映画『マーシャル 法廷を変えた男』 | ヒズモのブログ

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映画 『マーシャル 法廷を変えた男』 (2017年、アメリカ、118分)

監督 レジナルド・ハリソン

キャスト チャドウィック・ボーズマンジョシュ・ギャッド、ケイト・ハドソン、ダン・スティーブンス、スターリング・K・ブラウン、ジェームズ・クロムウェル

 

WOWOWで観ました。観てよかったと思いました。主演の黒人弁護士役、見たことあるなと思っていたら、感動した映画 『42 世界を変えた男』で黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンを演じたチャドウィック・ボーズマンでした。

 

(映画.comより)

映画.comの解説です。

アフリカ系アメリカ人として史上初めてアメリカ合衆国最高裁判所の判事に任命された弁護士サーグッド・マーシャルを題材にした伝記映画。「ブラックパンサー」「42 世界を変えた男」のチャドウィック・ボーズマンが主人公となる弁護士マーシャルを演じ、「美女と野獣」「オリエント急行殺人事件」のジョシュ・ギャッド、「あの頃ペニー・レインと」のケイト・ハドソンらが共演。アンドラ・デイとコモンが歌う主題歌「Stand Up For Something」が、第90回アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされた。1941年の米コネティカット州。黒人運転手が白人女性への強姦と殺人未遂の容疑で逮捕され、全米黒人地位向上協会の弁護士マーシャルが容疑者の弁護を担当することになる。差別主義者の判事から発言権を奪われ、マスコミからも激しいバッシングを受けるなど、マーシャルは次々と困難に直面するが、やがて事件に隠された嘘が明るみになり……。」

 

この映画は何故か日本で劇場公開されなかったということですが、当時の黒人に対する差別の状況が分かり、テンポのよいストーリー展開で、観終わって満足度が高い映画でした。

 

Wikipediaによるとサーグッド・マーシャルは1908年生まれで32歳でNAACP(全米黒人地位向上協会)の主任弁護人に任命されて32の裁判のうち29で勝訴するという実績の中で、「法律上のすべての人種差別は個人に対する法の平等保護を定めたアメリカ合衆国憲法修正第14条に違反する」という判例が確立した、とあります。そして1967年、59歳でアフリカ系アメリカ人初の最高裁判事に就任されています。

 

映画の中でも話が出てきますが、1930年にマーシャルがリンカーン大学を卒業し、メリーランド大学法科大学院への入学を希望したところ、白人と有色人種の分離政策のために受入れを拒否されています。そのために代わりに入学したハワード大学で出会った学部長に大きな影響を受け「憲法のもとに平等という信条を全てのアメリカ人に実現したい」という願望をもち、行動に移していったということです。

 

チャドウィック・ボーズマンはこういう主人公にぴったりの役者だと思います。ジャキー・ロビンソンを演じたときも思いましたが、冷静で不屈の闘志で困難に立ち向かう姿が、カッコイイ。また、マーシャルと共に行動する白人弁護士が、はじめの逃げ腰から嫌がらせを受けながらもだんだんと戦う弁護士になっていく姿をジョシュ・ギャッドが好演しています。

 

世界の指導者が自国ばかりの利益や人種差別傾向を強めているような現代に、こういう映画を観て考え直し、世の中を変化させる必要があるのではと思いました。

 

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