竹藪の中で見つけたもの | 鮎釣り師のひとり言

鮎釣り師のひとり言

鮎釣り師ガバチャの綴る悲喜こもごもな日常。
聞いてやってください。


一昨日、有田川のカジヤの瀬に入った。
10年ぶりくらいだったと思う。

道を間違えて写真にある竹藪に迷い込んだ。
右往左往していると、頭上の木漏れ日を受けてきらきらと光るものを見つけた。

寄ってみるとヒキ舟パックである。前田一郎と見覚えのある文字。有田通なら誰でも知ってる川漁師の名である。

ちょうど前日、前田オトリ店の前で36匹を釣って前田さんに褒めてもらったところだ。妙な縁を感じながら、拾い上げ河原に持って行って洗った。きれいになったのを見て今年流したのかな、とそのときは思った。

翌日、前田オトリ店に行って前田さんにそのヒキ舟パックを差し出すと「えっ、おまはんそれをどこで・・・・・・」
と、前田さんは口をポカンと開けてヒキ船パックを 手に取った。

「これは3年ほど前の大水で流れたもんや」
前田さんの言葉に今度は僕が驚いた。

紀伊半島の大水害のことである。確かにあのとき前田さんは、オトリ店の小屋まで水が来て、置いてあった竿やらタモ網やらなんもかも流されてしまったと嘆いていた。あれからずっとあの竹藪に引っかかっていたなんて。

道に迷わなかったら誰もあんなとこ行かないもんな、と僕は水害のことを思い出した。

熊野川が氾濫し多くの方々が被災し、ボランティアバスに乗り泥掃除に行った。日高川もいつも行っていた場所がめちゃくちゃになり、四季の里のおばちゃんのところにお見舞いに行った。

あれから三年も経ったのか。短いようで長く、楽しいこともあったけど、そうでないこともあった。

ここに、いささかも朽 ちていないヒキ舟パック。
そして、確実に年をとった自分。

目を細める前田さんの横で、あの日からの様々なシーンが去来してしまいました。


竹が横になびいているあたりまで増水したのでしょう。


前田さん、目玉が飛び出るほど驚いてましたね。



今年は5/3から鮎釣りを始め、現在までのトータルが816匹。
37日の釣行なので1日の平均釣果が22匹。

8月の雨のせいで、例年より釣果&釣行日数とも少なくなっています。
う~ん、今年は1000匹に届きそうにないな。

鮎は型が良くなっていますけどね。


火曜日は、中央大橋が満員御礼でした。
橋の上からのぞくと、そこかしこ鮎が追いやいこをしてました。
ラストスパートをかけるにはもってこいの場所かもしれませんね。
今度はここかな(*'ω'*)




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