マリナーズの岩隈久志投手(31)が、メジャー初勝利を挙げた。16日(日本時間17日)のジャイアンツ戦で同点の6回に登板し、2回を無安打無失点。味方打線が6回に勝ち越し、11試合目の登板で白星が転がり込んだ。これで大リーグで白星を挙げた日本選手は30人目となった。10年オフにはアスレチックスとの移籍交渉が破談。今季は開幕前の不調から先発機会に恵まれない中、08年の沢村賞右腕が大きな一歩をしるした。
長く険しい道のりだった。10年オフにポスティング・システム(入札制度)でアスレチックスが落札したものの交渉が決裂。昨オフに結んだマリナーズとの契約は年俸150万ドル(約1億1900万円)の1年契約でア軍の提示(4年総額1525万ドル=約12億円)よりも大幅に下がったが「僕を必要としてくれるのを感じた」と決断し渡米した。しかし調子が上がらない。メジャー球への適応に苦しんだ。
リリースの瞬間ではなく、テークバックから腕を振る直前の「トップ」をつくる際に恐怖を感じていた。「球が抜けて飛んでいきそうになる」。滑るのを恐れ、球を強く握り過ぎて腕が強く振れなくなる悪循環に。次第に肘が下がり、フォームはバラバラに崩れた。しかし、ブルペンでの地道な調整で徐々に適応。5月下旬に「球が(低めに)下がりだした」と手応えをつかみ、今月は6試合で防御率0・93だ。
岩隈は試合後に、「メジャーリーグのレベルは、自分にとってこれまでとは異なるステージ。だからどんな状況だとしても最初の勝利はとても重要だし、とても嬉しい。でも、もし先発で勝利をあげられたら更に素晴らしいことだと思う」とコメントした。