邪霊の巣窟 1 | へたれの怖怖日記

へたれの怖怖日記

怖いのほんと苦手なのに、怖い話が大好きという
矛盾に苦しむへたれ男児のつらつら日記です。

この話は十数年にも渡り自分と現妻や実兄、町をも巻き込み、

恐怖のどん底に引きずり込んだ実話です。
かなり長い上に自分が書き込みに慣れてない為、読みにくい

部分もあると思いますがご容赦下さい。

 

全ての始まりは小学3年生の時でした。
兄と兄の友達3人に誘われて、この町で大人たちから『絶対に

近づくな』ときつく言われていた場所に、内緒で行く事になりました。
その場所とは、今は誰もいない寂れた神社で、子供ながらにかなり

不気味で嫌な感じがしました。


本当は乗り気ではなかったのですが、兄たちに半ば強引に

誘われる形で行く事になり、仕方なく行くといった感じでした。
決行当日の昼に、自分と兄は少し様子見に現地に行きました。

するとその場所に、


最近この町に町役所だか町長だかから仕事を頼まれてやって

来たらしい、20代半ばくらいの男性がいて、
「君達、ここには何があっても絶対に来ては駄目だよ、

近づかない方がいい。早く戻るんだ。いいね?」
と言われ、追い返されてしまいました。

しかし兄達は、その夜に計画を実行してしまいました。


その神社は、町の高台から伸びる坂を上がった所にあります。
その坂には鳥居が幾つも連なっており、かなり不気味でした。

最初は皆固まって歩いていたのですが、誰かが「別行動しよう」と

言い出して、兄と自分、兄の友達3人に別れて行動する事になりました。
そしてしばらく歩いていると、急に周りの空気というか空間自体というか・・・

とにかく何かが変わりました。
自分は兄に『帰りたい』と言おうとしたら、
「帰るぞ、今すぐに」と兄がいきなり言い出し、自分の腕を引っ張って

引き返しだしました。

あと少しで鳥居という所で兄が立ち止まり、正面を見て震えていました。
自分も恐る恐るそこを見ると、子供が数人ほど自分らの進路を遮る様に

立っていました。


その顔を見ると、皆半ば白目を向いて無表情でした。
兄は恐怖に耐え兼ね、叫びながら自分を引っ張って走りだしました。
子供たちを突っ切り、もう出られると思った瞬間、兄が悲鳴を上げて

倒れたんです。自分が兄の方を見ると、なんと先程の子供たちが

兄にしがみついていたんです。


自分は何とか逃げて助けを呼ぼうとしましたが、体が動きません。
自分の下半身がやたら重い事に気づき、目を向けると、
なんと、白目を向いて歯を剥き出しにした老婆が、腰にしがみついていたんです。
自分は恐怖というより死を覚悟しました。

 

死を覚悟して目をつむると、自分にしがみついている老婆が、
「おいで・・おいで・・・こっちにおいで・・」と、頭に直接響くような声で

呟いてきました。自分はそれを聞いた途端に、死を覚悟したはずが

物凄い恐怖心を感じ、思わず目を開いてしまいました。
すると老婆が自分の身体をはい上がって来ていて、顔が目の前に

ありました。

 

自分は力の限り叫びましたが、あんなに大きく叫んでいたのに

近所の人は何故気づかないのかと思っていました。
そして兄の友達はどうしたのだろうと思い、兄の方を見ると、

兄は子供たちに神社の奥へ引きずられて行ってました。
自分は必死で助けを求めて叫びました。
すると、背後から聞いた事ある声が聞こえました。

「もう大丈夫だよ」
その声を聞いた途端に身体が軽くなりました。
振り返ると、昼間に会ったあの男性でした。
後ろからは大人たちが大勢やって来ていました。怒ってる声や

心配している声も聞こえました。


助かった?と思い、兄を見るとなんとか無事なようで、ほっとして

腰が抜けてしまいました。
兄がまだ奥に何人かいる事を告げると、男性の顔色が変わり、
「まずい!!早く助け出さないと大変だ!!」と言って、数人の大人たちと

走って行きました。

それから、兄の友達は神社の中で見つかりました。

変わり果てた姿で・・・。


命は助かったけど精神をやられていたそうで、その人たちは

そのまま町から出て、病院へ行き入院したそうです。
自分たちは皆に、これ以上無いくらいに叱られました。

母親たちは泣いていました。

その後で聞いたのですが、あの神社は元は普通の神社で、

それなりの力を持った神主がいたそうです。


しかしなまじ力が強い為、助けを求める霊が次々と集まって来て、
最初はきちんと対処していた神主もやがて堪えられなくなり、

そのまま逃げ出したそうです。

本来、神主が居なくなったり取り壊されてしまう神社は、
ちゃんとした儀式などを行い場を清めてから、祭ってる神を

別の場所に移すという事をしなければならないそうですが、
この神社はそのまま放置された為、祭ってる神がいるのに

祭る神主が居ない、
そしてまだ助けを求める霊が集まって来ているという事から、

神の性質が異常をきたし、
結果、邪霊の住家となってしまったとの事でした。


男性は町から依頼されて、退魔士関係の本山から派遣されて

来ていた人物だそうです。
その人が言うには、この神社は過去に例が無いくらいに

酷い状態だそうで、浄化するにはかなりの期間が必要と

言っていました。自分たちはお祓いを受けて、そのまま帰されました。
もう絶対にあの場所には近づかないと決めました。あんな思いは

沢山だと思いました。

 

が、あの事件はまだ始まったばかりだったんです……