スポット014
「神功皇后伝承を歩く」下巻 彩杉 るな (blog「ひもろぎ逍遥」管理人) 不知火書房
“地名研究会メンバーによる新著のご紹介” ①
20150426
久留米地名研究会 古川 清久(編集員)
昨年夏にも出版が予定されていた「神功皇后伝承を歩く」(下巻)が半年以上も遅れてようやく実現しました。
書店からも「下巻はまだでないのか…」との問い合わせが多かったと聞きましたので、北部九州を中心に編集されたものですが、かなりの好評を得ていたようです。
実際、神社を調べて廻っている私達も、最近は若い女性などのグループに良く出くわしますし、神社への関心が高まっている事を実感しています。
この本は、周防(山口)、豊前(北九州~大分北半)から肥前東半(佐賀)、肥後(熊本)、肥前西半(長崎)の一部に集中する神功皇后に関する現地伝承、神社縁起を「古事記」「日本書紀」をベースに検証したものです。
この本の面白いところは、神社庁のデータや神社縁起だけをもとにつくられた行政などが作成するいわゆる町興しガイド・ブックとは異なり、今や失われ消えゆく神社伝承や地域の話を書き留め、「記」「紀」を検証し古代の真実を探訪するという本格的な本であることです。
現在、彩杉 るな女史は、地名研究会、久留米大学(公開講座)九州王朝論の常連講演者であるばかりではなく、最近では多くの市町村、地域のイベントにも引っ張り出される人気者になりつつあります。
今回選ばれた下巻の49社も福岡県全域に散りばめられており、神功皇后に止まらず、神社一般のガイド・ブックとしても十分に活用できるものになっています。
カーナビ検索ができるように、住所、地図入りで作られていますので、神社を見て回ろうとされている方から古代史探求のための研究者向きの手引書にもなるものです。皆さんも車に上下巻を乗せ神社探訪に出られたらいかがですか。
全頁上質紙によるカラー仕立てというビジュアルな本になっています。
とまでは書きましたが、本神社の紹介はやりすぎると返ってご迷惑になるかも知れませんのでここまでとしましょう。
元々、「ひもろぎ逍遥」は当ブログがスタートする切っ掛けとなった言わば姉ブログです。
姉とした理由は私より若干年配ではないかと秘かに考えている事によります。
今、尚、怖くてお尋ねできませんので。
勿論、スタート時点は、「ひぼろぎ逍遥」、「ひぼろぎ逍遥」(跡宮)がかなり後発ですから当方は敬意を表し姉弟の関係と考えています。
実は、昨日も太宰府地名研究会主催のトレッキングにおいて、彩杉るな女史と福津、津屋崎、神湊、宗像方面の神社数社を廻っていました。
改めて彼女の識見の高さとフィールド・ワークの厚さ、感の良さに脱帽したところです。
福岡県内の書店では配本が進んでいますが、遠方の方、県外でも配本が遅れている地域の方は、直接、不知火書房℡092-781-6962に電話され住所をお知らせ頂ければ定価(税込)でお送りできるそうです。
不知火(しらぬい)書房(社主 米本)〒810-0024福岡市中央区桜坂3-12-78-205
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