■马马虎虎de ALS■
ジェノサイドその2
花に囲まれ赤い晴れ着をかけられた棺の中の彼女の目は閉じられて威容に窪んでいた、それは
水俣病の研究のために解剖され、眼球もとられたからだ、彼女が眼を失ってまで訴えたかったものは何であったのか。(胎内に命が宿ったこと時点で、すでに彼女の人生は「破壊」されていたのではないだろうか)。
1985年4月、「一二枝」は大勢の人々に囲まれていた、水俣病三次訴訟の検証の為、地方裁判所の裁判官や弁護士たちが彼女の家を訪れたのである、裁判官たちは、無言で横たわっている彼女を見て大変なショックを受けた、特に彼女と歳の近い女性裁判官は、彼女に「生理」があることを知ると心を大きく揺すぶられた、検証を終えた裁判長の心の中にもなにか残ったはずなのに。
「水俣病は不治の病」である、現在の医学では一度かかったら元の健康な体に戻すことは不可能である、この事実は利益を求めて「自然と人間を食い荒らした」一企業の「限りない愚行」なのである。