第三十二話「新之助の義」。米騒動はなかなか収まりません。
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読売の手配

米騒動はなかなか治りません。大阪では打ちこわしが起き、駿河でも起きたというニュースが入り、江戸で起こるのも時間の問題と危惧されていました。

田沼の策でお救い米の手配が出来たと、三浦は蔦重に「読売」を急ぎ刷ってくれと飛び込んで来いました。

蔦重は早速通油町の旦那衆に掛け合い、実行に移します。

 

読売とは

読売とは、その字の如く「読み上げて売る」広報媒体で、今で例えるなら新聞の号外でしょうか。江戸時代、情報を伝えるには、掲示板や引札(チラシのようなもの)、そして読売が使われていたようです。

つまり、江戸時代の「読売」は、庶民向けに最新の出来事や商売情報を声で伝えながら配布する、チラシ兼ニュース速報のようなものでした。

現代であれば、電波や通信を使ったメディアがありますが、この時代では紙に刷ったものをばら撒くことで、可能な限り早く広く広めたのですね。

 

速報メディア

現代の商いなら、何を使うでしょうか。やはりSNSでしょうか。

このドラマのような緊急性は実際のビジネスの上ではあまり無いかもしれませんが、本日のお買い得品やタイムセールを公式LINEで配信したり、店頭の行列の様子をInstagramで配信したり、といった方法が考えられます。

順番待ちのお客様に、ショートメールでご案内するお店のありますね。Webメディアはすぐ配信できて便利です。

ペーパーメディアだって活躍します。臨時休業のご案内は、店頭に張り紙しますね。併せてSNSを使えば対策としては万全とも言えます。

人に知らせることは商いで多々あることですが、その場に適したメディアを使って、より伝わる方法を選ぶことが重要ですね。

 

 

 

第三十一話「我が名は天」。切ない話で終わった第三十一話でした。
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災害の影響

利根川の決壊で、街にも大雨や土砂の影響が。家を失ったものも多く、民を案ずる家治に、田沼は既にお救い小屋を設け施しを始めたと、また、それに連れて、米、水、油、材木、船賃の値上げを禁ずるおふれも出したと。

災害による被害は現代でもありますが、江戸時代、十分な人手や道具がない中、個人の復旧はより大変だったと察します。私自身も水害を経験していますが、復旧だけでなく、社会や経済に与える影響は想像を超えます。

 

復旧の後押し

味噌が配られているという話を聞き、新之助と蔦重は向かい、そこで出会った長谷川に「御公儀やお助け米はもう出せぬか」と問いますが既に出してしまっているのではないとのこと、「裕福な町方の助けが頼り」と言われます。

日本橋通油町の旦那衆に、助けは出せねえかと提案する蔦重ですが、今後ものの値上がりは避けられず、自分たちで精一杯だと話は進みません。

気持ちは皆さん持っているんでしょうけどね。

 

近江商人の家訓

ドラマを離れて、滋賀県の近江商人の話をご紹介します。近江八幡に行かれた方は、旧西川家住宅にも立ち寄られたことがあるかと思います。私も随分前に行ったことがあります。
中に入ると、「先義後利栄」「好富施其徳」と書かれた掛け軸がかかっています。これは、西川家の家訓で、「義を先にし、利を後にすれば栄え、富を好とし、その徳を施せ」と、そこでガイドの方から説明を受けました。「その徳を施せ」とは、社会への還元です。近江商人は、寺社仏閣、道路や橋、学校など、様々な形で得た利から社会貢献したということも聞きました。

「三方よし」というのは、後世この教えから生まれた言葉だそうです。

 

浅間山の噴火から米不足、利根川の氾濫と災害が続き、江戸の街は益々混乱して行くようです。この後、物語はどうななって行くのでしょうか。

 

 

第三十話「人まね歌麿」。いよいよ歌麿が本格プロデビュー!?
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異業種からのヒント

耕書堂の黄表紙は大いに売れ、日本橋開店以来の大賑わいになっていました。

更に蔦重は狂歌絵本を出そうと企画、人気の狂歌師の絵本に入銀金一文で歌を載せられる、三浦にも誘っていました。三浦はそのアイデアから閃き、田沼に提案します。

アンテナを張っていれば、ヒントはどこにでもあるものです。商人のアイデアが政のヒントになる、立場や業種などが違っていても、ヒントになることは多々あるものです。

そのヒントが元になって、「貸金会所令」が誕生します。さてこの政策、どうなるか。

 

メジャーデビュー

「人まね歌麿」と言われていることに、「とうとうこの時が来たか」と蔦重は歌麿の売り出し時期に来たと読みます。

なんでも書くという歌麿に、蔦重は枕絵を提案します。しかし、歌麿は筆が進まず、苦しんでいました。

いざその時となっても世に売れる絵を出せるかどうか、プロデューサー蔦重は鳥山石燕先生に弟子入りした歌麿を見送りながら、自分の力不足に気づきます。

 

その人にしか見えぬもの

その鳥山石燕、歌麿に「三つ目のものにした見えぬものがあろうに。絵師はそれを写すだけでいい。見えるものが書かなければ、それは誰にも見えぬまま消えてしまうじゃろ。」と。

これ、絵師だけでしょうか。言葉を置き換えれば、それぞれの立場に置き換えられないでしょうか。

例えば、「プランナーにしか見えないものがあろうに。プランナーはそれを企画にまとめ実行すればいい。プランナーが実行しなければ、その企画は誰にも触れるこのなく消えてしまう。」

またクリエーターであれば、「写真家にしか見えない風景があるだろう。写真家はそれをそのまま写せばいい。それを撮らなければ、その写真は誰にも観られず消えてしまう。」

自分の立場に置き換えてみてください。三つ目はきっと貴方にもあるのでは。

 

 

 

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第二十九話「江戸生蔦屋仇討」。すっかり、本屋の旦那が板についた蔦屋重三郎、商いの才を発揮して行きますね。
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ヒット作で、過去作も売れる

新たな青本を出そうとする蔦重、そこに鶴屋の旦那から提案が。

このところ、大当たりの黄本が出ていない。大当たりが出れば、その年の新作は売れ、その前の作者の作も売れる。耕書堂で京伝先生(北尾政演)のヒット作が出れば、鶴屋の京伝先生の本も売れるということ。鶴屋のWin-Winの提案に蔦重は乗りました。

これは、現代でもよくあること。ヒット曲が出ると、そのアーティストのいろんな曲に興味が湧き、過去の曲も売れるようになります。曲や本だけでなく、一つ注目される仕事から広がることはよくありますね。

 

世の殆どは素人

張り切って作った政演の本は、身内の会議で今ひとつ。おていさんも「何が面白いのかわからない」と。

政演は、素人のいうことを当てにして・・・。と言いましたが、蔦重は、世の中の殆どは素人だと。

ちょっと失礼な表現かもしれませんが、これは心得ておかなければなりません。実際にお金を払って購入する人たちは、専門の人たちではありません。玄人ウケではなく、素人ウケする本。どちらも重要なマーケットですが、ここは後者を狙うべきと蔦重は思ったのでしょう。

 

ブレーンの力を最大化する

すっかり落ち込んでしまった政演ですが、周りの助けもあり、ヒット作を生み出します。

ここ、プロデューサーとしては重要な仕事です。才能を持った大切なブレーンの人たちも、時には才能が発揮できない時もあります。そこをフォローし、力を引き出すのもプロデューサーの仕事です。

プロデューサーがクリエーターの力を信じなければ、良い商いはできない。蔦重は十分にそのことを理解していると思います。

 

さて、そのおかげでかをりは笑顔を取り戻すことができました。よかったですね。

 

 

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第二十八話「佐野世直大明神」。城中で起きた大事件、え?おやおや、おかしなことに。
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世の不満と人々の心の動き

米の価格高騰はなかなか収まらず、町には物乞いが増え、人々の暮らしはますます厳しくなっていました。新之助とその妻も、困窮の末に蔦重を頼って訪ねてきます。江戸の町はまさに不景気の真っ只中。不満や不安が社会に渦巻いていたのです。

そんななか、田沼意知の葬列に石を投げた男が。それをきっかけに、町の人々も次々と石を投げ始め、気づけば悪者扱いされてしまいました。

皮肉なことに、その後は安価な米が市場に出回り、人々はその功績を佐野善左衛門になぞらえて、「佐野大明神」と崇めるようになります。斬られた側に石が飛び、斬った側が神のように崇められる──。蔦重には、とても納得のいく話ではありません。

かつての貧しい日々を思い返しながら、ふくは言います。「拝むだけで米の値が下がるなら、いくらでも佐野って人を拝むよ」と。

世の中に不安や不満が渦巻く時、人は誰かや何かにすがりたくなるものです。たとえ、それが本質を捉えていなくても。

 

ニーズを読む力が、ビジネスを動かす

社会の中で、人々はどんな思いを抱えているのか。どこに不満があり、何に悩んでいるのか──。

そうした「人々の心の動き」を捉えることは、ビジネスにおいて非常に重要です。

ニーズが集まる場所にこそ、マーケットが生まれます。そしてそのマーケットを読み解くことが、次のビジネスチャンスへの扉を開く鍵となるのです。マーケティングとは、言い換えれば「社会や顧客のニーズに応える活動」です。

私が支援してきた事業者の中にも、この「世の中の声」を的確に捉えてビジネスを成功させた方々が多くいらっしゃいます。人々のリアルな欲求や痛みに寄り添うことが、成果へとつながっていくのです。

 

さて、蔦重は…

かをりのため、そして江戸の矛盾に向き合うため、蔦重は行動を始めます。北尾政演が持ってきた「手拭合せ」という企画を前に、彼は何を仕掛けようとしているのでしょうか。

続きが気になるところです。

 

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