金峯山から鎧ヶ峯までは順調に進んできた。
あとは母狩山まで行けば今日の目標は達せられる。
我々は意気揚々と母狩山への道へ踏み出したのだった。



鎧ヶ峯を出発してすぐ、道が少々細くなったように感じた。
ここまで道の脇にある植物が我々を撫でるようなことは無かったのだが、枝葉がちょっかいを出してくるのだ。



整備はされているが、鎧ヶ峯までの区間とは力の入れ具合が違うようだ。
あるいは通行量そのものが少ないのかもしれない。
落ち葉が道を覆っている場所が増えたような気もする。



突然道が消失した…ように見えて驚いた。
幸い、木っ端微塵になった倒木の向こう側に道は続いていた。
上からだとその先にある道が見えなかったのだ。
ペンギン「行き止まりかと思ったっぺ」



道は一旦鞍部まで下り、そこから母狩山に向けて急な上りとなる。
地形も痩せ気味の尾根筋となり、道床は落ち葉と木の根ミックスでえらく滑る。
一般登山道レベルではあるが、なかなか険しい道のりだ。
明らかに鎧ヶ峯までとは道の様子が違う。



山頂が近づくとところどころに残雪が出てきた。
ペンギン「昨日と同じく虫が多くなってきたっペ~」
雪解け水から湧いてくるのだろうか?



山頂直下は落ち葉に埋もれた急坂だ。
「落ち葉が流れ落ちる」というなかなかレアな現象を体験。



流れる落ち葉はとにかくよく滑るのでロープを頼らざるを得ない。
見た目にそれほど難しい場所とは思えなかったのだが、実際に歩いてみてループの意味を知ったのであった。



麓から母狩山に直接登ってくる道と合流した。
母狩山だけを目標にするなら、このコースを登ってきたほうが早そうだ。
しかし道の状態があまり良くないとの情報を得て縦走ルートを選択したのだ。



ぽっかりと上空が開けた。
ペンギン「山頂だっぺか?」
お茶「ん~?あまりそれっぽくない雰囲気だよね…。あ!」
ペンギン「どした?」



お茶「はい、写真とるよー」
ペンギン「いえーい母狩山、登ったどー」
なぜこんなヤブの前で記念写真を撮っているかというと…



山頂標識が藪の中に取り込まれてしまっているからだ。
ペンギン「どうしてこうなった」



金峯山や鎧ヶ峯に比べて母狩山の扱いがひどい!
…と一瞬思ってしまったが、ちゃんと別な標識もありました。



三角点タッチ!
本日三座目!



山頂からは東側に展望が開けている。
ちょっと春霞がおさまってきた。
月山が写真に撮れるくらいにははっきりしてきたぞ。
ペンギン「最後に月山が見れて良かったっぺ」

初めて登った母狩山。
金峯山までは参道として、鎧ケ峯まではハイキング道として、それぞれ丁寧に整備されているのが好印象でした。

各ピークからの鳥海や月山の眺めも素晴らしくついつい足を止めたくなります。
あちこちに展望地があるのもこのコースの魅力でした。

おしまい


詳しいルートなどについてはヤマレコにて