映画『海賊とよばれた男』 | ヒズモのブログ

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映画 『海賊とよばれた男』(2016年、東宝、145分)

監督・脚本・VFX  山崎貴   原作 百田尚樹

キャスト 岡田准一、吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、野間口徹、ピエール瀧、黒木華、光石研、綾瀬はるか、堤真一、近藤正臣、國村隼、小林薫

 

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

なかなか行けなかったこの映画、やっと観てきました。館内はほぼ満席で、やはり中高年の皆さんが多かったです。

見応えのある映画でした。こういう方がおられて、今の日本があるんだなあと思いました。

画像6(映画.comより)

映画.comの解説です。「2013年度本屋大賞第1位を獲得した百田尚樹の同名ベストセラー小説を、同じく百田原作の「永遠の0」を大ヒットさせた岡田准一主演×山崎貴監督のタッグで映画化。出光興産創業者の出光佐三氏をモデルにしたといわれる主人公・国岡鐵造を岡田が演じ、吉岡秀隆、染谷将太、綾瀬はるか、堤真一ら豪華キャストが共演する。主要燃料が石炭だった当時から、石油の将来性を見抜いていた国岡鐡造は、北九州の門司で石油業に乗り出すが、国内の販売業者や欧米の石油メジャーなど、様々な壁が立ちふさがる。それでもあきらめない鐡造は、型破りな発想と行動で自らの進む道を切り開いていく。やがて石油メジャーに敵視された鐡造は、石油輸入ルートを封じられてしまうが、唯一保有する巨大タンカー「日承丸」を秘密裏にイランに派遣するという大胆な行動に出る。それは当時のイランを牛耳るイギリスを敵に回す行為だったが……。

 

岡田准一は田岡鐵造になり切って演じており、迫力がありました。年齢ごとの特殊メイク、言動に違和感がありません。CG、VFXを駆使した特撮技術は本当にすごいです。私は東京大空襲のB29からの焼夷弾投下シーンを観ることができただけでも、この映画を観たかいがあったと思いました。満州鉄道や焼け野原となった街並み、戦後の風景、日承丸、田岡商店等、本当によく作られています。オールスターキャストの俳優陣も役の個性にはまって熱演でした。私は木田章太郎(モデルは日田重太郎)役の近藤正臣が強く印象に残りました。

 

映画の中でも出てきますが、モデルとなった出光佐三氏(1885-1981)の言葉を「出光興産ホームページ」で調べてみました。

・「士魂商才」⇒「侍の魂を持って商売人の才を発揮せよ。」

・「順境にいて悲観し、逆境において楽観せよ」⇒「景気のいいときに、景気の悪いときのことを考えて準備しておけ。みんなが意気消沈している不況時代に、将来のために積極的にいろんなことを計画する。」

・「タンク底にかえれ」⇒「戦後で仕事が少ない当時ですら、この厳しく危険な作業を引き受ける者はいなかったが、出光従業員は敢然とこれに取り組み、この難事業をやりとげた。この活動で、集積不能として見捨てられていた廃油を貴重な物質と化して国家のために活用することができたのである。」

・「失敗は授業料」⇒「人間なら誰だってあやまちがある。ぼくがあやまちをやってもとがめられず、社員がやるととがめられる、ていう法はないと思う。それだから、人間らしいあやまちはとがめない。ただ、そこで忘れてはならないのは、あとで自己を反省する心のあり方だ。反省する心の積み重ねがあって、はじめて失敗は尊い経験となって生きてくる。したがって、失敗はその人にとって尊い授業料となりうる。そこに進歩がある。」

 

出光興産の主義方針の最初にあるのが「人間尊重」です。「主義の第一は人間尊重であり、第二も人、第三も人である。」とうたってあります。

出光興産で出世した友人がいます。彼が就職試験を受けた時に面接官から言われたという言葉を思い出しました。「君は義理と人情の顔をしていますね!」。

 

お読みいただき、ありがとうございます。