放射能汚染水(ごめんハッキリそう呼びます)の海洋投棄について、国内メディアが「日本は科学的根拠に基づいて完全に安全な処理水を放出しているのに」「中国などは非科学的に(あるいは嫌がらせで)禁輸措置などを行なっている」という論調にほぼ統一されていてゾッとする。なんてなんてなんて「内向け」の報道!そんなもん世界には通用しないよ。
まずは「科学的根拠」がほんまに正しいかどうかを疑ってかかるべきなのに(水俣とかコロナ禍の例を見れば明らかでしょうに)それをしない。また外国からどう見られているかを無視する(orふりをする)(海外メディアはもうずっと前から論じてますぜ)。この調子だと、政府が発表すること、メディアが報じることを完全に信じるナイーブな(←悪口です)人たち・子どもたちは「日本は悪くない・中国が悪い」と信じこまされてしまうんやろうなぁ・・。私なんて、中国の暴徒が口走ったとかいう「海は世界のものだからそれを汚すと世界中の人たちが困る。でも日本なんか消えて無くなったところで世界の誰も困らない」に思わず頷いてしまいますぜ。世界に害をなす日本(という国)なんていらないよね。・・ただまあ日本語とか日本文学とか日本文化とか藝術とかは無くなってほしくないけどね。
と、ここでも言っちゃった。私の基本的立場は「汚染水放出を一刻も早くやめよ!」というものです。
でまた、これで「中国憎し」の人々が増えるんだろうなぁ・・と思うとうんざりです。
というのは、先日の「無知の罪」にもつながることだけど、子どもたちの作文や中高生らの小論文読んでて、平気で出てくるゼノフォビア(外国人嫌い)の言説に常々うんざりさせられてることもあるんです。
外国人労働者が増えることの「デメリット」として「治安が悪くなる」「犯罪が増える」。
カルチャーギャップの例として「中国人が温泉で湯船にタオルを漬けてるのを見た」。
こんなこと書いたらダメでしょう!と言うと、不思議そうな顔をする。なぜダメなのか、説明してやらないとわからない。
(親御さんたち、先生方、ちゃんと説明してあげてね)。
(一部の困った親御さんたちは「なんでいけない!事実やんか!!」って激昂するかもしれないけど、あいにく大学で受験生の答案見ている先生らはリベラル系多いです。右翼とみなされている大学でさえ、ちゃんとした右翼であってネトウヨ系のヘイトスピーチめいた言説はダメ出しすると思います。)
でもね、わからんでもないんです。小さい頃から親も親戚も近所も友達も学校も全部日本人で周りを日本人だけに囲まれて、日本語だけで生活し、なおかつ親が中国人韓国人を悪く言うような人たちだったとしたら、そりゃー子どもたちは自然とゼノフォビアになっていきますよ。閉鎖的なコミュニティが異端者を特に嫌い、外から来る者を警戒して排除しようとするのは、これは日本人には限らないもの。
だから、これからの世の中それでは通用しないんですよって。
日本人だらけの(そして表向きノーマルな人たちしかいない)環境で子育てしている親なら特に、内向けに閉ざされた視線でなく、外に開かれた視線を子どもに身につけさせることを、意識して行うことが必要なんじゃないかな。
外から来る人(や事物)、あるいは日本のなかでも異端者扱いされるような人たち(いわゆるマイノリティ含め)、そういう人(や事物)たちと必ずしも「仲良く」「協調する」必要はないけれど、少なくとも人間として尊重しあい、通じ合うためのルートを模索するぐらいの意識やスキルを身につけさせてあげたいものです。
最初に私の書いたことを見て「偏向している」と受け取った人はここまで読んでくれてないかもしれないけど・・。
でも少なくとも外国語のニュースを見て、外国語の新聞を見て、と言いたいですね。
で、Jポップ(特にジャニーズとか)だけでなく、あらゆる世界の音楽聴きましょう。世界のあらゆるアートや文学や映画などに触れることから始めましょう。