久しぶりの考察シリーズ。
そこ文が長いとか言わない。
今回はサスアームについてです。
最近たまに話を聞くショートサスアームについて考えてみたいと思います。
まず荷重移動荷重移動と言いますけど荷重移動させるだけというのはある意味簡単です。
脚を柔らかくすれば荷重は好き勝手に動いてくれます。
しかし一時期すごく流行ったクソ柔らかい脚は今はほぼ廃れてます。
柔らかいだけでは無意味だと気付いたわけです。
あれはあれで面白かったんですけどね。
で、脚には何が必要かというと、沈んだ時に踏ん張る反発力。
荷重を前後左右に移す時の軽やかさ、復元力と言っほうがわかりやすいかも。
この反発力が無い車はロールしっぱなしで返ってきません。
コーナー立ち上がりで横Gが無くなってからじゃないと姿勢を立て直せないので立ち上がりで握れず遅い車になります。
この踏ん張りはスプリングの反発力に依存してますのでスプリングはしっかりと縮めてやらなければなりません。
ということで本題のサスアームについて考えてみます。
写真の歪みでキャンバーがポジって見えますが0度です。
水色の点がロールセンター。
赤点を重心として正確に出してあります。
まずこのジオメトリーで5度ロールさせてみます。
ここまでロールすることはそうそうないとは思いますけどね。
次にショートサスアームです。
アッパーアームもショートに変更しなければロールに対するジオメトリーに大きな影響は出ないみたいです。
で、問題のダンパーですが、
数字上は微々たる量ですけどラジコンのダンパーは数ミリしか動きませんので無視できません。
ロールはダンパーの反発力で抑制してますので縮み切っていないショートサスアームはまだロールするってことです。
このロール超過を可と見るか、不可と見るかですが、自分は不可です。
必要以上のロールは操作の反応に遅延を引き起こしますし、なにより安定しません。
ロールや荷重移動は手段であって目的ではありません。
ロールさせたからといってドリフトが簡単になるわけではありませんし荷重移動したからといって高性能なわけでもありません。
反トルクだってそうですよ。
効果を得るには足回りが重要ですからね。
反トルクだけあっても何も意味がありません。
どんなパーツでもそうですが、そのパーツで何がしたいのか、自分の目的に合ってるパーツなのかを考えないと全くの無意味です。
逆にやりたいことも目的も無いのなら車はいじらない方がいいです。
見栄えが大事なドリ車なのでアルミ満載は大好きですけど、数あるアルミパーツから何を選ぶのかが重要ですよ。
良くなった♪としか書いてない記事を見てパーツを導入するのは危険ですね。
次回はダンパーの角度や待ち、溜めについて考えてみたいと思います。