さて、あと数時間で2025年は過ぎようとしています。

今年は72歳で、老骨に鞭を打って、行政書士事務所を廃業して、

日本語教師の仕事に奮闘しましたが、

今一つうまくいかず、あれやこれやの煩悩ばかり残ってしまいました。

今年も除夜の鐘が108の煩悩をけしてくれるでしょうか。

平家物語の冒頭に「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり」とありますが、

ある作家によると、祇園精舎は、インドの祇園にあった精舎(修行僧の宿舎みたいなもの)で、

108棟あったそうです。

その精舎の各屋根に一つずつ鐘がつるしてあるのですが、

その中の49番目の棟に一つだけ上を向いている鐘があったそうです。

その棟は病人の僧侶たちの部屋で、僧侶が病死すると

上を向いていた鐘が自然に鳴ったということです。

でも、実際の祇園精舎には鐘はなかったそうです。

お釈迦様をはじめ僧侶たちが、雨季の間、定住して修行する場所が精舎です。

古代インドの精舎は、寺院といったような立派な建物もなく、鐘もなかったそうです。

修行の場であり、雨の凌ぐ程度の建物だったそうです。

私には、東京のはずれの日本語学校が精舎のような気がします。

来年は日本語教師、3年目になります。精舎でより一層修業に励んでいきたいと思います。

 日本学校では在学生の出欠に非常に神経を使う。

 出欠率(基準は80%以下)が悪い在学生が多い場合、

 その日本学校は法務省の指定する学校から外される可能性が高い。

 指定校が外されると、在学生を留学資格の「留学」で、日本に呼ぶことができなくなる。

 そうなると、日本を目指す外国人が留学という在留資格を得ることができない日本学校を入学することはなくなる。

 日本学校としては死活の問題である。

 学生が欠席すときは、必ず担任に先生に連絡することが義務義務付けられている。

 担任の先生は、欠席する学生に対しては必ず連絡して、欠席の理由を聞く。

 欠席の理由によっては、1時限が欠席でも2時限から出席するようにと促す。

 欠席が多い場合は、理由を聞いて、理由が合理的でない場合は、退学処分にすることもある。

 また、出席率の高めるために皆勤賞を設けている。

 入学から、6か月ごとに出席率が100%の場合、皆勤賞として賞状書とともに金一封を与える。

 金一封を目指して、皆勤も目指す学生は少なくない。

 日本学校にとっては在学生の出席率は最大の問題のようだ。

     来年3月に卒業する留学生は、今が進学先を求めて大変な時期である。

 当日本学校は大学進学より、専門学校進学希望者が多い。

 しかし、いずれもクラスの卒業予定留学生はまだ進学先が決まっていないのが実情だ。

 留学生は10月中に進学先が決まらないと、来年の卒業後の進学先がなくなっています。

 クラス担当の専任教師はクラスの一人一人の留学生の進学相談で昼休みを返上して対応している。

 留学生の希望先と、希望先の留学生受け入れ条件がいつも一致するわけではない。

 大学や専門学校では、日本の人口減少などの影響で積極的に留学生を受け入れている場合があるが。

 日本語能力があるレベルでないと受け入れないケースも多い。

 日本学校での出席率や日本語の成績を重要視する学校もある。

 担任の先生は、特に日本語の成績があまりよくない留学生の進学相談には相当悩んでいるようだ。

 進学先の相談、面接のための練習など、授業どころではない忙しさである。

 そのため、クラス担当がない非常勤講師にクラス担当教師の授業の代講が回ってくる。

 そういうことで、この時期は非常勤講師も忙しくなる。

 

 

教師が何かを教えることと学生がそれを学ぶことは同じではない。

このことをはっきりと教えてくれるのがテストの結果である。

先日、日本学校の定期テストが終わり、学校は秋休みに入った。

学生のテストの採点をすると、教えることと学ぶことは同じではないことを実感する。

学生それぞれ学力差があるので、ある問題を間違え、ある問題を正解することになる。

だが、ある文法項目を問う基本的な問題に対して、学生全員が間違えてしまった。

これはどういうことなのだろうか。

教えたはずの文法項目が、学生全員ちゃんと学んでいなかったか、

あるいは教え方がまずかったのか、と自問する。

今回の定期テストでは、学生がちゃんと学んでいたのかをテストするよりも

教師がちゃんと教えていたのかをテストするものとなったようだ。

    日本語を教えている留学生の中には留学途中で帰国する人も少ないくない。

 中国で数点飲食店を経営しているある留学生は熱心に日本を語勉強していて、いずれは日本で中国料理店を開きたいという夢を持っていたが、母親が重病で帰国していった。

 クラスで成績がよかったある女性中国人留学生は、突然帰国することになった。

 非常勤講師の私は、担任ではないので、その帰国理由は分からなかった。

 その留学生には数回の授業でしか教えていなかったが、帰国する前の最後に授業で、

 帰国することを告げられたうえに、パンダのブローチみたいなものをくれた。

 帰国することは残念でだったが、突然のパンダの贈り物に変な喜びを感じた。

 短い出会いであったが、ひょっとして先生と認められたのかと自分勝手な満足感みたいなものを感じた。

 自分の感じはどうでもいい。

 将来の日本社会に少しでも貢献できそうな留学生がいろいろな理由で、留学をあきらめて帰国するのは残念で仕方がない。

 けっこう少なくない留学生が留学途中で帰国する。

 日本語教師の多くは、成績がよくない留学生でも帰国することに対しては残念だと思っているようだ。

 留学生には日本語を少しでも上手になって、日本社会のために少しでも貢献する人になってほしいと願っているようだ。