仮面ライダーリバイス 第30話 備忘録 | Slipperの部屋

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『仮面ライダー』等の特撮ヒーローを愛好しております。気ままに書きますので不定期更新で失礼。

「何が仮面ライダーだよ……」

 

 どうも、当ブログ管理人のスリッパです。

 昨夜は夜の九時ごろに「あ~、ダメだ、春眠暁を覚えず的なやつか知らんがめっちゃ眠い」となってバタンキュー。重力十倍くらいマシマシにされて圧し潰される的な夢を見て目が覚めました。何だったんだろう。

 

 あ、どうでもいい話は置いておいて。『リバイス春の声優祭』ですってよ!

 

 

※当記事はネタバレ等を含みますので、ご視聴後の閲覧を推奨いたします。また、一部不快感を覚える文言があるかと思いますが、予めご了承下さい。

 

『仮面ライダーリバイス』

第30話「声優!SAY ME!青春のあとしまつ」

脚本:木下半太

監督:杉原輝昭

 

 

~スリッパの備忘録~

 

1:の声優祭と、「忘却」

 

 いつかやるだろうと思っていたんですよ。

 そう、声優の顔出しゲスト回!

 

 今回と次回は、バイスの声を担当される木村昴さんが顔出しゲストという豪華さ!

 しかも一輝にとっては高校時代のサッカー部でコーチをしてもらった先輩というポジションなのも、実に良い感じ。

(超絶に今更ですが『仮面ライダー』シリーズってサッカー系が多いですよね。そう、やっぱり『BLACK』です。え、『ウィザード』や『鎧武/ガイム』もそうだろって? まったくその通りでございます!)

 

 

 

(『BLACK』の16話は京本政樹さんが出演するエピソードですので、よければ是非)

 

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「じゃあお前、サッカー辞めたのか?」

 

 しかし、高校時代のサッカー部の仲間だったという池山浩二ことジーコは、一輝のこの一言に激怒。しかも一輝自身はまったく心当たりがない様子。一輝がかつて彼を裏切ったかのような声も?

 

 また、木村昴先輩の紹介もあってか文化放送でのラジオ番組「ごめんラジデンワ」に仮面ライダーリバイスとして出演するも、収録後にデッドマンが襲撃してきて。逃げられたものの撃退には成功して、周囲からはヒーローとして迎え入れられる姿を、ジーコは苦々しい表情で観ていて。

 

 ちなみにこちらのラジオ番組のパーソナリティを務めたお二人は、『東映公認 鈴村健一・神谷浩史の仮面ラジレンジャー』という実在する番組のパーソナリティ! 私もかつてお便りを送ったら読んで頂けて、『鎧武/ガイム』のTシャツを貰ったことがあります。

 というか鈴村健一さんは言わずと知れた(?)ライダーシリーズ屈指の人気作の一つ『電王』のリュウタロスの声を演じられた方ですし、神谷浩史さんは映画『さらば電王』でのゲストイマジンの客演をはじめ、スーパー戦隊シリーズ第41作『宇宙戦隊キュウレンジャー』のショウ・ロンポー司令の声を担当されたお方。東映さんの太鼓判を押すくらい特撮ヒーロー大好きな声優さんたちでございます!

 

 

 

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 改めて考えてみると、一輝がサッカーを辞めた件に関しては、異様なまでに情報が開示されていないんですよね。

 それこそボルケーノバイスタンプの一件で病院送りにされた彼が「自分に興味が持てなくなった」という旨の発言をした際に、それが原因でサッカーも辞めたのだろうと思われるところですが。

 実際、一輝の場合は過去にバイスが記憶を封印していたこともあり、今回もバイスがジーコとのやり取りを見た後に微妙な反応をしているところからも、おそらく何か「記憶に蓋をする必要」があったのかなと。

 

 そんなに大切なことなら忘れないだろう、と思われるかもしれませんが、人間というのは「忘れることで自らを守る」……そういうこともある生き物です。

 辛い過去と向き合い続けるには、かなりパワーとかエネルギーとかが必要です。それこそ四六時中を苦しい記憶と相対していたら発狂してしまうことだってあり得る。もちろんこれは人によっては、という話ですが。

 でも、過去に自分がやってしまったミスや失態は、いくら今の自分が考えても取り消すことはできません。それを教訓にして今や未来に活かすことはできても、その時に感じた苦痛や怒りといった感情は簡単には消せないものです。

 だからこそ、長い時間をかけて徐々に風化させる。どんなに痛い傷も癒えてしまえば「あの頃は痛かったな」と冷静に考えられるように、少しずつ時間の中に溶かしていく。

 けれど、その記憶があまりにショッキングなものであったり、その瞬間に何とかしなければ自分自身が壊れてしまうものであったりするならば、忘れるのも一つの方法。

 

 しかもこれは意識して行うことなく、脳が勝手に行う場合がある。

 

 人間の本能なのかもしれません。忘れることで自らを守るというのは。

 ただ、それゆえに周りは「怖いよ」と言うしかない。何しろショックの感じ方や受け取り方、それこそ立場が違えば衝撃があったことさえ自覚できない他人同士ですから、一輝がそのことを忘れているなんて思ってもみなかった、という場合は充分に有り得る。

 いったい何が二人の間に起きたのかは、木村昴さんでさえ知らないこと。なら私には憶測しかできませんし、おそらくそれすら軽く超えてくるだろう気がしております。

 

 でもさ、二人の事を先輩が「二人ともエゴイストだったからな」とさらっと言えてしまうというのは、それだけ二人が似た者同士だったのかな、とも。

 まあ、エゴイストにも色々あるでしょうから、私には何とも言えませんが。

 

 無自覚なまま悪いことをされて、そのことに気付かないのに「謝るよ」と言われても説明する気さえ起きない気持ちは、今は何となくわかります。昔は逆に私が悪いことをして「何で分かんねぇんだよ」的なことを言われることの方が多かった側ですが。

 仲直りって、難しいよね。私は上手く溝を解消してきちんと仲直りできた、と実感できたケースってあんまりないのですが、実際のところはどうなんだろうかと思ってしまう今日この頃。いや、大人になるとそもそも喧嘩になる前に回避できるスキルくらい身に着くんでしょうが……友情って、難しいね。

 

 

 

2:エゴの針、再始動

 

 文化放送を襲撃したラフレシア・デッドマン。

 その臭~い攻撃はフェーズ1にしては充分に強いもので。しかし途中で逃げ出したのには、おそらく理由があったようで。

 

 それが一輝の見る謎の空間。

 サッカー場かと思いきや、いつの間にかサーベルタイガー・デッドマンの姿と、その怪物に変貌してしまった工藤康の声が。

 まさかギフ様復活の影響で、こいつも甦ったのか?

 と、思っていたら過去に聞いた話を繰り返しておりまして。

 

↓その時のセリフを書き残していた記事はこちらから。参考までに↓

 

 本当は人の気持ちがわからない。日本一のエゴイスト。

 

 あの時はバイスが、そんな一輝のエゴを肯定してくれたから吹っ切れて戦えた。その後にも、少しは人の気持ちがわかるようになったのかという挑発に、「まだ答えは見つかっていない」と答えていた記憶も。

 

 そう、まだなんです。

 

 実際に一輝自身が人の心に寄り添おうと努力して、そういう人間に成長しているのを視聴者である私は何となく感じ取っているところなのですが。

 まだ……その答えに彼は辿り着いていない。少なくとも、私はそう思っています。

 

 人を助けるエゴを行いながら、けれど人の気持ちがわからないでいる。そんなヒーローが、どのように「人の気持ち」に気付いていくのか。

 おそらくそれは「自分自身の気持ち」に気付くところから始まるのではないでしょうか。

 

 ほんの数年前、一輝の中で埋もれてしまったのだろう記憶が手繰り寄せる真実とは何か。

 止まっていた時計の針が再び動き出すとき、エゴイスト=五十嵐一輝にどんな試練を与えるのか。

 

 

 それはそれとして、フェニックスに残った大二に女医さんが放った言葉、深いなぁと思ったり。

 

「あのね、正しいって言葉を簡単に使う方が危ないわよ」

 

 すごく大切なことを言ってくれるの、本当にありがたい。

 正義を免罪符にすると、人間って本当に冷酷で残酷になれてしまうから。

 

 

(この話は、本当に多くの事を学ばせてもらったもので……やっぱり『オーズ/OOO』はすごいよ)

 

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 実質、赤石長官は組織を良いように操っている敵ではあるのは、まだ彼の裏側を知らない大二にとっても明らかな話。

 しかし無法をはたらく敵を、同じく無法で殴り飛ばせるかというところは、また論じる必要のあるところで。

 これ平成ライダー黎明期の頃であれば、場面によってはそういうシーンもあったでしょう。もちろん目に見えて人間の姿を惨殺とはいきませんでしょうが、そうなったとわかる描写をすることもあったかなと。

 ただ、現状の『仮面ライダー』シリーズはそれをしない。古き良き昭和の先達がそうだったように、仮面ライダーは「敵の悪事を止めるために敢えて騙す・罠を仕掛ける」というのはあっても「闇討ちや陰に隠れての惨殺はしない」のが、現状では鉄則。

(それこそ二年ほど前には「いやお前ら、流石にきちんと止めた方が良くないか……?」と思いフラストレーションが溜まったこともあったりなかったり。いや、あっちはマジで法が効かないのにやりたい放題とかいうチートだったからね!?)

 

 現実でも、昨今では映画スターが「そんなものをジョークだとぬかしやがるんじゃねぇ」と、自分の身内を冗談に使われたことを怒って手が出た一件も話題になっておりますが。

 実際に武力を行使する大義名分というのが成り立たない場合、それは「どんな理由があれど、殴った方が悪い」という話になる。

 

 それはおそらく大二にも言えることになりましょう。

 犯人がほぼ断定できているとしても、その確証が取れない状況で迂闊なことをすれば、こちらがやられるという話でございましょう。

 

 

 というか、その赤石長官。

 狩崎パパこと真澄さん曰く「ギフの末裔かもしれない」とのこと。

 科学研究組織ノアでの写真と現在の姿がほぼ何も変わっていないことで、つまりは「年を取っていない」という見方ができると。

 裏では復活を果たしつつあるギフと対話している場面もありますから、おそらく何らかの方法でギフの細胞を取り込んだのでしょう。

 もしかしたら『仮面ライダーベイル』で確認できるかも? というかあの赤いバイスっぽい悪魔……つまり、そういうことだよな……だって公式HPの相関図でも書いてあるし……。

 

 ところで、さくらちゃん、ウィークエンドのお洋服も割と似合っておりましたね(唐突)

 いや、まあ、まだ違和感バリバリですが。これからあの恰好で変身したりすることもあるのかしら。

 

 服と言えば、アギレラ様……ついにデッドマンズとさよならをしたのね。

 あの真っ赤なドレスを炎の中に捨てて、彼女はこれからどこへ行くのか。

 その先に何があるのか、とても気になりますね……。

 

 長くてもあと20話ほどしかないと考えると、マジで『リバイス』の流れは近年の作品群の中でも本当に高い精度だと実感しつつ、今回はこの辺で。

 ではでは、こんなとろこまで読んでいただき、どうもありがとうございました。