マイナンバーカードの保険証利用が広がらないというニュース記事を見て、うちの両親に聞いてみたら、ふたりとも今まで通りの紙の保険証で医療機関を受診しているという事実が発覚。
父はともかく、母は以前、マイナ保険証を使ってみた、と話していたので、いまも使ってるのかと思ったら、やっぱり紙のほうが便利、と戻しちゃったみたいです。
2024年7月のマイナ保険証の利用率は1割くらい。残りの9割が保険証を選択しているそう。
↓
厚労省のサイト
↓
従来の保険証は12月2日以降は発行されないそうですが、手もとにある保険証は有効期限までの間、最長1年間は使えるそうです。
マイナ保険証の利用率は低いですが、それでも少しずつ利用件数は増えているみたいです。マイナンバーカードを持っている人は多いのに、保険証利用が広がらないというのは、そこにメリットを感じている人が少ないってことですよね。
両親に聞いてみると、父はそもそも使い方がよくわからないというか、紙の保険証のままでも特に不便を感じてないみたいです。母は数回は使ってみたけど、機械で操作するのが面倒だったみたいで、また紙の保険証に戻しちゃったみたい。
うちの両親みたいな高齢者、多そうです。病院を受診するのは高齢者が多い上に、マイナ保険証のメリットが感じられないなら、使う人も少なくなりますよねぇ。
紙の保険証なら受付に診察券と一緒に出せばいいだけ。マイナ保険証は医療機関ごとに違う機種のカードリーダーにカードをセット、暗証番号を入れるか顔認証をして、もろもろ同意しますかってボタンを押すまでが患者さんの負担。そこが、もっとシンプルにならないと利用は増えないですよ。
または、その面倒さを越えるメリットがないと、使おうと思う人が増えない。
マイナカードが診察券代わりになって次回の予約などが医療情報のポータルサイトで一覧できるとか、会計の待ち時間がなくなって支払い(決済)までネット上でできるとか、薬の処方箋の情報を行きつけの薬局に自動送信してくれて薬の受け取りの待ち時間や会計もスムーズになるとか。なんなら薬は配送してもらえるとか。
私の場合だと、診察券、保険証、特定疾患の医療証を三点セットで病院の受付に出すんですけど、特定疾患(難病)の受給者証(限度額管理票)を出し忘れがち。マイナ保険証に全部まとまってたら便利なのに!
薬局では処方箋、受給者証、お薬手帳の三点セット。これもマイナ保険証にまとまってたら便利なのに! 薬局によっては三点セットに加えてマイナ保険証で認証することもあります。
マイナ保険証だけで受診できるようになるよう、進めているとのこと。
↓
というかね、これ読むと今まさにシステムを作っているところで、「今後、地方自治体や医療機関を拡大するとともに、システム改修や通信環境の整備などを行っていき、2026年度以降の全国展開を目指しています」って、全国展開、再来年以降じゃないですか。
いやはや。こういうのを先にやって、みんなが「マイナ保険証って便利だね」ってなって自然と利用が増えて、そろそろ紙の保険証はいらないですかね、ってなってから廃止、っていうのが普通じゃないかと思うんですけど。
っていうか、逆に、この記事読んで、え、まだそんな段階なの!? ってびっくりしました。
やっぱり、紙の保険証の廃止は時期尚早だったのでは…。
私自身は、今通っている医療機関や薬局で紙の保険証を出すことはほとんどなくなりました。ほぼ、マイナ保険証。しかし、それでなにかメリットを実感することがあったかというと、…ないです。
医療機関や薬局側で、私の医療情報を見て活用されていることは、もしかしたらあるかもしれないですが(お薬の情報とか)、こちらでは知るよしもなし。
同じ診療科で、いままでと違う病院やクリニックに行ったときに、前のクリニックの名前を出すかどうかっていつも考えちゃうんですけど、マイナ保険証で医療情報の提供に同意していると、そこから以前かかったことのある医療機関の情報も見られるから、自分で説明しなくてもわかっちゃうみたい。なので、あえて隠す必要もないか、と逆に気が楽です。
どの情報を提供することに同意しているのか、よくわからない部分も多いです。
↓
過去の病歴や薬歴、他の病院の受診内容などを口頭で全部説明するのも面倒なので、必要な情報はマイナ保険証の情報から見てください、っていうのは患者側のメリットでもあるとは思います。
むしろ、主治医から、他科の医師へ申し送り事項や注意点などの情報も伝わるともっと便利。あと、検査結果も。今は、どんな検査をしたかはわかるけど、検査結果は見られないようです。
マイナンバー制度の一部として、保険証利用がされているけど、医療に関しては、マイナンバー制度と切り離して、それだけでシステム構築してもいいんじゃないかと思っております。そうすると、もっと便利に使えるのに。マイナンバー制度との関連でできてないこともあるんじゃないですかねぇ。個人情報の取り扱いとか。
シンプルに、紙の保険証のデジタル化、医療情報のクラウド化、みたいな話だったら、もっとスムーズに進んだのかもしれないです。で、それが広まった段階で、マイナンバーカードに保険証機能をつけられますよ、ってなれば、それは便利! って思う人も多かったのではないかと思うのでした。
【今日の撮影機材】
カメラ:FUJIFILM X-T50 → 価格.com
レンズ:XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro → 価格.com
date:2024/10/31
※写真は縮小しています。