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ヒズモのブログ

本好き、映画好き、落語好き、卓球好きのパート社員です。

NHKスペシャルドラマ『海の見える理髪店』 (2022年5月9日)

原作 荻原 浩、  演出 森ガキ侑大、 脚本 安達奈緒子
音楽 森 優太

キャスト  店主 柄本明、 若い客・原田 藤原季節

店主の最初の妻 玄理、 店主の母 片岡礼子、 

若い時の店主 尾上寛之、 映画俳優 中島歩
同僚の男 眞島秀和、 店主の二番目の妻 水野美紀

 

3年前に読んで内容がおぼろになっていた小説の方を読み直して、このドラマを楽しみました。

荻原浩の小説も、このドラマもとてもよかった。柄本明の主演は私の小説を読んだ時のイメージからもピッタリで、名演でありました。ドラマ独自の視点も納得で、涙が滲みました。

 

 

NHKホームページの紹介文です。

海辺の理髪店に若い男が訪れた。「髪型はお任せします」というオーダーに老店主は嬉しそうに調髪に取り掛かり、問わず語りに自分の人生を語り出す。家業の床屋を10才から手伝い、初めて任された仕事は出兵する常連客をバリカンで丸刈りしたことだった。昭和30年代には順調だった店が傾き、店主は酒に溺れ、最初の妻に暴力をふるって離婚されたことも。そんな取り留めのない話をしながら、店主は見事な手さばきで調髪を続ける。だが突然、「人を殺めたことがある」と青年に告白する…。 ――なぜ、青年は海辺の理髪店を訪れたのか? ――なぜ、老店主は自分の人生を語り始めるのか? 老店主の70年分の回想が織りなす奇妙なサスペンスから目が離せないまま、急転直下のラストでささやかな日常の謎が解けていく!

 

今回改めてこの短編小説を読んで、とても感動してしまいました。前回読んだ時の印象はそこまでなかった。やはり、読んだ時の自分の心の状態や体調に影響を受けるのかもしれません。

そして、このNHKスペシャルドラマです。読書のときに描いたイメージと、ドラマ内での美しいの映像や新たなシーン等を比較したり、納得しながら楽しむことができました。

 

素敵なドラマでした。柄本明の存在感のある渋い演技、痺れました。

魅力的なキャスト陣と演出の森ガキ侑大、脚本の安達奈緒子、音楽の森優太他のスタッフ陣の息がピッタリ合った作品だと思いました。

 

お読みいただき、ありがとうございます。

 

 

 


 

アン・クレシーニ(著) 『アンちゃんの日本が好きすぎてたまらんバイ!』 単行本(2021年12月初版)、 合同会社リボンシップ

定価 1,650円(税込)

 

西日本新聞に連載されている「アンちゃんの日本GO!」を、毎回楽しみに読んでいます。言語学者であるアンちゃんが好奇心いっぱいに日本と日本語を探求し、日本人が気付かない日本の素晴らしさや、おかしさ、問題点を独自の視点で元気いっぱいに掘り進む内容です。多く語られる和製英語についてのお話は爆笑ものです。

 

出版社の紹介文です。

北九大准教授アメリカ人アンちゃんから見た、日本人もよくわからない日本のしきたりや不思議話、私たちが英語だと思って使っている「和製英語」の事などなど… 笑いあり、ちょっぴりホロリとくる、改めてアンちゃんが「日本の素晴らしさ」を日本人の私たちに教えてくれる楽しいお話が満載。
今は流暢に日本語を語るアンちゃんだけど、日本に来た頃は恥ずかしい位数々の失敗のオンパレード! 最高にバズった「恐怖のPTA体験」のブログも掲載!
2018年から西日本新聞大好評連載中「アンちゃんの日本GO! 」の1話から100話までを初の単行本化。

 

アンちゃんは福岡県宗像市在住で、この連載を日本語(博多弁)で書いておられるのがすごいです。最近はコメンテーターとして地元のテレビにも出演され流ちょうな博多弁を操っておられました。

 

目次の一部をご紹介します。

・日本語が好きすぎてたまらんバイ!

・「外人さん」ならOK?

・掛けYou and Me

・エリック・クラプトンは大便になった?

・お買得の28万円のCTスキャン!?

・「ら」ぬき言葉の親戚を紹介する!

・我慢しなくてもよかろう?

・なかなか英語に訳せない「適当」

・見た目で判断せんでくれ!

・英語になった日本語    等々

 

アンちゃんは、アメブロ『アンちゃんから見る日本』やYouTube『アンちゃんのことばカフェ』等でも積極的に発信されています。英会話の実践も学べて面白いですよ。おすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画 『とんび』 (2022年、KADOKAWA、139分)

監督 瀬々敬久 、原作 重松清 、脚本 港岳彦 、音楽 村松崇継

主題歌 ゆず

キャスト 阿部寛、北村匠海、麻生久美子、杏、薬師丸ひろ子、

安田顕、大島優子、麿赤児、木竜麻生、濱田岳、宇梶剛士、尾美としのり、田中哲司、豊原功補、嶋田久作、宇野祥平

 

久しぶりに映画館へ。2年前にNHKドラマ「とんび」(2012年)の再放送を観て感動しましたが、今回のこの映画もまた、素敵な感動作でした。

 

 

映画com.の解説です。

直木賞作家・重松清のベストセラー小説を、阿部寛北村匠海の共演で実写映画化。「糸」「護られなかった者たちへ」の瀬々敬久監督がメガホンをとり、幾度途切れても必ずつながる親子の絆を描き出す。昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。運送業者のヤスは愛妻の妊娠に嬉しさを隠しきれず、姉貴分のたえ子や幼なじみの照雲に茶化される日々を過ごしていた。幼い頃に両親と離別したヤスにとって、自分の家庭を築くことはこの上ない幸せだった。やがて息子のアキラが誕生し、周囲は「とんびが鷹を生んだ」と騒ぎ立てる。ところがそんな矢先、妻が事故で他界してしまい、父子2人の生活が始まる。親の愛を知らぬまま父になったヤスは仲間たちに支えられながら、不器用にも息子を愛し育て続ける。そしてある日、誰も語ろうとしない母の死の真相を知りたがるアキラに、ヤスは大きな嘘をつく。

 

 

この映画でも、なるほどと思える配役陣で、違和感なく鑑賞しました。

阿部寛、麻生久美子、北村匠海、安田顕、麿赤児、大島優子、薬師丸ひろ子、木竜麻生、そして、アキラの年少期の子役……皆さんとてもいいです。

 

 

 

NHKドラマをしっかり観て、ストーリーがわかっていながら、これだけ心を揺り動かされるのは、観る人それぞれの人生とリンクしたり、教えられたりするところがあるからなのだろうと思いました。

 

 

私が特にグッときたのは、照雲(安田顕)の父・海雲(麿赤児)が寒い海辺でヤス(阿部寛)に抱かれたアキラに語るシーン、そして、たえ子(薬師丸ひろ子)に実娘・泰子(木竜麻生)が会うお店でのシーン、でありました。

 

映像に寄り添う村松崇継の音楽、エンディングでのゆずの主題歌「風信子(ヒアシンス)」の伸びやかな歌唱が心地よかったです。

 

お読みいただき、ありがとうございます。