この連休中に読んだのが、
山口 絵理子 さん著の「裸でも生きる」とその続編の「裸でも生きる2」
内藤忍さんのブログで本の存在を知り購入したのだが、
あまりにも衝撃的な内容で、2冊とも一気に読んでしまった。
この本では、山口さんがマザーハウスを立ち上げ、バングラディッシュ産の
バッグが「商品」として売れ、さらに「2」では、ネパール発のブランドバッグ"Matighar"を売り出す
までになったま実話をまとめたものだが、
表紙の写真からまったく想像できないほど、壮絶な人生に、読んでいて
涙が出てきた。
イジメにあった小学生時代、その反動で非行に走った中学時代、
柔道で強くなりたくて男子部しかない工業高校に進み、猛練習の末
ジュニアオリンピックで7位に入賞した高校時代、
これだけでも「普通」じゃないのだが、
慶応の大学中に、最貧国の現状を見ようと、単身でバングラディッシュに
渡り、日本人初の留学生として首都ダッカの大学院まで進んでしまった。
そこでみた、
公然とまかり通る賄賂
政争のために貧しい人々を金で釣ってデモにさせる政治家たち
工場の製品を安く買いたたく先進国のバイヤー
などの過酷な現実。
それを目の当たりにして、
劣悪な工場の環境を少しでも改善し、
この国から競争力のある製品をつくろう
と奔走するのである。
本を通じて、痛烈に感じるのは、山口さんの、最貧国からでも(だからこそ)
、国内産のいいものをつくりたい、
という揺るぎない信念だ。
それにしても、様々な裏切りや批判にもへこたれずに、
前へと進もうとする行動力は、
きゃしゃな体のどこから出てくるのだろうと
驚かされる。
仕事で嫌なことがあるといらいらしたり、落ち込んだりするちっぽけな
自分がとても恥ずかしくなった。