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蝶好きなhideのブログ

蝶を採ったり飼育したりするのが好きな62歳のおじさんのブログです。
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右下のテーマは、アゲハチョウ・シロチョウ・タテハチョウ・シジミチョウ・セセリチョウ・ジャノメチョウ・マダラチョウの順に並んでいます。

2018年8月22日 沖永良部島産 イワカワシジミ幼虫です。

クチナシの実が外観からもしおれ気味になってきました。

多分実の中身を食い尽くしたのでしょう、幼虫が実の外に姿を現しました。

終齢幼虫ですね。

新しい実を脇に置くことにしました。新しい実はカッターで浅く表皮を削いでおくと幼虫が食いつきやすくなります。8月23日には新しい実に食い込んでいました。

イワカワシジミ幼虫は通常、実が大きければ1個の実を食して蛹化、実が小さければ2個の実を食して蛹化します。



2018年8月22日 イワカワシジミ 終齢幼虫 実の外を徘徊

左側は新しいクチナシの実



2018年8月22日 イワカワシジミ 終齢幼虫 実の外を徘徊


2018年8月22日 新しいクチナシの実はカッターで浅く表皮を削いでおくと幼虫が食いつきやすくなります



8月23日には新しい実に食い込んでいました。 

幼虫のお尻が見えます。

食したクチナシの実 中身は完全に食い尽くされていました。

その後の沖永良部島産コノハチョウ幼虫です。

オギノツメやスズムシソウをよく食しています。

成長の早いものは3齢、遅いものは2齢です。

コノハチョウの幼虫は初齢はまだ大丈夫ですが、2齢以降になると極端に蒸れに弱く密閉容器では死亡しやすくなりますのでプランターにネット掛けで飼育が鉄則だそうです(コノハの飼育に詳しい方に教えていただきました)。

ヒョウモンチョウ類の幼虫も蒸れに弱く密閉容器等で飼っていると死亡するのに似ています。

プランターにネット掛けの場合は、アリ、クモ、カマキリ等の混入に十分気を付けます(幼虫が食われて死亡する)。


2018年8月 スズムシソウ プランターネット掛け


2018年8月22日 スズムシソウ 葉上 コノハチョウ 2齢幼虫



2018年8月22日 スズムシソウ 葉裏 コノハチョウ 3齢幼虫

摂食時以外は葉裏に静止している



2018年8月22日 スズムシソウ 葉裏 コノハチョウ 3齢幼虫

黄色い紋がはっきりと見えるようになる

摂食時以外は葉裏に静止している




沖永良部島産の持ち帰ったクチナシの実です。実のがく片の内側によく卵は産まれています。

結局2つの卵から幼虫は孵化したようです。

クチナシの実には潜入孔と排出された糞が見られます。

イワカワシジミの幼虫は共食いするので本当は個別に飼育した方がいいのですが、まだ齢が小さいので一緒のままです。

いずれ個別に飼う予定です。


2018年8月9日 沖永良部島産 イワカワシジミ卵 クチナシの実のがく片の内側

イワカワの卵は孵化しない(未授精卵、死卵?)でも長らく実についたままのものもあり、採取してきても孵化しない事も結構あります。


2018年8月17日 クチナシの実には潜入孔と排出された糞が見られます。


2018年8月18日 クチナシの実には潜入孔と排出された糞が見られます。



2018年8月18日 クチナシの実には潜入孔と排出された糞が見られます。

左が成長の早いもの 糞は大型で茶色

右が成長の遅いもの 糞は小型で黒色


2018年8月7日~8月10日の沖永良部島採集旅行では、イワカワシジミも是非狙いたい種類でした。

今まで奄美大島、沖縄本島、石垣島、西表島、与那国島のイワカワシジミの幼虫を採取したり♀に産卵させたりして飼育してきました。

ここは沖永良部島のイワカワも飼育してみたいところです。

沖永良部島の大山には沢山のクチナシの木が見られましたが、実付のよいクチナシは限られていました。

幼虫の食したクチナシの実はいくつか見られましたがどれも中は空になっており、幼虫、蛹等は見られませんでした。

8月7日クチナシの実を見ると卵が産まれたものが見られたのでいくつか持ち帰ってみました。

8月8日にはイワカワシジミの成虫のやや擦れた1♂が得られました。

イワカワシジミのよく産卵するクチナシの木は実付の良い事は当然ですが、明るすぎる環境にある木よりもやや薄暗い環境にある木が好まれます。


2018年8月7日 沖永良部島 やや薄暗い環境のクチナシの木

クチナシの実には卵の付いているものがいくつか見られた。


2018年8月7日 沖永良部島 上の写真のクチナシの木から得られた実

幼虫、蛹がいるかと思われたが中身は空で、沢山の蟻が入っていた。


2018年8月8日 沖永良部島 上の写真のクチナシの木の近くでイワカワシジミの♂を採集

その後の沖永良部島産 コノハチョウの飼育についてです。

旅行に出かけており2018年8月15日に帰宅すると早いものが孵化していました。

スズムシソウの葉、オギノツメの葉を初齢幼虫が食していました。

8月16日には脱皮して2齢幼虫となりました。2齢となると2本の角が出現します。

今後順調に育って欲しいです。


2018年8月15日 沖永良部島産 コノハチョウ幼虫


2018年8月15日 沖永良部島産 コノハチョウ幼虫 スズムシソウの葉表にて


2018年8月15日 沖永良部島産 コノハチョウ初齢幼虫 オギノツメの葉裏にて


2018年8月16日 沖永良部島産 コノハチョウ2齢幼虫 スズムシソウの葉表にて



2018年8月16日 沖永良部島産 コノハチョウ2齢幼虫 スズムシソウの葉表にて

2本の角がはっきり見えます




2018年8月7日~8月10日の沖永良部島採集では、シロオビアゲハ同様にナガサキアゲハ♂、♀も多数みられました。野生化したミカンが至る所に生えており多数発生がみられました。

ナガサキアゲハの♀は優雅で美麗な蝶ですね。

現地ホテルの部屋で♀に産卵させました。産卵後の♀は現地でリリースしました。

蝶も大型であり卵もビッグサイズです。



2018年8月8日 沖永良部島 ナガサキアゲハ♀ 花にて吸蜜


2018年8月8日 沖永良部島産 ナガサキアゲハ♀ 透明容器に♀とミカンの葉を入れる

新葉と硬い成葉の両方を入れておく。どちらにも産卵する。



2018年8月8日 沖永良部島 ナガサキアゲハ卵 ミカンの新葉に産まれた



2018年8月8日 沖永良部島 ナガサキアゲハ卵 ミカンの硬い成葉に産まれた

2018年8月13日 沖永良部島産 ナガサキアゲハ幼虫が孵化した

2018年8月7日~8月10日の沖永良部島採集ではシロオビアゲハ成虫が沢山みられました。

島の中は野生化したミカンの木が至る所に生えており、シロオビアゲハ、ナガサキアゲハが乱舞していました。

シロオビアゲハの赤斑型の♀を採って採卵、飼育することにしました。

適当な容器にミカンの葉を入れて♀を放つと簡単に産卵してくれました。


2018年8月8日 シロオビアゲハ♀ 赤斑型 ♀には他に♂に似たシロオビ型のものもいますが

赤斑型の方が美しく私は好きです(^_^)。

採卵が終わった♀は現地でリリースしました。


2018年8月8日 ミカンの葉、茎に産まれたシロオビアゲハ卵



2018年8月8日 ミカンの葉、茎に産まれたシロオビアゲハ卵


2018年8月13日 孵化したシロオビアゲハ幼虫

自宅の庭から採取してきたミカンの新葉を与える。


2018年8月13日 孵化したシロオビアゲハ幼虫

自宅の庭から採取してきたミカンの新葉を与える。

2018年8月コノハチョウを沖永良部島で採りました。

鹿児島県の沖永良部島産のコノハチョウは沖縄県産のものと比べると小型なのが特徴です。

特に♂はかなり小型の個体が主です。

しかし中には、結構大きめの個体も混じります。

♀は沖縄県産に比べるとやや小型となりますが、♂の小型の度合いよりは小さく、結構沖縄本島産に近い大きさのものもいます。

 

コノハチョウ♀は通常は暗い樹林内にて生息し産卵行動をとり、時に樹液を求め比較的明るい場所に出てきます。

今回の♀は、暗い樹林内で産卵行動をとっているものを数頭採りました。

ちなみに沖永良部島はハブが生息していないので樹林内もあまり怖がらず入っていけるという大きなメリットがあります。

コノハチョウは食草のオキナワスズムシソウに産卵する場合も多いのですが、何故か食草以外の樹木、シダ、クワズイモ、枯葉等にも産まれます。

今回採った♀もオキナワスズムシソウ以外の地表近くの植物に産卵体勢をとっていました(探しましたが結局卵は見つかりませんでした)。

産卵時の♀はテリトリーを張る♂の敏速な飛び方とは異なり、フワフワとゆっくり地表近くを産卵場所を探しながら飛んでいます。時には大型の蛾がゆっくり飛んでいる様にも見えます。

♀を採るならこういった習性を知っておくといいと思います。


2018年8月 沖永良部島産 コノハチョウ ♂

上 2頭 小型の♂個体

下 1頭 大きめの♂個体



2018年8月10日 沖永良部島 大山 コノハチョウ♀の見られた樹林近くの遊歩道

暗い環境 



2018年8月10日 沖永良部島 大山 コノハチョウ♀の見られた樹林内

暗い環境 デジカメで撮ったので明るく写っていますが実際はもっと薄暗い環境です。



2018年8月10日 沖永良部島 大山 コノハチョウ♀の見られた樹林内

暗い環境 デジカメで撮ったので明るく写っていますが実際はもっと薄暗い環境です。

沖永良部島産 コノハチョウの♀を2018年8月10日に自宅に帰り、産卵セットを組みました。

本州産のスズムシソウのプランター植えにネット掛けをして♀を放ちました。

成虫のエサはクワガタ用ゼリー、ポカリスエット希釈液のティッシュをネットの天井に置きました。

8月12日現在スズムシソウの葉表12卵、ネットに10卵ほど産んでくれています。


2018年8月10日 自宅にてスズムシソウのプランター植え


2018年8月10日 自宅にてスズムシソウのプランター植え

ネット掛けし、ネットの天井にクワガタゼリー、ポカリスエット希釈液のティッシュを置く


2018年8月10日 自宅にてスズムシソウのプランター植え

ネット掛けしコノハチョウ♀を放つ



2018年8月12日 スズムシソウの葉表に産まれたコノハチョウ卵



2018年8月12日 スズムシソウの葉表に産まれたコノハチョウ卵

2018年8月7日 沖永良部島で念願のコノハチョウ♀を採りました。

成虫♂と♀の違いは慣れるとわかりますが、当初は私もよくわかりませんでした。

以下の方のHPを繰り返し見るとわかるようになります。

大変有難い内容のHPです。

https://yoda1.exblog.jp/19948580/


♀の方が♂と比較すると前翅の外縁、後翅の外縁が丸みを帯び、尾状突起が短く全体的に大型で丸みを帯びたシルエットです。


自宅から持参した産卵用のスズムシソウ(本州産)の切り枝。

紫色の花が見えます。

沖永良部島では、森林内を色々探しましたが結局コノハチョウの食草のオキナワスズムシソウは見つける事が出来ませんでした。そう簡単には見つからない感じです。

コノハチョウは飼育の際は本州に生えているスズムシソウにも産卵し、幼虫は葉も食します。

今回は沖永良部島の滞在中に2卵のみ得られました。


2018年8月8日 沖永良部島産 コノハチョウ ♀

ホテルの部屋にて持参したスズムシソウに産卵を試みる。

♀のエサはクワガタ用ゼリー、ポカリスエット希釈液


2018年8月8日 沖永良部島産 コノハチョウ ♀ ホテルの部屋の窓にとまって開翅



2018年8月9日 沖永良部島産 コノハチョウ卵

スズムシソウ葉表に産卵 1卵目



2018年8月9日 沖永良部島産 コノハチョウ卵

スズムシソウ葉表に産卵 2卵目