世の中「感染予防」は絶対です。

 

その司令塔とも言うべきコロナ対策分科会は無敵です。

 

「感染予防のため」という枕詞が付いたら、何人たりとも反論してはいけないのです。逆らってはいけないのです。

 

でもワタクシ、非国民の人非人(ヒトデナシ)なので、言い続けます。

 

後になって「実は知ってた」とか「本当は反対だった」とか言い訳するような、みっともないことだけはしたくないので、ここに書き残しておくのです。

 

何か、遺書みたいになってますけど、死にません。心配ご無用。

 

 

嗚呼、形容矛盾! ダラダラと続く緊急事態

 

さて、予想されたことではありますが、「感染者数」(ホントは検査陽性者数。発症や死亡と直接結びつくものではありません)がはっきりと減少傾向にある中、我が愛知県を含め多くの地域で緊急事態宣言が延長されました。

 

 

 

 

 

で、例によって首相記者会見がありました。

 

ここでは、これまた例によって尾身さんの発言を取り上げましょう。

 

 

首相冒頭発言後の最初の質問・・・

 

「今回、緊急事態宣言が延長され、医療の逼迫も改善されない中、総理は退陣することになります。この1年を振り返って、新型コロナ対策を総括して、どこに問題があったのか、できなかったこと、反省すべき点について、国民に対し、自らの考えを具体的に説明してください。また、その反省を踏まえて、次の政権に取り組んでほしい課題についてお聞かせください」

 

・・・に対する答えです。

 

注:太字は引用者。ウンザリ感を共有していただきたいだけなので、それ以外は真剣に読まなくて良いです。

 

 先ほどの総括という話と次の政権への期待ということですけれども、私は現政権には本当にいろいろな対策を打っていただいたと思っています。それで、今は、総理もおっしゃったように、確かに感染力の強いデルタ株の出現があるわけですけれども、ワクチンの接種率が非常に順調に進んでいるということと、それから、新しい抗体カクテル療法が出てきたということで、私は、今、新しいフェーズに入っていると思います。そういう中では、次の政権には現政権に築いていただいた基礎を更に発展していただければと思います。
 

 その際、3つの点を是非お願いできればと思います。
 

 1つは、ワクチン接種が進んでいますから、その更なる推進ということで、当然若い年代層への推進ということはもとより、実はこれから地域の感染が少しずつ減っていく可能性が私はあると思っていますけれども、そういうふうになると、実はこれはもう我々は経験的に分かっているわけですけれども、感染が残るスポットというものが維持されてしまうということがあるので、私は、若い人たちの接種とともに、そのリバウンドを防ぐという意味で、そのスポットに集中的なワクチンをやっていただきたいということもあります。それから、このワクチンは非常に優れたワクチンですけれども、どうも期限が切れると少しずつ免疫力が落ちるということも大体分かってきていますので、ブースター接種についても次政権については今から検討いただきたいと思います。
 

 それから2つ目は、今はもう医療の逼迫を防ぐということが最終課題でありますので、そういう意味では、高齢者や基礎疾患のある人に対する早期検査と早期治療というのを是非お願いしたいと思います。これまでは軽症者に対する治療もなかったので、具合は悪くてもすぐに検査をするというインセンティブは、私はなかったと思います。今回、特に軽症者にも有効な抗体カクテル療法が出てきたので、国には是非、新しい政権には早期検査、早期治療ができるための仕組みを是非早急に作っていただければと思います。
 

 最後には、先ほど総理もおっしゃっていましたけれども、ワクチンの推奨と検査の陰性のいわゆるパッケージということですけれども、私はこのワクチン検査パッケージというものに対しては、国民の多くの方々が関心を示していると思いますので、我々が申し上げたワクチン検査パッケージの運用については、できるだけ早く国民的な議論を進めていただければと思います。
 

 以上であります。

 

 

 

いやはや、毎度のことながら、(緊急事態と同じで?)ダラダラと続く分かりにくい語り口でございますな。

 

「抗体カクテル療法」に触れたのは良いとして、聞き捨てならないのが、唐突感漂うワクチン推奨の変奏曲「ワクチン・検査パッケージ」です。

 

 

メジャーデビュー? “ワクチン・検査パッケージ”!

 

実は、記者会見前の「第76回新型コロナウイルス感染症対策本部」にて示された資料に「ワクチン接種が進む中における日常生活回復に向けた考え方」というものがありまして。

 

こんなことが書かれています(太字は引用者)。

 

1.コロナ禍からの回復を目指す日常生活の姿

 

令和3年9月3日の新型コロナウイルス感染症対策分科会が取りまとめた「考え方」 においては、ほとんどの希望者にワクチンが行き渡る頃から、飲食店の第三者認証やワクチン・検査パッケージ(ワクチン接種歴及びPCR等の検査結果を基に、個人が他者に二次感染させるリスクが低いことを示す仕組み)等を活用した行動制限の緩和を提言している。

 

 

(参考)ワクチン接種が進む中で日常生活はどのように変わり得るのか?(要旨)

 

感染は主にワクチン未接種者の間で広がる。アンケート調査に基づく「理想的な接種率」では、この集団を中心に、接触機会を 40%程度低減することで感染が一定水準に抑制され、また、入院者や重症者等が減少することが期待される。

 

同じアンケート調査に基づく「努力により到達し得る接種率」では、ワクチン未接種者を中心に、接触機会を50%程度低減しなければ、感染を一定水準に抑制するこ とが難しくなる。

 

人々の生活や社会活動の制限が一定程度必要な中で、科学技術の一環として、「ワクチン・検査パッケージ」を活用した総合的な取組を導入することが必要になる。

 

知らん間に(実は知ってたけど。あ、みっともないこと言っちゃった)「ワクチン接種が進む中で 日常生活はどのように変わり得るのか?」なんてものが、分科会で示されていたのですね。

 

それを踏まえて・・・

 

 政府としては、引き続き、医療提供体制の確保、感染防止策の徹底、ワクチン接種の推進の三つの柱からなる対策に取り組む一方で、ワクチン接種の進捗状況を踏まえて、ワクチン接種が先行している海外主要国の取組も参考に、一定の条件の下で、緊急事態措置区域及びまん延防止等重点措置地域(以下「緊急事態措置区域等」という。)において、様々な行動制限の縮小・見直しを進めていく。本取組を進めるに当たっては、ワクチンを接種していない人々が不利益を被ることがないよう、十分配慮する必要がある。

 

 なお、希望する全ての国民がワクチンを接種した段階においても、 疾患により接種を受けられない人や希望しない人が一定数存在し、 ワクチンの予防効果にも限界があることから、基本的な感染防止策は維持する。また、ワクチンを接種しても感染することがあり、人に感染させるリスクもあることを理解していただき、ハイリスクな 場所・行動(例えば、密閉空間で多数の者が大声を発するような場 所・行動)については、引き続き慎重に対応することを国民に求め ていく。

 

・・・ということだそうです。
 

続けて、こんなことも書かれています。

 

2.当面の経過措置

 

また、制限緩和と並行して、感染拡大を防止するため、感染者の早期探知に資する抗原検査キット等による検査の普及、若年層を中心としたワクチン接種率の向上に取り組む。

 

さらに、上記のような制限緩和が人流、感染状況等に及ぼす影響について注意深く検証しながら、その後の制限緩和について最終的に判断する。他方、新たな変異株の出現などにより、感染が急速に拡大し、医療提供体制のひっ迫が見込まれ、例えば、緊急事態措置による更なる行動制限が必要となる場合などには、強い行動制限を機動的に国民に求めることがある。

 

*ワクチン接種が進む中における日常生活回復に向けた考え方

 令和3年9月 9 日 新型コロナウイルス感染症対策本部

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/kihon_r_030909_1.pdf

 

 

「緊急事態措置による更なる行動制限が必要となる場合などには、強い行動制限を機動的に国民に求めることがある」って、うん? 動制限が必要となれば行動制限を求める???

 

 

ともあれ、感染予防のためなら政府は何でもできるんですよ、と改めてアピールしてるってことですかね。

 

 

尾身さんとその仲間たち、ウンザリさせて煙に巻く?

 

せっかくなんで「ワクチン接種が進む中で 日常生活はどのように変わり得るのか?」の方も見ておきましょうか。

 

注:何やら尾身さんの語りを文字起こししたような資料です。ウンザリ感を共有していただきたいだけなので、真剣に読まなくて良いです。後ほどツッコミます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*ワクチン接種が進む中で 日常生活はどのように変わり得るのか?

令和3年9月3日(金)新型コロナウイルス感染症対策分科会

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/taisakusuisin/bunkakai/dai7/vaccine_nichijou.pdf

 

 

字ばっか! しかもみっちり!!

 

一つだけ掲げてある天秤図も、よく見ると意味不明。

 

課長代行あたりが「何だこの資料は。書き直せ!」と癇癪おこしそうな文書です。

 

 

ということで、あまりに分かりにくいので、対策分科会様のために、ワタクシの方で目次を付けて差し上げます。

 

 

ワクチン接種が進む中で日常生活はどのように変わり得るのか?

令和3年9月3日(金)

新型コロナウイルス感染症対策分科会

 

[Ⅰ]はじめに(P.1)

 

[Ⅱ]ワクチンの効果とその限界(P.2)

(1)効果

(2)ワクチンの効果の限界

 

[Ⅲ]ワクチン普及後の行動制限の必要性について(P.3)

(1)想定されるワクチン接種率

(2)ワクチン接種率と感染対策の関係

 

[Ⅳ]日常生活を変えるための総合的な取り組み(P.4)

 

[Ⅴ]“ワクチン・検査パッケージ”の活用(P.5)

(1)“ワクチン・検査パッケージ”とは?

(2)“ワクチン・検査パッケージ”の活用に際しての留意点

(3)“ワクチン・検査パッケージ”の適用(P.6)

【基本的な考え方】

【感染によるインパクトが大きい場面・活動の例】

【その他の場面・活動の例】

【適用すべきか否か検討すべき場面・活動の例】

【適用すべきではない場面・活動の例】

(4)ワクチン接種歴及び検査結果の確認方法(P.7)

(5)“ワクチン・検査パッケージ”と緊急事態措置との関係

 

[Ⅵ]“ワクチン・検査パッケージ”が本格的に活用されるまで間の日常生活(P.8)

 

[Ⅶ]今後の国民的な議論に向けて(P.9)

 

 

その上で、抜粋してツッコミ(満載です。既に人知れずツイッターで呟いたものの一部ですが)だけしておきますね。

 

自己満足っぽいところもあるので、適当に流してもらっても良いです。逆に、全部見たいという物好きな方はコチラを。→https://twitter.com/hermitofthemask

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ま、要するに、科学的なフリをしただけのシナリオとシュミレーションを基に・・・

 

「行動制限(マスク着用を始めとする感染予防対策)を解除してほしければ行動制限(ワクチン接種等)を受け入れろ」

 

・・・という趣旨の資料ですかね。

 

 

大学の対面授業は必須で小・中学校は不要とか、県境を超える出張・旅行は必須で修学旅行は不要とか、でも感染リスクの高い部活動(ラグビー・柔道・レスリング、演劇・吹奏楽・合唱部といったところでしょうか)は必須とか、とかとか・・・

 

ワクチン・検査パッケージ適用の線引も予想される批判の大きさという以外に、合理的な説明はできそうもありません。

 

 

何より「これ重要!」ですから再度引きます。

 

「ワクチンを接種した場合、本人の利益はある一方、本人が感染し、他者に二次感染させる可能性がある」(2頁)

 

「検査の陰性やワクチン接種歴は他者に二次感染させないことや自らが感染しないことの完全な保証にならない」(5頁)

 

でしょ? そうなんでしょ?

 

そう認めてて、それでいてワクチン接種で安全な人、未接種なら危険な人という区別(?)をして差別的扱い(!)をしようって言うんですから・・・

 

ヒトデナシはどっちなの? ですわ。

 

 

最後に、我らが分科会様、一応、取ってつけたような「国民的議論」の呼びかけをしてはおります。が・・・

 

 

何と言いましょうか、根本的なところが・・・以下略で。

 

 

 

ついでに、と言うか、ここが肝心、な話。

 

 

「ワクチン・検査パッケージ」と言うと、ワクチン接種証明or検査陰性証明を自由に選択できるかのような印象を受けますが(実際、それが狙いっぽい。ワクチン・パスポートと言うと反発が強いですから)、この二者は条件が激しく違います。

 

ワクチン接種は無料で(おそらく)半年は有効。それに対して検査費用は個人負担で、かつ陰性証明の有効期限は(おそらく)PCRで72時間、抗原定性検査では24時間ということになりそうです。

 

 

こちら「ワクチン接種が進む中における日常生活回復に向けた考え方」にある参考資料ですが、ちゃんと、それっぽいことが書いてあります。

 

 

 

ホント、何としてでも全国民をシャブ漬・・・間違えた、ワクチン漬けにしたいご様子で。

 

(まず2回。そして3回目もあるよ。したら、いずれ4回、5回になりますよね?)

 

 

ちなみに、同じ資料の[参考2]として「海外の最近の動向」が示されているのですが、アメリカ(ニューヨーク州)、イギリス、フランス、ドイツにとどまっています。

 

 

いやいや、ワクチン先進国のイスラエル(感染者も死亡者も再び増加)はどうした?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに、「新型といえども、もう普通の風邪やね。特別扱いの感染対策止めます」な北欧諸国は見ないのか? って感じです。

 

 

 

 

さて、最初の話題に戻って首相記者会見ですが、冒頭発言の中で、菅さん、こんなことを仰ってます。

 

 これまでの一連の対応を通じ、感染症対策に関する様々な問題が浮き彫りになりました。病床や医療関係者の確保に時間がかかる、治療薬やワクチンの治験や承認が遅く、海外よりも遅れてしまう、緊急時でも厚労省を始め省庁間の縦割りや、国と自治体の壁があって柔軟な対応が難しい、こうした課題を整理してまいります。

 

色々成果をあげていたのに、コロナ対策に足を引っ張られたカタチ(それも、マスメディアによって不当に拡大批判されてるだけなんですが)の菅首相、ここだけ(?)は棒読みではなかった、気がするのはワタクシだけでしょうか?

 

 

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度々言ってますが、ワタクシ的にG線上にある産経新聞。緊急事態宣言延長に関する「主張」(社説)から。

 

 注目したいのは、行動制限を一部緩和する方針の決定だ。ワクチン接種証明や検査の陰性証明を条件に、都道府県をまたぐ旅行や大規模イベントを容認する。

 

として、

 

 制限緩和は、ワクチンの普及が前提である。打つかどうかを迷っている人がいる。希望者を増やしていかねばならない。

 

 公平性にこだわらず、ワクチンを2回接種した人は飲食店を優先的に利用できるなど、効果的な対応が求められる。接種した人には商品券を配るなど工夫をこらしている自治体もある。大いに参考にすべきだ。

 

なんて書いてます。

 

 

 

「公平性にこだわらず」!?

 

「左右の全体主義と闘う」を信条とするはずの産経。

 

なのに、というか、ですら、殊にその論説委員達は「コロナ怖い」(世論)と「ワクチン推奨」(業界)に阿っているようで。