5年前に亡くなった医師・中村哲さんの、
ドキュメンタリー映画と、監督のトークイベントに行きました。
積極的に本を買うほどではなかったですが、
亡くなった時にニュースで見て気になっていました。
医療の届かないアフガニスタンとパキスタンの山村に赴き、
戦争や干ばつで飢えて命を損なう人々を救った先生です。
寄付を募り薬や食料も提供しましたが、
やはり一時的な事では健康を維持することは出来ません。
生きるため、生活と農耕に必要な「水」
最初は井戸をいくつも掘りましたが、すぐに干上がってしまう、
中村先生は独学で土木工学を学び、ほとんど重機も無いまま、
川幅1㎞を越える大河・クナール川から水を引くため、
用水路の建設を決意します。
それはあまりに無謀に思えた計画ですが、
地元の協力で始めは路面を手作業で掘り始めると、
出稼ぎや傭兵で離れていた男達が噂を聞きつけ地元に戻り、
数々の困難を乗り越え(そこは映画で見せてもらいました)
食物で栄養が摂れれば病気も減りますし、
男達は戦争に行かなくても、実りで家族を養う事が出来るので、
そこには「平和」が生まれます。
先生は、同じ時代を生きたイエス・キリストなんじゃ・・・
そんなこと言ったら怒られるかな・・・と思ったら、
監督のトークで、中村先生がクリスチャンだと仰ってました。
でもモスクと学校も建ててあげたんですね。
河川の氾濫時には命がけで用水路を壊しに行った先生、
勇敢なエピソードも、地元に称えられているそうです。
武力に武力で返さない、裏切られても裏切らない、
信頼と親愛を積み重ね築き上げた功績、用水路のおかげで、
今も65万人の人々の生活が守られ、先生と共に学んだ技術で、
水路の拡張工場も進んでいるそうです。
この日はたまたま、樹木希林さんの「あん」の録画も見ました。
中村先生も治療に尽力したハンセン病患者のお話でした。
かなり地味な映画ですが、ドキュメンタリーのような、
樹木希林さんのとても自然な演技に引き込まれました。
違う世界に想いを馳せる1日になりました。![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
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