世の中には、どうにもならないこと、白黒つけられないことが多いなぁって、ニュース見ていて思うこの頃。
NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」、2022年6月に放送された「砂漠の英雄と百年の悲劇」が再放送されていたので見てみました(23日までNHK+で見逃し配信中→映像の世紀バタフライエフェクト 選「砂漠の英雄と百年の悲劇」)。
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今の、イスラエルでの紛争の原因や理由が、ざっとですが、分かります。実際はもっともっと複雑なんだろうけれど、土地と民族と宗教と、欧米の思惑、ナチスによるユダヤ人の迫害、などのいろんな要素が絡まり合って、どちらが正義ともいえない泥沼の紛争になってしまった、ということ。
これを見たら、欧米がイスラエルに肩入れするのも、アラブの人々がそれに反発するのも、わかります。なんというか、それは、…そうなるよね、って。落とし所がなさすぎる。そして、問題が複雑すぎる。
あと、ジャニーズ問題。性加害の被害者たちの証言などを時系列でまとめた記事を読みました。
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■ジャニー喜多川氏に向けられた具体的な性加害疑惑 = 約60年にわたる証言の歴史/The HEADLINE
1962年に結成された初代ジャニーズの4人から、すでに被害が始まっていたというのも衝撃。ジャニー氏は1931年生まれだそうだから30代か。その前からやってたんですかねぇ。
その後も、ジャニー氏と関わった男性(少年)たちの証言が出るわ出るわ。噂とか伝聞ではなく、本人たちからの証言もあるし、被害にあった少年から訴えを聞いた人の証言も、具体的、詳細に書籍の内容やインタビュー記事、裁判での答弁の様子(の記事)として残っています。
そして、芸能人として知っている人たちの名前も、被害者として出てきます。
ジャニー氏からの行為を受け入れれば芸能活動をする上で優遇され、拒否すれば冷遇されて仲間からもはじかれてしまう、というのもあまりにもあからさま。年代にもよるのでしょうが、被害に遭っているのは自分だけだと思っていたという方もいたみたい。しかし、だんだんと大胆になっていったのか、大勢がいる部屋で行われたこともあるようで、そうういうことが行われていて、タレント活動をする上で、拒否すれば干されるというのも周知の事実となっていたことが想像できます。
大人に被害を訴えた人もいただろうし、長い年月で、少年から大人になって、後輩たちも被害に遭っていることを知っていて放置していた人もいただろうし、被害を聞いた人も大勢いたと思います。そして、それが犯罪的な行為だという認識が薄かったということ、自分が被害者だということが認識できていなかったという人も多かった。
ジャニー氏が加害者であることは間違いないのだけど、それを知っていて放置してしまった人たちは、はたして加害者ではないのか。被害に遭った人も、それを受け入れて現在の地位を築いたんだとしたら、純粋な被害者といえるのかどうか。難しいです。
加害者は亡くなっているけれども、強い立場を利用して弱いものを従わせようとするような、そういう風土は残っているんじゃないか。結局、ジャニー氏がやっていたことを受け入れられない人は去って、受け入れられる人が残っているんだろうから、企業としての体質は変わっていないような気がします。社名を変えたり、経営陣を変えたりするくらいで簡単に決別できるものなのかどうか。
タレントさんは応援したい。でも性加害は許せない。ジャニーズだけではなく、芸能界全体の慣例とか体質みたいなものの問題もはらんでいて、この問題も、複雑です。
【今日の撮影機材】
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date:2023/10/18
※写真は縮小しています。