8月1日 「グルッとまるごと栄村」というサイクルイベントに参加するために、長野県栄村へ。
前日受付なので31日に現地入り。
実はこの周りには気になる道がいくつか・・・
そして気になる駅がある。
某サイトで見た「足滝駅」
飯山線の中で秘境駅といえるとある。
興味深い。
あまり時間もないので、ホントは国道353号がよかったのだが、飯山線に絡んだ道で新潟県道49号(小千谷十日町津南線)というのがある、一部区間ではあるが、そこを検索してみようと思う。
ここがスタート地点とする、長野県栄村。
飯山線「森宮野原駅」
飯山線は路線総延長96Km、駅数31、長野県千曲川沿いから新潟県信濃川沿いの豪雪地帯を走る、全線単線、非電化の鉄道である。
ここ森宮野原は日本最高積雪地点で、1945年(昭和20年)2月に積雪量7m85を記録している。
使用されていなさそうなものも含めて、駅は2つ、線路は4本。
列車交換可能な駅である。
国道117号の橋の上から撮った写真。
駅の全景が見て取れる。
もちろん無人駅。
にしては立派な駅舎が見えると思うが、交流館なるものと併設されているためである。
おそらく左側のホームは使われていないのだろう。
この飯山線は廃線候補に挙がる赤字路線と聞いていたが、今回周ったどの駅舎も綺麗で周辺の人たちに大切に使われている足だという印象を受けた。
さて、森宮野原駅を後に国道117号線を津南方面へ走ると、橋を渡る前に県道49号線の入り口にたどり着く。
上の写真は国道117号から県道49号を見たところ。
ここから始まり越後田中駅周辺で1度国道117号に合流する。(今回のゴールはここ)
その後、津南駅周辺で再び別れ、今度は国道353号に合流する。
というように合流と分岐を繰り返しながら小千谷で県道10号へと変わる。
十字路の左手に石碑が。
アップで。
信越国境の石碑。
この左が長野県栄村。
右が新潟県津南町。
これから先は新潟県津南町を走る。
ちなみに”走る”は自転車で走ってます。
なので坂はキツイので・・・
上る時の感覚は人力での感想です。
道は軽やかに高度を上げていく。
この先足滝駅まで飯山線と戯れるように県道49号線上にはいくつも踏切が現れる。
出だしの上りとしてはいい感じだ、軽いウォームアップ。
左手には山が続き、奥にはスノーシェード。
右手には信濃川が続く。
まだ民家もちらほらあり、道も綺麗。
ただ川向こうに国道117号があるため純粋な生活道路で車の行き来は自分が走っている間2台とすれ違っただけだった。
この先道は寂しくなっても通れないということはなさそうだ。
車も少ないし自転車で走るには最適。
県道は問題なさそうなので、駅の発見に注意を払おう。
次目指す駅は足滝駅。
今回のメイン駅になる。
県道から山の中に入っていかなければ駅に辿り着けないのは、下調べと、地図からわかっていた。
実際遠巻きに撮影したこの写真、後で分かったのだが、この中に駅と駅に続く道がしっかり写っているのだ。
ん?
そういわれるとなんとなく察しがつくって?
慎重に県道を走る。
そろそろ地図上では駅に接近しているはずだ。
線路は道の、当然だが左の山側。
右は川だから。
うっそうとした木々しか見えない山側、その一瞬目に飛び込んできたものは!
何かある!
あれは駅の看板だ。
足滝駅見つけた。
しかしそこへ行く道が見当たらない。
階段なのか?
駅を発見した地点より少し手前で微妙なこの道を見つけていたが、
続いているのかな・・・
という感じに1度自転車を停めて観察したが確信がないところに入っていく気もなかったので素通りしてみたものの。
どうやら位置的にこの道が駅の入り口にしては妥当なところだろういう感じ。
畑への道。
譲っても民家の入り口。
にしか見えないだろう。
何の標識もないこの”入り口”が駅に続いているとは思わない。
わくわくする。
虫とかは嫌だけど。
濡れてコケの生える道としては急で。
当然歩きだ。
道の先は開けている。
方向的にも駅へ続いているとみて間違いないだろう。
ホントはもう少し山深い所を想像していたが県道から20秒ほどでたどり着いてしまった。
上りきって、左良し!
電車は来てない。
この線路を渡らないとホームには上がれない。
当然踏み切りなんてない。
都会の人間は踏切がない線路を渡るのは少し罪悪感を感じる。んじゃないかな。
オレだけ?
左手に自転車、右手にカメラの変なやつがホームに上がる。
単線、無人駅、何もない。
当然誰もいない。
電車はしばらく来ない。
外からこの駅は見えにくくなっているが、このホームに立つと眼下には民家と県道と信濃川が、木々の隙間から見える。
川向こうの国道を走る車の音も聞こえてくる。
秘境駅というものに興味を持って初めて訪れたこの駅。
自分の中で何をもって”秘境”なのか定まってない。
言葉から単純にイメージするなら、周辺に民家無し、大きな道もない、周りは山、何の音も聞こえてこない、隔離された、そこにいて不安になるような。
多分そこまで行くと”究極の”とつくような秘境駅になってしまうのかもしれないが。
とりあえず今回の秘境駅度は50%という感じです。
明るい感じの駅で立地条件から周囲の建物、道路が目に入ってきてしまい、期待をしていただけにちょっと低めの評価です・・・
駅舎の中はとても綺麗。
鉄道ファンの中では”駅寝”というのがあるそうだが、
(駅で一晩明かすこと)
ここなら寝ることに関しては不自由なさそうだ。
とりあえず次の電車は・・・
長野方面の上りが1時間後かー。
さて、駅検索はこれぐらいにして県道へ戻りましょう。
先ほどの急な坂道。下るほうがつらい。
県道に戻り自転車にまたがって再スタートをきる。
と100mも行かないうちに、何だ?!これ。
人型の黒いオブジェがたくさん。
厚みはなく看板のよう。
これ、この先も出てきますが、町おこしのアートみたいです。
道路上には何番のアートがこの先にありますというような標識も立っていて、かなりの数あるようです。
他には動物のオブジェだったり、建物だったりと。
軽いアップを超えて行くと道が2つに。
右に下っていくと国道117号への抜け道。
多分駅に来るには国道からこの道を使ったら早いんじゃないかな。
直進すると県道49号いよいよ山の中へ。
左折できそうに見えますが、できません。
少し広くなっているだけでした。
どんな道になってるのかな。
ちょうどこの地点で半分ぐらい。
進行方向には山、さっきまで暑かったがこの下りに入ったとたんひんやりした風が体を撫でていく。
途中停まって写真を撮ればよかったのだが、草がうっそうとしてる1車線の道。
立ち止まると山の静寂に押しつぶされそうで、走り続けた。
ひとしきり下る。
山めがけて下っていくことほど危機感を感じることはない。
このまま下りで終わるわけはない。
案の定思いっきり上らされた。
下に見えるのが下ってきた道。
折り返し1回でここまで上げてきた。
見てのとおりすっかり国道から離れてしまう。
ここが今回検索してる区間、県道49号の最深部。
熊とか・・・
出ないよね。
鈴とかあったほうが良かったのかなー。
これから先は上りだし、下りならまだしも、逃げ切れる可能性も低い。
最深部を超えるとちらほら民家が姿を現し始めて、このT字路に突き当たる。
正面の標識は、右折が県道49号。
左折が539号。
左折すると上り続け、マウンテンパークというスキー場に着く。
右折後はひたすら下り。
国道117号合流まで下り続ける。
調子よく下り続けていると最後に立ち寄る「越後田中駅」を見落として国道に合流してしまった。
右折で飯山。
帰り道、森宮野原駅方面は右折。
このT字路で県道49号の1区間走破。
終ー了ー。
と思いきや、ここら辺に「越後田中駅」があるはず。
地図を見てみてもすぐ脇を下ってきてる。
あったっけ?!
いくら飛ばして下ってきても都心なら駅なんて見逃さないけどここは、違うのだ。
どうしても行きたいわけではないが、折角ここまで来たのだから見ようよ。
少し戻ると。
足滝駅とは間逆で、この駅舎は民家の中に巧みに隠れて建っている。
下ってきている最中も田んぼ道の中に普通に線路が通っているものだから、特に目につかづ。
踏切を越えてしまえば線路が視線より上に来てしまうため発見が困難になる。
当然駅があることを示す標識はない。
どうやって行くの?
誰かの家に続く道じゃないの?
みたいな所を進んでいくと、柵ひとつで仕切られた地面と同じ高さのホーム。
生活密着型である。
長野方面から線路が延びてきて、西大滝駅と森宮野原駅間が開通したのが1925年(大正14年)
その後2年でここまで線路が延びて、1927年(昭和2年)越後田中駅が設置される。
1937年(昭和12年)森宮野原駅と越後田中駅の間に足滝臨時停車場が、線路が通されてから33年経った1960年(昭和35年)になってやっと足滝駅が設置された。
より大きな地図で 新潟県道49号線 を表示
というわけで、これで今回は終了。
地図で確認します。
長野県境・森宮野原駅を出発して、県道49号線へ入り、再び国道117号へ戻ってくるまでの区間の検索でした。
距離は約10Km
最高標高は約440m
車線は1.5~1車線
一部車のすれ違いに注意必要。
一瞬寂しい道には入るものの、明るく走りやすい道でした。
自転車で走るにもキツイと思うような坂はなく、時間があるなら国道を走るより面白い。
鉄道好きなら尚良し!
国道を森宮野原方面へ帰ってくる途中、「今井城跡 左折」とあったのでつられて九十九折の坂を上ってきましたが、こっちの方が距離も長く、高度も少しだけど高くキツかった。
上の写真は上りきってあと一息というところ。
この地域の特徴で、山を上ると開けた土地がでてくるのも面白いというか違和感があるというか。。。
峠を越えるというより、もう一段上に行くという感覚。
長くなってしまいましたが、これで新潟県道49号線(最西端部分)・飯山線のレポートを終わります。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。