きにくく」、「わかりにくい」のです。
中学校の先生も、この教科書でどう指導しようかと迷っているのが現状だと思います。
各中学校のテスト問題を見ても、
同じ単元を範囲としているのに出題内容はひどくバラバラで、難易度も高低まちまち。
先にも触れたように、各中学校の実力テストの平均点が変わらないのに、ある中学校の期末テストの平均点は30点台で、またある中学校の平均点は60点台であったりします。何をどう教えたらよいかも分からなければ、何をもって評価したらよいかもわからず授業が進められているわけです。
中学校での指導の混乱ぶりを表すわかりやすい例が、現在完了形の扱いです。
現在完了形については、従来の学習指導要項においては3年次の指導内容でした。ところが今回の改訂で2年次の指導内容になったため、
今の3年生においては、
2年生の教科書にも3年生の教科書にも載っていない!!
という事態になったのです。
この結果、前期の中間テストで現在完了形を全く出題しない中学校と、メインで出題する中学校に分かれるという前代未聞の状況に…
こんな状況でまともに高校入試の英語に挑めるわけもありません。
ちなみに中間テストで現在完了形を扱わなかった中学校は、今回の期末テストのメインに持ってきましたが、それで平均30点💦お話になりません。
中学校何してるのと言いたいところですが、今回の状況を鑑みると文句言うより同情する気持ちの方が大きいです。
塾も英語の指導には苦労してますから。
まあ、ぐだぐだ言いましたが結論を言うと今回の教科書改訂は英語に関しては「改悪」と言わざるを得ません。
教科書改訂のスパンは基本的に4年ごとです。少なくともあと3年はこの教科書で学校も塾もなんとかしてあくしかないわけですが、さてどうしたものか。
語学の上達法には様々な考え方があると思いますが、とにかく生徒さんが英語に触れる時間を増やすことが大切。
毎日毎日読んで書いて聞いて話してりゃ語学なんて勝手に上達していくし、それをやってもらおうという目的で作られたのが今回の教科書なのかもしれないけど、結果英語嫌いの生徒さんが増えたのは事実。ではどうやったら生徒さんが英語に触れる時間を増やせるのか。
私はもう、「ニンジン作戦」しかないのではと思います。何か特典をつけて、英語の勉強を避ける気持ちを、「やらなきゃ!!」という気持ちが上回るよう、仕向けなければ…多分中学生の英語に触れる時間は減っていくことでしょう。
例えば高校入試の英語の得点に対し、
英検4級まで取得した生徒さんなら10パーセントプラス、3級なら30パーセント、準2級なら40パーセント、2級なら50パーセントプラスなんてことになったとします。
保護者のみなさんがやらせたいと思うのは当たり前として、
この条件なら、と目の色変えて英語に取り組むって生徒さんも多いんじゃないでしょうか。
少なくとも自分が受験生なら絶対2級混ざして頑張ります。入試前からアドバンテージが与えられるのに、やらない理由なんてあるわけがない。
ただ、単純に「〇〇パーセント加点」だと、3級取得で90点取った生徒さんも、準2級とって90点取った生徒さんも100点を越えてしまうので、正当な評価ができなくなります。
その問題は英語の採点方式を次のようにすれば対処が可能となります。
例えばある高校の入試において、
英検2級取得で90点取った人が最高だったします。100点を上回る得点計算をすると、この生徒さんの得点は90点の150パーセントなので135点になります。
この生徒さんの英語の得点を、「100点」に設定します。
次に、英検3級取得で90点だった生徒さんの得点を同様の計算で算出すると、90点の130パーセントなので、この生徒さんも100点満点を越えて117点になります。
ですがこの生徒さんの英語の得点は、
最高点の生徒の得点と比較すると、
135点に対し87パーセントになるので、
「87点」になります。
単純な加点方式だと、100点を上回った生徒さんの順位づけが不可能なケースが生じて不公平を生みますが、この採点方式だとその問題も解消されます。
また、平時から英検取得と入試対策の双方に備えた英語学習を行うことで、英語に取り組む時間を増やすことと、結果4技能の向上にも期待できる(少なくとも今のままダラダラ英語をやるよりずっと)というメリットも生まれます。
教科書改訂は国全体の問題ですが、
それによって生まれた問題の解決法は各県単位でいくらでも考えれば見つけられるはず。
先の採点方式あくまでひとつの案ですが、
何か策を講じなければ中学生の英語力は低下の一方をたどるのは明白です。
偉い方たち、真剣に考えてくださいね。
もちろん塾としてもより効果的な対策を打ち出して行こうと考えています。
例えば、通常の指導とは別枠を設けて、
学年の教科書に沿わない文法の指導を行うとか、今以上に自作のプリントを増やし、わかりにくい教科書の中から重要なポイントを抽出して指導するなど、
「教科書のわかりにくさ」を排除する指導をもっと強化していくことが必要だと考えています。
とにかく生徒さんみんなに言いたいのは、英語が嫌い!!でも触れる時間を今より減らすことのないよう心がけることです。
ひとつの単語の意味がわかること、ひとつの単語を新たに書けるようになること。
点数うんぬんじゃなく、このひとつひとつが自分の世界を広げる素晴らしい行為だと思ってください。
そしてそれを続けることは必ず自分の身にプラスとなって帰ってくるはずです。
英語を制する者が入試を制する、
と言っても大袈裟ではない時期がしばらく続くのは確実です。
残りの半年、毎日少しでも英語に触れる時間を確保して、投げ出さずに英語と向き合ってもらえたらと思います。