今日の読書~『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』 | ヒズモのブログ

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本好き、映画好き、落語好き、卓球好きのパート社員です。

喜多川 泰 著 『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』(2017年1月初版)

サンマーク出版  定価:(本体1400円+税)

 

喜多川泰氏の久しぶりの最新刊です。

今回も清水克衛氏の「読書のすすめHP」(http://www.dokusume.net/)からの情報で、予約注文して、ありがたいことに喜多川氏の直筆サイン本を入手し、すぐに読むことができました。

自分らしい生き方を探している若い方々に是非読んでもらいたいストーリーですが、同時に中高年者が読んでも、自分の現在そして未来の生き方を考える機会になると思います。

秘密結社Ladybirdと僕の6日間(読書のすすめHPより)

「読書のすすめHP」にある“あらすじ”です。

「主人公の颯汰(そうた)は誰もが羨む水泳のセンスを持つ高校3年生。しかしライバルに本気で挑んで負けるのが怖く、早々に水泳を辞めて「書道部」に所属しながらダラダラした受験生活を送っている。そんなある夏の日、颯汰は熱中症になって道端で倒れてしまう。次に彼が目を覚ますと、そこは父親がお気にいりで何十回と観ている映画『Lady Bird』に出てくるバーだった。しかも目に写った人物は映画の中でいつも観ているその人たち本人……。
このつづきは本を読んでからのお楽しみに。」

 

喜多川氏のファンである私は、出された本はおそらくすべて読んでいますが、毎回、読者の意表をついた物語の設定やストーリーの面白さに感心し、生き方のヒントをもらっています。

 

この小説の会話の中から、いくつかご紹介します。

そうだ、俺たちが作りたいのは、誰かにぶら下がろうって考え方の弱い人間が集まる集団じゃない。一人ひとりが自分の力だけで他の人よりも大きなものを持てるだけの力を磨いた奴が集まる強い集団なんだよ。それを作ろうぜ」(P162)

 

その『なってからの人生』を幸せに生き続けるためには、本当の力がなければ続けることができない。そのための力を、それぞれが自分の夢の扉をこじ開ける苦労を経験することで、身につけることができるんだよ」(P167)

 

「いいかい、目標を達成したいと思って、本気になるだろ。そうすると、それを応援する人たちが必ず現れるんだ。この世界は、人と人の繋がりでできている。他人の挑戦に無関心な人もたくさんいるけど、本気で頑張っている人を見ると、どうにかしてそれを応援したいって気になる人だってたくさんいる。誰かが本気で目標に向かって努力している姿っていうのは、それほど人の心を打つってことさ。」(P169)

 

本気になれば大抵の奇跡は起こるし、本気にならなければどんな小さな奇跡も起こらない。君も本気で自分の人生をかける覚悟ができたら、自分の人生でそのことを経験することができるよ」(P176)

 

競争ではなく道なき道を作る挑戦を続ける生き方だってある。人より時間がかかってもいい。諦めないで続けることで、自分だけの道ができる。そうやってたどり着く頂上だってあるってことを知っておくだけでも、意味があるんじゃないかな」(P193)

 

だったら、もう逃げるな。お前がかっこいい奴になりたいのなら、もう逃げないって決めろ。お前は、無意識のうちに逃げるのが癖になっている。そして、逃げずに戦っている奴をバカにして生きることで辛うじてバランスをとってる」(P210)

 

これまで、俺たちがそれぞれ実現してきた夢は、俺たち一代で終わる夢だ。でも、第二段階のこれからは、一代では終わらない夢を持とう。そしてその生き方を次の世代に伝えるんだ。」(P240)

 

最初の30年は、自分の夢を叶える力を養う『Ladybird』幼虫期。次の30年は、その力を自分よりも大切な誰かのために使って生きる『Ladybird』成虫期…か。」(P242)

 

人間は、努力と釣り合いのとれた成果を手にしたときしか、安心してそれを享受できないんだよ」(P289)

 

還暦を過ぎた私にとっても、これからの生き方を考えさせてくれる小説でした。おすすめです。

 

お読みいただき、ありがとうございます。