佐藤慶さんのセリフ | 505の明るいランティエ実践のブログ

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早期退職をした505が日々の出来事、思いつきを書いています。

BS-TBSで「想い出づくり」の再放送が

始まった。


本放送は1981年。なんとあの

CXの「北の国から」の本放送の

裏番組。


周りでは圧倒的に「北の国から」が

圧倒的に好評だったが、505は

こっちを見ていた。


その第8話で佐藤慶さんの一人語りの

セリフが当時から忘れられない。


佐藤慶さんは福島の役所勤め。娘は東京で

働くOLで田中裕子さんが演じている。


佐藤慶さんは所謂堅物だったが、自分の娘と

同い年の水商売の女にハマってしまう。

そして、その女が東京の店に来るのを

追いかけて東京に来てしまう。


しかし、行くあてもなく田中裕子の部屋に

行く。そこには福島から既に電話が

入っているが、知らんぷりして父を迎え

入れる。(さすがに連絡が来たことは

バレバレになるんだけど)


そこで佐藤慶さんの長セリフ

(福島弁で。細かいニュアンスの違いは御勘弁)


「歳とっていくと、若いということが

眩しいような気がするもんだ。

身に染みて若さから縁遠くなるような

気がするもんだ。

周りは中年の皺よったのばっかりでな。

会合だって言ったって、みんな40、50

ばっかりで、急に気がつくと若いという

事からずぅーと遠く離れてしまっている。

オレには何の縁もない


若いものは口はきく。だけれどもかき隔てて

ハイとかイイエとか言ってるだけだ。

そんなことは当たり前のことだが、その

当たり前のことが、ぞおっっと身の竦む

ような、寂しいような、恐ろしいような

気がするときがあってな。


役所の昼休みで、若い者が前庭で賑やかに

喋っている。弾けるように笑ってる。


本嫌いな女が好きになった男は、本を読む

女は女性の良さを失ってしまうとか、

気の強い女狙っている男は、いや女性にも

自己主張が無ければとか一般論を言う。

一般論にかこつけて気をひいてる。

腹探っているんだ。

一緒に気をひいたり、ひかれたり


そんな中にこっちも溶け込んでいって

恋愛論をやってみたいと思っても、

そばによるとパァァっと空気が変わって

こんにちはとか、アラ何か御用ですかなんて


こってももっともらしく、やぁみんな元気で

良いなぁとか言って、でまぁ笑ってその場を

誤魔化して離れるんだけど、なんか忌々しくて

なぁ、しかし役所の者が役所の前庭で大きな

声を出すなとか嫌がらせ言ったりしてなぁ。


ホステス追っかけて色事でないと言えば

それは嘘だ。ただ、ちょっとニュアンスが

違ったんだな。その女はオレに若いものと

喋るような口きいてくれた。そこに行くと

オレはまだ若い者に溶け込んだような

気がした。

溺れたんだな。

ここで溺れなければ、なんか生きてる

バランスがとれないような気がした。

それで飲めない酒舐めて、飲んだような

気になって

考えてみればプロの女だものなぁ


全くなんて言うことをオレは娘に

喋っているんだ。」


歳をとることの悲哀をあらわれしている 

名ゼリフであった。


20台中盤でもガツンとくるセリフだったが

アラ古希になった今はさらに身に染みる。