『あの時、落ちてて良かった。』 | 傍流のアメリカ大学受験

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都内私立中高一貫校の高校三年生。米国大学進学準備に奮闘中。
純ジャパ(日本生まれ日本育ち、海外経験ゼロ)の息子がどこまで挑戦できるか、親もつたない英語を駆使して情報収集に格闘しています。

2024年1月18日(木)   曇り

 

 

 

 

受験シーズン真っただ中に、縁起でもないタイトルで失礼いたします。



我が家の話です。

 

 

息子が、中高一貫校で一番エネルギーを費やしてきたことは、間違いなく部活です。

練習日が多く、部としての連帯感も強く、高いコミットメントと技術力が求められる活動でした。

3ヶ月後には引退の時を迎えるわけですが、その前にこの冬、大きなイベントがあるそうです。

なんと、数か月前に知りました。

 

他の中高一貫校、複数校との合同プロジェクト、なんと5年に一度開催される特別な大イベントなんだとか。

 

5年に一度ですからね、入部当初には、当然そんなイベントがあるとは知る由もありません。

部活の友人も誰一人知らなくて、顧問の先生からその話を聞いた時には「びっくりだね!」と狂喜乱舞の大騒ぎでした。


今年がその5年に一度の年に当たり、コロナの規制も解除されたということで、盛大に開催される模様です。

 

 

息子は高2で最高学年ということもあり(他校からも高2で参加される方はいらっしゃいますが)一つのグループのリーダーに任命されました。

息子にとっては、他校の生徒たちと連絡先を交換し、数ヶ月に渡り一つのグループをまとめるという役割は初めての経験です。

部活が、自校でだけの活動で終了とならず、他校の生徒たちとも協力し、練習できる日々は、負荷が増えて大変そうではありますが、青春を謳歌している様子が見られ、微笑ましいです。


男子校、女子校、共学校…

自分の学校が「常識」だと思っていたら、他の学校の校則は全然違っていたりして、それら文化の違いも驚き刺激的で楽しいようです。

 

 

 

実は一年前、ある留学プログラムに申し込んでいました。

そのプログラムに合格していたら、この三学期はアメリカに行っているはずでした。

 

学校の先生も「学校を休んでそちらに参加してもいいですよ!」と柔軟なご対応をしてくださり、推薦文もご用意いただきました。

 

書類選考には合格したのですが、残念ながら面接では不合格と言う結果に…。

息子本人にも、家族にも、大変にショックな出来事でした。

 

学校の先生からは

「書類選考に合格できただけでも、ものすごいことですよ。うちの学校からも多数応募しましたが、マメ太くんだけでしたからね、一次通過者は。」と教えてもらい、


「えっ?!そうなの…😭」と


よけいにへこみました…。

 

 

また先生は、

「失敗するのもよい経験です。別の機会がありますから。」ともおっしゃいました。


「え~、別の機会って、高2の冬に行けないんじゃ、もう高校生活が終わっちゃうよ…。」と、納得できない気持ちでいっぱいでした。

 

高2の冬が、大学出願前に留学できる最後の機会だと思ったし、またこのプログラムの内容が息子の希望する専攻にぴったりで、他を探したって、もう二度と出会えないと思ったからです。

 

「この時期じゃなきゃダメだ。

他のプログラムじゃ意味がない。

高2の冬に行かせたかった。」

 

親子共々、お通夜のように暗い気持ちに浸っていた一年前のことでした。

 

 

 

しかし…。

 

先生のおっしゃってくださったことが正しかったです。

 

あの時、落選となったことで、息子はこの中高の5年間で一番頑張ってきたことの集大成とも言える大きなイベントに参加する機会を得たのです。

 

去年の冬は、こんなイベントがあることを知りませんでしたからね。

もしこのイベントのことを知っていたら、息子は高2の冬にアメリカへ行くとは言わなかったでしょう。

 

さらには、落選したことで、他のプログラムにチャレンジすることになりました。

それらは明らかにこの冬に行くはずだったプログラムより高度な内容で、ただの経験だけでなく、大学出願時にも十分なアピール力のある課外活動になります。


一つのチャンスを失ったことで、新たなチャレンジが複数生まれました。

 

 

一年前…

当時は、その時に見える選択肢の中からでしか物事を判断しておらず

「ベストな道が閉ざされた。」と、ただただ暗い気持ちになってしまっていました。


しかし、本当のところ、何がベストなのかは、年月が経ってみなければ分からないものだなと改めて感じた、我が家の出来事でした。