そして、自分の専門分野の研究に積極的に取り組みながら、かつ人間を全体として捉えて理解するのは、専門家にとって不可能なことなのである。事実、それぞれの科学の分野は非常に拡がったために、否応なしにこういう状態になっているのである。(アレキシス・カレル『人間 この未知なるもの』より)

 

新型コロナ「第5波」とか称されるものも峠を超えまして。

 

それでも世は「ワクチン打て打てかっ飛ばせ」の大合唱。「1にワクチン、2にワクチン、3・4がなくて、5にワクチン」と言わんばかりです。

 

 

でもね、本来、ワクチン接種なんていうのは、エボラとか、それこそペストとか、万が一感染したら、めっちゃ高い確率で死に至る病に対して、予め疑似感染して抗体を作っておきましょう、というものでして。

 

新型コロナウイルスごとき、ほとんどの人にとって自然免疫とか細胞性免疫とかで十分対処可能、液性免疫(抗体産生)以前で撃退しちゃう病原体相手に、しゃかりきなって「努力」する必要はないはずなんですけど。

 

 

ま、それもこれも、不安やら恐怖やらを演出している人の群れがいるからで。

 

マスクのせいか喋るの面倒だし、同じく酸素不足で考えるのも疲れるしで。

 

 

というわけで、今回、またもや逃避行。

 

そんな世情とは一歩も二歩も距離をとって、中学・高校レベルの復習に勤しむことにします。

 

 

基礎・基本を忘れてはいけません。てへへ。

 

 

『生物・生命科学大図鑑 未知への探求』


ウチに、こんな本がありまして。

 

 

米国で使われている生物教科書。
生物科学に関するすべての知識を1冊で網羅!

 
「想像力」「自分で考える力」「洞察力」「先見性」をはぐくみ、楽しく学べる。
 

●細菌から植物、動物、細胞と遺伝、人体、環境の5部からなり、この1冊で生物科学に関するすべての知識を網羅!

●オールカラーのふんだんなイラスト、写真、表でわかりやすい! 見ているだけでも楽しめる!

各項目のはじめにポイントとキーワードが示され、理解を助ける。

章末の「スタディガイド」では、各項目の重要か所とキーワードがまとめられ、章のポイントとともに、再度、知識を整理できる。

●本文中に「観察」「実験」「数学 演習」「家でやってみよう」「科学的に書こう」「学習室」など、実際に観察や実験、記述を行うコーナーが散りばめられている。
文章を読むだけでなく、これらの体験を繰り返すことによって、さらなる理解が図られる。

 

*西村書店:カラー 生物・生命科学大図鑑 -未知への探求-

http://119.245.210.133/book/archives/12352

 

 

・・・というもの。

 

実は、奥様の懐があたっかい時におねだりしたものだったりするのだけれども。

 

【 対 象 】

●理科・生物・自然科学系の学生 ●理科・生物・自然科学系の教員(中学校・高等学校・大学初学年) ●自然観察指導員 ●森林インストラクター ●サイエンスに興味のある中学生・高校生

 

 

・・・だそうです。

 

 

ご存知の方も多いと思いますが、海外の教科書といえば、基本、教室に置いておくものでして。びっくりするような厚さ。

 

こんな感じです。

 


まさに、大図鑑。
 

 

なので、5部構成の全体を紹介するなんて無謀なことは端から諦めまして。

 

まずは「4部 ヒトの生物学と健康」から「5章 病気とのたたかい」のみ。ちょっぴり科学で遊ぼかなと。

 

 

「病気とのたたかい」

 

こういう内容です。

 

 

5章 病気とのたたかい

 

【1】感染症

 感染症の理解

 病原体の種類

 病原体はどのように広まるか

 

【2】体の防御

 病原体の侵入を阻止する防御機構

 炎症反応

 免疫系

 エイズ

 

【3】感染症の防御

 能動免疫

 受動免疫

 

【4】非感染性の病気

 アレルギー

 糖尿病

 

【5】がんと環境

 がんと環境の関連性

 現在の環境発がん因子

 

 

以下、ワクチンしか頭にない専門家さんと、それに踊らせれている人達に読んで(思い出して)もらいたいところを、かいつまんで引用していきます。

 

 

 

【1】感染症

 

 20世紀になるまでは、手術は危険に満ちていました。たとえ手術そのものは成功したとしても、危険がないわけではありません。手術後、多くの患者は傷から感染し、しばしば亡くなりました。何がこの感染を引き起こしたのか、誰もわかりませんでした。

 

 1860年代に、イギリスの外科医のジョセフ・リスターは、微生物がこの感染症を引き起こすという仮設を発表しました。手術をする前にリスターは、微生物を殺す化学物質の石炭酸で手と手術器具を洗浄し、手術後は石炭酸につけた包帯で患者の傷をおおいました。リスターの手術結果は劇的でした。この新しい方法以前は、彼の手術患者の45%が感染で亡くなっていましたが、この新技術によって、わずか15%に減ったのです。

 

こういう、ちょっとしたエピソードで始めるのが、この教科書の、というかアメリカンスタイル?

 

感染症の理解

 リスターが手術後に観察した感染症のように、耳への感染や食中毒のような多くの病気は、顕微鏡でなければ見ることのできない、非常に小さな生物によって引き起こされます、これらの病気の原因となる生物を、病原体といいます。

 

 病原体によって引き起こされる病気を感染症といいます。感染症は、体内にその生物が存在することによって起こる病気です。感染症にかかっているときは、病原体が体の中に入り害を与えています。全身の痛みととして感じるかもしれませんが、実は、病原体は個々の細胞を傷つけることで病気を起こしています。たとえば、レンサ球菌性咽頭炎にかかったときは、病原菌が喉の細胞を傷つけているのです。

 

 リスター以前の人々は、悪霊や沼地の湿気のようなものが病気の原因になると考えていましたが、1800年代後半の数人の科学者が、感染症の理解に大きく貢献しました。1860年代に、フランスの科学者ルイ・パスツールは、微生物がある種の病気を引き起こすことを示しました。パスツールはまた、その微生物を殺すことで、病気の蔓延を防ぐことができることを示しました。1870年代、80年代にはドイツの医学者ロベルト・コッホが、それぞれの感染症は特定の病原菌によって引き起こされることを証明しました。すなわち、ある特定の病原体が肺炎を、また別の病原体が水ぼうそうを、さらに別の病原体が狂犬病を引き起こすことがわかったのです。

 

パスツール! 懐かしい!!

 

コッホと言えば、そう「コッホの4原則」。

 

 (1) 特定の臨床症状を示す患者から常に検出されること。 (2) 特定の患者から常に純粋培養の状態で分離できること。 (3) この菌の純粋培養を感受性のある動物に接種すると,特定の症状を示す疾患が起ること。 (4) その動物から再び純粋培養の形でその菌を分離できること。

 

 

 

なのですが、それを満たしてない新型コロナウイルスは、だから存在しない、少なくとも存在を証明されていない、そんなもののためにここまで騒ぐのはオカシイ、と考える人も少なくありません。

 

その理屈が「コロナ怖い」の人達に届くかどうかはビミョーですが。

 

 

感染症の種類

 

 人間は、多くの種類の生物と地球で共存しています。生物の多くは人に害を及ぼしませんが、ある種の生物は病気の原因となります。ある種の病気は、寄生虫のような多細胞動物によって起こりますが、ほとんどの病原体は顕微鏡でしか見ることができません。病原体の主なグループは、細菌、ウイルス、菌類、原生生物の4つです。

 

ウイルス ウイルスは、細菌よりもずっと小さな微小粒子で、生きた細胞の中でなければ繁殖できません。ウイルスの繁殖の過程で細胞は傷つけられ破壊され、新しいウイルスが細胞から放出されます。風邪もインフルエンザも呼吸系の細胞に侵入したウイルスによって引き起こされます。風邪のウイルスは200種類以上あり、それぞれが喉の痛みや鼻水の原因となります。

 

病原体4グループ、全てについて記述がありますが、引用はウイルスだけにしました。

 

 

風邪のウイルスだけで200種類以上! 

 

今、世界中で(PCR検査ゆえに)感染者・死亡者を出している(ことになっている)新型コロナと呼ばれるものも、ホントはずっと昔から度々流行った「質の悪い風邪」のリバイバルかもしれませんね。

 

 

病原体はどのように広まるか

 すべての生物と同様に、病原体も食物や生活と繁殖の場を必要とします。不運にして、人間の体は病原体の必要を満たすのに適しており、さまざまな経路で病原体に感染することになります。病原体は、病気になった人との接触や、土壌、食物、水、汚染物質、あるいは感染した動物との接触を通じて蔓延します。

 

人から人へ 病原体は、キスや握手のような直接の体の接触を通じて、しばしば人から人へうつります。たとえば、口唇ヘルペスの人とキスすると、ヘルペスウイルスは体に入るかもしれません。

 

 病気はまた、病人との間接的な接触でも広まります。たとえば、風邪やインフルエンザにかかっている人がくしゃみをすると、病原体は空気中に飛び散り、息をしたときに、この病原体を吸い込んでしまうと風邪やインフルエンザにかかります。

 

ぶっちゃけ、何時、何処で、何をしてもしなくても、感染する「可能性はゼロではない」ということです。

 

ゼロでないからと「してます競争・させてます合戦」がエスカレートして、現在過剰なまでの予防対策になっているわけですが、ま、そんなん言うたら「生きてるだけで死ぬ可能性はゼロではないよ」って話で。

 

 

要は中庸。

 

対策による弊害を考慮して、バランスを取り戻せ。

 

と、文字を大にして書いときます。
 
 
 

【2】体の防御

 

 あなたの目は画面に釘づけです。敵軍が防御壁を突破しました。あなたの兵隊は侵入者の多くを食い止めていますが、援軍が必要です。援軍は、より強力な武器で侵入者をやっつけることができます。援軍が来るまでもちこたえることができれば、要塞は守られます。

 

 テレビゲームは空想上の戦争ですが、体の中ではいつも、本当のたたかいが起きています。体の中の「敵」は侵入してくる病原体です。しかしこのたたかいが気づかれることはほとんどありません。病気とたたかう体のシステムは、非常にしっかりしているので、多くの人はたまにしか病気になりません。細胞を傷つける病原体を取り除くことによって、体の恒常性は保たれています。

 

これまた、ちょっとしたエピソードから。

 

 

そう、「このたたかいが気づかれることはほとんどありません。病気とたたかう体のシステムは、非常にしっかりしている」のです。

 

新型コロナウイルス感染症は、PCR検査によってわざわざ「発見」するのが当たり前になってますが、結局無症状のまま終了する人も多いわけで。それは本来、気づかれるることのない、放っといてかまわない「病気」なのです。

 

ま、それを放っとかないから、この騒動になっているわけですが。

 

無症状でも人を感染させるから、という理由で発見・隔離してるという理屈ではありますが、無症状感染者が健康な人を(無症状ではなく)発症させるのは極超低確率です。そういう事例の論文は、結局片手で数えられるほどしかありません(ワタクシの知る限りでですが)。

 

ついでに言うと、無症状感染者(PCR検査陽性者)によって無症状感染者(PCR検査陽性者)が出たところで、だからどうした? です。

 

 

病原体の侵入を阻止する防御機構

 

 人体には病原体に対する防御機構が三重に備わっています。第1は、病原体の侵入を阻止する防御壁です。「病原体立入禁止!」という看板があるわけではありませんが、体の防御の最前線では、皮膚の表面、呼吸の際の息の通り道、口と胃が病原体に対する防御壁として機能しています。これらの防御壁は、接触するほとんどの病原体を補足し、殺します。

 

皮膚 病原体は皮膚に付着したとき、皮脂と汗に含まれる病原体抑制物質にさらされます。それに殺されないとしても、病原体は死んだ皮膚の細胞と一緒にはげ落ちます。病原体が皮膚の上に残ったとしても、生きた皮膚細胞の上に形成された、びっしりとしきつめられた死細胞を通り抜けなければなりません。ほとんどの病原体にとって皮膚を通り抜けられるのは皮膚が傷ついたときだけで、しかも傷の上にはかさぶたがすぐにできるため、体内に侵入できるのは非常に短い時間しかsりません。

 

息の通り道 病原体はまた、呼吸の際に体内に入ることがあります。しかし、鼻、喉、気管、気管支には粘膜と繊毛があり、これらは協力して呼吸系に入る病原体の多くをとらえて取り除きます。さらに、病原体による刺激は、病原体を体の外に追い出すはたらきがあるらくしゃみや咳を引き起こします。

 

口と胃 ある種の病原体は、安全に配慮して取り扱われた食物の中にさえ見いだされることがあります。一方、口の中の唾液には病原体を殺す化学物質が含まれ、胃は酸を分泌します。ほとんどの病原体は、飲み込まれたとしても唾液か胃酸で殺されます。

 

はい。まずは防御壁。

 

 

だからですね、無症状の人が息してるだけ、あるいは普通に喋って出してるくらいのウイルス量なら、粘膜と繊毛で防ぐようにできてるんです。

 

曝露でオシマイ、というやつですね。

 

 

でも、これだってPCR検査すれば(しかもct値40〜45も増幅かければ)陽性ですから。世の中的に「感染」ですから。

 

そのオカシさに多くの人が気付いてほしいんですけど、なかなかねぇ・・・

 

 

炎症反応

 防御壁があるにもかかわらず、病原体が体内に入り込み、細胞を傷つけることがあります。細胞は、傷害を受けると炎症反応の引き金を引く化学物質を放出します。この反応が、体の第2の防御機構です。炎症反応では、血管から体液と白血球が周囲の組織にしみ出してきて、白血球は病原体とたたかいます。炎症反応は、ある特定の病原体に働くのではなく、どんな病原体にも作用するため、体の一般防御といいます。

 

白血球 すべての白血球は、病気に対する戦士です。様々なタイプの白血球があり、それぞれがみな、ちがった特別の機能をもっています。炎症反応にかかわる白血球は、食細胞です。食細胞は、病原体を飲み込んで粉々に破壊します。

 

炎症 炎症反応が起きている間、病原体の影響を受けている場所のまわりでは血管が拡張します。この血管の拡張は、その場所への血流を増加させます。結果として、病気とたたかう白血球が、より多くその場所に運ばれます。拡張した血管と血管からしみ出た体液は、幹部を赤く腫れさせます。腫れているところを触ると、いつもより熱く感じられるでしょう。

 

発熱 炎症反応でつくられる化学物質が発熱を引き起こす場合があります。熱が出ると気分が悪いけれど、実際には、体が感染症とたたかうのを助けています。また、ある種の病原体は、熱が高いと生存することができません。

 

これはですね、確かに感染と呼べる状態で、一応、症状もありです。

 

とは言え、「ちょっと喉が腫れた」「熱っぽいかも」の類で、大抵の人にとって大人しく寝てれば、それで済む程度のもの。

 

そんなんでいちいち隔離・入院させてたら(しかも、いつまで経っても小さいままの別枠内で)、そりゃ逼迫もするでしょうよ。です。

 

これを免疫に含め、以下の獲得免疫に対して自然免疫と言ったりもします。

 

 

免疫系

 病原体の感染が非常に深刻で発熱を起こす場合、防御壁、炎症反応に続く第3の防御機構である免疫反応が始動します。免疫反応は、免疫系によって制御されています。免疫系は体が病気とたたかうしくみです。免疫系の細胞は、病原体の種類を見分けることができます。それは、ある病原体を標的にして特異的につくられた防御のしくみで、それぞれの病原体に対して反応します。

 

 病原体の種類を見分ける白血球をリンパ球といいます。リンパ球は主にTリンパ球とBリンパ球の2種類があり、それぞれT細胞、B細胞ともよばれます。(略)

 

T細胞 T細胞の主な機能は、病原体を特定してその種類を見分けることです。血液に乗って体中をめぐっているT細胞は数千万個もあります。各T細胞は、それぞれ別々の病原体を認識します。T細胞が実際に認識しているのは、それぞれの病原体にある抗原とよばれる標識分子です。抗原は、あなた自身の体の成分か、あるいは、外来の異質の成分であるかを、免疫が見分ける際に使われます。

 

 抗原は、運動選手が着るユニフォームのようなものと考えられるでしょう。陸上競技を見るとき、選手のユニフォームを見れば、どの学校から来たかがわかります。各抗原は、異なる学校の選手のユニフォームのように独自の抗原をもっています。T細胞は、その化学構造をもとに、それぞれの病原体を見分けるのです。

 

防御壁で止められず、炎症で治まらない、となってからの(獲得)免疫系。

 

で、ここまでは細胞性免疫。抗体は作ってませんが、それでも強力なのです。

 

日本および一部の国ではBCG接種による免疫強化がコロナ被害を少なくしている、という説がありますが、何故でしょうか、取り上げられることは少なくなりました。完全否定されているわけでもないように思うのですが・・・

 

 

B細胞 B細胞は、病原体を破壊するタンパク質を産生します。このタンパク質を抗体といいます。それぞれのB細胞は、たった1種類の抗体を産生し、各抗体は異なった構造をもっています。抗原と抗体分子は、ジグゾーパズルのピースのように組み合わさります。インフルエンザウイルスの抗原は、ただ1種類の抗体とだけ結合します。その抗体がインフルエンザウイルスとたたかうのです。

 

 抗体が病原体の抗原に結合すると、病原体を破壊する目印となり、食細胞は、抗体という目印のついた病原体を破壊するのが容易になります。また抗体は、病原体を凝集させて殺します。さらに抗体は病原体の表面をおおうので、病原体が攻撃対象の細胞に取りつくのを防ぎます。

 

細胞性免疫でも対処しきれない時、とうとう抗体、液性免疫ですね。これは本当に超強力でミサイルに例える人もいらっしゃいます。

 

 

なので、高齢および基礎疾患のため、抗体以前の免疫力が弱く重症化リスクの高い人が、予め抗体産生しておくという意味においてワクチンは(たぶん)有効です。

 

そういう人は、副反応のリスクよりも症状抑制のベネフィットが大きいわけで、接種したら良いと思います。

 

でも、だからと言って、普通に抗体以前の免疫が働く人にまで、一律にワクチン接種を「推奨」する人々は、一体、何がどうして、そういう主張をされているのか。

 

 

リスクとベネフィット、それぞれの大小は、年齢や性別、基礎疾患の有無、既往症歴等により百人百様・千差万別のはず。

 

それを無造作に「やれ打て、それ打て、みんな打て」なんて乱暴過ぎませんか?

 

ホント、謎です。あるいは闇です。

 

 

【3】感染症の防御

 

 水ぼうそうにかかった大人がいたら聞いてみてください。きっと「すごくかゆかったよ」と答えるでしょう。水ぼうそうにかかった人は、2度とその病気にかからないことが知られています。ある種の病気にかかって治った人は、その病気に免疫ができます。免疫とは、病原体が病気を引き起こす前に、その病原体を殺す身体能力です。免疫には基本的な2つの壁、能動免疫と受動免疫があります。

 

やっぱり、ちょっとしたエピソードから。

 

単に、アチラではそういう言い方がある、というだけのことだと思いますが、能動免疫・受動免疫という用語は、この本で初めて知りました。

 

 

能動免疫

 水ぼうそうにかかった人は、ウイルスが体に侵入したために病気になったのです。免疫系は、ウイルスが体内にいる間に、ウイルス抗原に対する抗体を産生します。次の機会に水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が再び体内に侵入すると、免疫系がすばやく抗体を産生できるので、病気にならずにすみます。この反応は、体が病原体とたたかう抗体をつくるので能動免疫とよばれます。自分自身の免疫系が病原体に対する抗体を産生するとき、能動免疫を獲得します。能動免疫は、その病気になると得られますが、ワクチン接種を受けても可能です。

 

免疫反応 能動免疫は免疫反応の一部です。免疫反応によって病原体を破壊する際に、T細胞とB細胞が共同作業することを思い出してください。病気から回復しても、T細胞とB細胞の中には病原体抗原の「記憶」を残している細胞があります。同じ病原体に再び感染すると、この記憶細胞は抗原に気がつきます。そしてすばやく免疫反応を開始するので、通常、その人は病気になりません。能動免疫は、しばしば何年も持続し、時には一生おとろえません。

 

日本および東アジアの国々は、土着の従来型コロナに対する免疫記憶がある、もしくは、それらとの交差免疫によって被害が少ない、という説もありますね。

 

が、マスメディアといい、専門家といい、あまり認めたくないようです。とにかく、ワクチン不要論に傾きそうな話は徹底して避ける、という暗黙の了解があるようで。

 

 

ワクチン接種 能動免疫を獲得する第2の方法は、ワクチン接種を受けることです。ワクチン接種、または予防接種は、能動免疫を得るために、意図的に無害な抗原を人体に入れる方法です。ワクチン接種は、注射、経口、または鼻腔内噴霧によって行われます。ワクチン接種により、ポリオや水ぼうそうなどの病気を防ぐことができます。

 

 ワクチン接種に使われる物質をワクチンといいます。通常、ワクチンは、病原力を弱めたか殺した病原体ですが、抗原としては活性があり、抗体を誘導できます。T細胞とB細胞は、病原力を弱めたか殺した病原体の抗原を認識し反応します。病原力を弱めた病原体を接種されても、人は病気にはなりません。しかし、免疫系は記憶細胞と能動免疫をつくり、病気に応答します。

 

残念ながら、この記述に関しては現状に当てはまりません。

 

 

mRNAワクチンは「病原力を弱めたか殺した病原体」(これまで一般的だった弱毒化・不活化ワクチン)とは違います。

 

「新型」で「未知」故に、とにかく怖いし何が起きるか分からない・・・じゃなくて、素晴らしく安全で効果の高いワクチンなのです(棒読み)。

 

ただ、そのワクチンが誘導する免疫作用として、コロナウイルスの全体像ではなく、スパイク部分しか記憶できない(だって、mRNAはそこしか作らせないから)という点には注意が必要だと思います。

 

 

そんな半端者・・・じゃなくて、精度が高過ぎるワクチンだから、対象が変異しちゃったら認識できなくなる可能性大です(抑揚付き)。

 

「個人の感想」的に言えば、誰かの姿格好全体を見ておけば、次に出会った時思い出しもするでしょうけど、例えば、その手袋だけを覚えていても、次、ちょっと違う色合いの手袋をしてきたら、もう反応できない、みたいなことが起きるのではないかと。

 

 

なのに、一所懸命理屈を捏ね回して「感染で得られる免疫よりも、ワクチン接種で得られる免疫の方が強力です」なんてことを仰る御仁もいたりで。

 

誰とは言いませんが、みんな大好き(?)な「私も打ちました」の人です。

 

まあ、ホント、そういうのが「専門家」全体に対する信用を失わせてるって気付かないのかしら?

 

 

受動免疫

 狂犬病のような病気は非常にまれなので、そのような病気のワクチン接種を受ける人はめったにいません。しかし、もし狂犬病にかかっているかもしれない動物にかまれたら、狂犬病抗原に対する抗体を注射されることになります。これが受動免疫の例です。受動免疫では、抗体が患者に投与されます。その抗体は患者の免疫系がつくったものではありません。病原体とたたかう抗体が、人の体以外で調整され、投与されると、人は受動免疫を獲得することになります。効果が長続きする能動免疫と異なって、受動免疫は通常、数か月しか効果はありません。

 

 乳児は、ある種の病気に対して生まれる前から受動免疫をもっています。この免疫は、妊娠中に母親の血液から胎児の血液に抗体が移った結果です。これらの抗体は、生後数か月は乳児を守ります。乳児自身の免疫系は、その頃には効率的に働き始めます。

 

うーん、ひょっとして、感染予防ではない、治療法としの抗体カクテル療法は、これに当るのかな?

 

 

 

ということで、

 

今回もまた、ついうっかり、長々と書いてしましましたが・・・

 

感染症全体の中で、新型コロナウイルス感染症なんて、たいしたもんじゃないよ。

 

感染症の防御という観点からすれば、ワクチンはあくまでもひとつの手段でしかないんだよ。

 

・・・ということだけは伝わったのではないでしょうか。伝わったら良いな。

 

 

いや、それにしても、

 

ワクチン接種自体、接種率アップそれ自体が目的であるかのような、ワクチン大好き派の言動は、ホント、何でやねん、です。

 

 

「接種しない人がいる限り、コロナ禍は長く続く。米国でも接種者にアップルのイヤホンをプレゼントしたり宝くじを提供したりする地域があるが、接種する動機付けを設けたり、逆に接種証明書がない限りイベントの入場制限や入場料、運賃を上げるなどのアプローチも考えられる。アレルギーなどで接種できない人への差別にならない措置を講じた上で実施するのはありだろう」

 

 

 

この方、例の「こびナビ」サイトの「ばぶ」さんですよね。

 

 

まあ、確かに「みんな言ってる」「こんなご時勢」的には、こういうのが「正確な情報」なんでしょう。

 

何しろこの「こびナビ」さん、イスラエルや米国などワクチン接種で先行している国々の、ちょっと不都合な真実は華麗にスルーしてくれてますから。

 

 

けどね「接種しない人がいる限り、コロナ禍は長く続く」って、未接種者が悪玉みたいな「ばぶ」(え〜と、赤ん坊ちゃんみたい?)なことを平然と言ってのけられても、こちとら善良な大人として困ってしまいます。

 

 

前回記事でも「これ重要!」ってことで、対策分科会「ワクチン接種が進む中で 日常生活はどのように変わり得るのか?」から引用しましたけど・・・

 

「ワクチンを接種した場合、本人の利益はある一方、本人が感染し、他者に二次感染させる可能性がある」(2頁)

 

「検査の陰性やワクチン接種歴は他者に二次感染させないことや自らが感染しないことの完全な保証にならない」(5頁)

 

・・・んですよね?

 

*ワクチン接種が進む中で 日常生活はどのように変わり得るのか?

 令和3年9月3日(金) 新型コロナウイルス感染症対策分科会

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/taisakusuisin/bunkakai/dai7/vaccine_nichijou.pdf

 

 

つまり、ワクチン接種しても感染するし、感染させもするんで。

 

したがって、ワクチン接種しない人がどれだけいても、コロナ禍の継続・終息とはほとんど関係ないんで。

 

 

ワクチン接種は、あくまでも本人の発症・重症化を(おそらく期間限定で)防ぐ効果があるだけ。大切な人を守れないし、社会を安全にすることもない。

 

徹頭徹尾、自分のために打つものなんです。

 

それが悪いと言ってるわけではありません。むしろ自分のためだけに自分の判断で物事を決めることが、結果、より多く、人の幸せに繋がったりもするでしょう。

 

 

言っても変わらない。でも、言わなきゃもっと変わらない。

 

そんなわけで、

 

「ワクチンワクチン雨ワクチン、雨雨ワクチン雨ワクチン」な世の中ではありますが、誰のためでもなく、明日の自分のために、言うだけは言っておきましょうか。

 

 

もともと重症化する可能性の低い、すなわち、ワクチンによるベネフィットがほとんどない若年層、ことに子供達への接種なんて、◯気の沙汰です。

 

まずは署名しちゃいました。

 

 

 

でもって、“ワクチン・検査パッケージ”という名の、理由なき区別と差別待遇を誘導するかのような施策に意見しちゃいました。

 

 

 

 

最後に『生物・生命科学大図鑑』全体の目次を。「へ〜」と思ってください。

 

【 目 次 】

1部 細菌から植物まで
科学者への道 病気の原因究明は、推理小説の謎解きに似ています
1章 生物
2章 ウイルスと細菌
3章 原生生物と菌類
4章 植物入門
5章 種子植物
総合的な研究 トウモロコシ―驚くべき穀物

 

2部 動物
科学者への道 アリゲーターの感覚器官の謎を解く
1章 海綿動物、刺胞動物、ぜん虫
2章 軟体動物、節足動物、棘皮動物
3章 魚類、両生類、は虫類
4章 鳥類、ほ乳類
5章 動物の行動
総合的な研究 絹の秘密

 

3部 細胞と遺伝
科学者への道 折りたたみ構造にかくされたタンパク質の謎を解く
1章 細胞の構造と機能
2章 細胞の活動とエネルギー
3章 遺伝学:遺伝の科学
4章 現代遺伝学
5章 長い時間をかけた変化
総合的な研究 イヌ-忠実な仲間

 

4部 ヒトの生物学と健康
科学者への道 アスレティックトレーナー
1章 骨、筋肉、皮膚
2章 食物と消化
3章 循環
4章 呼吸と排出
5章 病気とのたたかい
6章 神経
7章 内分泌と生殖
総合的な研究 オリンピック

 

5部 環境の科学
科学者への道 林冠の科学者
1章 個体群と生物共同体(生物群集)
2章 生態系とバイオーム
3章 生物資源
4章 資源としての土地、水、大気
5章 エネルギー資源
総合的な研究 アフリカの熱帯雨林

 

 

 

こちら、ほぼ1年前の拙記事。当時、それなりの危機感持ってたつもりですが、今読むと、ちゃんちゃら笑っちゃうくらいノンビリしてます。嗚呼、隔世の感あり。

 

 

🍥🍥🍥 🍥🍥🍥 🍥🍥🍥 🍥🍥🍥 🍥🍥🍥 🍥🍥🍥 🍥🍥🍥

 

冒頭掲げた『人間 この未知なるもの』。

 

ワタクシの手元にあるのは知的生き方文庫版(1992年)ですが、

 

 

 

最近になって新版が出たようです。

 

 

人間の中にある広大な「未知の世界」。実際、われわれは、本当に何も知らない…。
人間は進化しているのか。退化しているのか。科学は真の幸福をもたらしたか。

ノーベル生理学・医学賞受賞の著者が「人間」を総合的に捉え、われわれの可能性とその未来を生理学的・哲学的に考察。出版数年にして18カ国に訳され1千万部を突破、今なお多大な影響を与えている知的興奮に満ちた名著。
今こそ一番に読むべき本。
佐藤優氏、推薦!

 

[著者紹介]
アレキシス・カレル(Alexis Carrel)
フランスに生まれる。ノーベル生理学・医学賞受賞、医学の発展に不滅の足跡を残す。また、人間の本性と未来を考察した本書『人間 この未知なるもの』は出版数年にして18カ国語に翻訳され、いまなお多くの読者に多大な影響を与えている。

 

 

 

 

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先月号ですが『Wedge』が面白かった。

 

 

80年前の1941年、日本は太平洋戦争へと突入した。
当時の軍部の意思決定、情報や兵站を軽視する姿勢、メディアが果たした役割を紐解くと、令和の日本と二重写しになる。
国家の〝漂流〟が続く今だからこそ昭和史から学び、日本の明日を拓くときだ。

 

 

 

こちら、その中の一本。ネットで全文読めます。

 

 戦前戦中の娯楽統制は、政府や軍部よりも、投書階級の「民意」に由来する部分が大きかった。しかし、当時の投書階級のみを諸悪の根源と見なすだけでは、教訓は得られないだろう。投書を掲載した新聞界は、満州事変での速報を基に飛躍的に部数を拡大し、陸軍大臣から協力を感謝されていた。戦争報道と娯楽批判の投書が紙面に並ぶことで、世上の自粛ムードの盛り上げに貢献していたかもしれない。

 

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 こと現代は、インターネットやツイッターなど新しいメディアの普及により、意見発信の参入障壁が戦時期と比較して格段に下がっている。今や誰もが投書階級よろしく、何気ないツイートで新たな抑圧を生むことができる。動画投稿サイト「ユーチューブ」上で1.6億回再生されたヒット曲『うっせぇわ』は、子どもが親に「うっせぇわ」と口答えをすると問題になっている。現代の自粛警察の姿は、意識の高さが社会の息苦しさを招いた戦中の投書階級の姿ともダブる。投書階級の問題は私たち自身の問題でもあり、他人事ではないのである。