藤原右裕「さよならブルー」 | へーさんのCD棚~リサイクルマークはエコマーク

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持っているCDの中で、あ、いいなという曲(たぶんアイドルポップスがメインになると思います。)をのんびり書いていこうと思います。

ども。へーさんです。2017年も終わります。早いな…というのは毎年言っているのでアレなんですが、2017年は世界的にも自分の身の回りにもいろんな事があって、当たり前の日常というものの大切さがとても実感できた年になりました。願わくば、2018年も当たり前の日常が続くように。そんな所で1329曲目。






藤原右裕「さよならブルー」
画像は収録の『さよならブルー』



山梨県出身、東京で活動しているシンガーソングライター藤原さんの、2枚目のアルバムの最後に収録された表題曲になります。ちなみに、藤原は“ふじはら”と読むんですよ。画像がいつもと違いますが、さいん隠しになりますのでご容赦を。




ギターのつま弾く音が心の奥に染み込むような、ゆったりとしたバラード曲になります。2コーラス目からはドラムスなど他の楽器も入ってきますが、1コーラス目は本当にアコースティックギターの音と声だけです。



藤原さんはその声が独特で、かなり鼻にかかった声ながら、クリアでまっすぐ届くような感じもあわせ持つ不思議な響きを持っています。ある程度の高さもあるのでモゴモゴした感じではなく、クリアさに鼻声のやわらかさを絶妙にブレンドした聞きやすい声です。言葉で説明しようとすると難しいのですが…。



歌詞の内容は、君に去られてしまった僕が、打ちひしがれた(♪君がいないと世界に 意味はないさ~ )中でもほのかに先に進んでいこう、と決意する曲になります。離れていても心はそばにいる、というのはありふれた表現ですが、それを、♪ずっとそばにいる そんな不確かな感情が僕を包んでる~ と藤原さんなりの表現に変換しているのが上手いと思います。



で、この曲、裏テーマというか、ある設定があります。Aメロのそれぞれの頭、“引き出しのなか”、“ポケットのなか”そして“扉”(とその後の“どこでも行けたのに”というフレーズ)、これらに共通するもの、わかりますか?そうです、あの国民的ネコ型ロボットですね。そのロボットが主人公の元を去る時の感情、というのをモチーフに書いています。だからさよなら“ブルー”なんですね。



これについてはライブのMCで藤原さん本人が言っていた事実なんですが、自分は言われるまで全く気づきませんでした。一般化し過ぎず、ドラちゃん(あ、言っちゃった)にも寄せすぎず、巧みに織り込んでいるのがとても技ありです。藤原さんは本や映画をモチーフに曲を作る事が多いそうで、フィクションとノンフィクションのはざまみたいなバランスをとるのが上手いんでしょうね。前述のボーカルも、そんな少しファンタジックな世界にフィットしているのかもしれません。



最後に、サビで裏声を使ったりして目立つようになっているのはもちろんですが、Bメロ(♪君がいないと世界に~ から)が実は印象的なメロディな気がします。イントロにも使われていますし。



「さよならブルー」藤原右裕

作詞:藤原右裕
作曲:藤原右裕
編曲:藤原右裕