さて、胃潰瘍が発見されたシエさんは治療の優先順位として
まず胃潰瘍を直してからの骨折のオペということになりました。
命を取りとめてくれた、それだけで感謝ですが・・・
私はすごく心配でした。
それは、胃潰瘍のせいでオペが遅くなる=離床が長引く=廃用症候群を引き起こす
ということでした。
寝たきりにならないためにはまず肝心なのが「早期離床」
なのに、その道が絶たれてしまい、私は気が気じゃありませんでした。
点滴ばかりの日々。そして原因不明の高熱が続きました。
しばらくしてようやく口から食事を取れるようになりましたが
やはり熱が下がらないのと、電解質異常でオペを見送った回数4,5回。
シエさんが入院してからは毎日お見舞いにいっていましたが
その、電解質の異常を何とか治したくて、自分なりに調べて食材を持っていって
頑張って食べてもらったりもしていました。
本人もベッドでの臥床が長引くにつれ、活気もなくなり、何のことやら意味不明のことを話し出す。
認知症状が一気に進みました。
あんなにしっかりしていた人がまさか・・・と思いました。
そして、毎日毎日泣いていました。
泣いている、弱ったシエさんを見たのは初めてでした。
早く手術したかったことと思います。
そんなシエさんを見ても、ただ私はそばにいてあげることしか出来ない・・・・。
そんな自分の事をすごく無力と思い、職場で泣いたこともあります。
でも、職場の上司が「あなたがただ居てあげること、あなたの顔を見れることが一番力になってるのよ。
大丈夫よ!」って言ってくださって、どんなに私も救われたことか!!
この頃、シエさんとの間で印象深い食べ物は・・・ハーゲンダッツの「グリーンティ」でした。
ヨーグルトやゼリーなどもあげていましたが、「アイス食べたい・・・」と言われて初めて食べさせたのが
このアイス。
「美味しい・・・」って顔もほころび、私もシエさんもすごく幸せなひとときでした。
これは今でも覚えていて、「よく食べさせてくれたよなぁ~」って言ってくれます^^。
そんなこんなで、電解質異常は改善したものの、なかなか熱が下がらず・・・
とうとうドクターに、「ここままだとオペを行ってもハイリスクです。オペをせずに保存という手もありますが、寝たきりのままでしょう。どっちみち臥床が長いので、オペをしても歩けないかもしれません。どちらにするか相談して選んでください。」と言われました。
私もこれには悩みました。
なぜなら、シエさんはかなりの「心肥大」で、心臓も決して強くはないということを
入院中に知ったからです。
もし、オペをしたら疲労は凄まじく、危険かもしれない・・・
でも、もう一度歩いて今までどおり好きなように生活もして欲しい。人工骨頭が入ってしまえばすぐ立って
歩く練習をするだろうからオペさえ上手くいけば・・・
色んな気持ちが錯綜しました。
でも・・・一番大事なのは本人の気持ち。
シエさんにどうするか尋ねると・・・
「手術する!!歩けるようになりたい!!」
そう返事が返ってきました。
この頃は認知症状があったため、日を変え何回かたずねましたが同じ返事。
リスクの事ももちろん説明しましたが、持ち前の頑固さで「絶対受けてやる!!○○(ドクターの名前)には
負けない!」とかなり強気。
こうなったら、一緒に闘うしかないと思い
シエさんの気持ちをドクターに伝え、オペを待つ日が再び続きました。