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こんにちは、石川です。
私は縁あって、現在知的障害や発達障害のあるお子さんがいるご家庭のライフプラン相談をお受けしています。
その経験から、今回は「知的障害のあるお子さんがいる親御さんの生命保険」というテーマでお話してみます。
なお、この考え方は一般のご家庭の「適切な保険加入の方法」のヒントにもなりますので、障害があるなしに関わらず、ご参考にしてください。
では、はじめます。
一般的に、健常のお子さんだけの場合、私たちFPは、親御さんの死亡保険については、こうアドバイスします。
「お子さんが仕事を始めて、収入がある程度見込めるようになったら、親としての経済的な責任はなくなります。ですから、今からお子さんが25歳ごろになるまでは、上乗せの死亡保障を持ちましょうね」
これは逆の言い方をすれば、
「ある時期までしか、お子さんの生活資金を考慮した死亡保険は必要ではありません」
ということを意味します。
特に、お子さんが自分の家庭を持つと、それ以降は、世帯としては別々になり、お子さん世帯で保険の加入をすることになり、親としては保険で世話する必要がない、とも言えます。
ところが、知的障害のあるお子さんがいると、この考え方は、フィットしなくなります。
お子さんに知的障害があると、ご本人の経済的基盤は、収入の「継続性」や「安定性」の面から、健常のお子さんよりは脆弱になるからです。
そうなると、親御さんとしては
「とにかく子どもが困らないようにいっぱい生命保険に入っておかないと」
という衝動に駆られる事もあるでしょうが、親御さんにも「自分の生活」があり、財布から出せる保険料も天井なしというわけには行きません。
そこで今回は「知的障害のある子どものために入る死亡保険」を考えてみましょう。
生命保険、とくに死亡保険の場合、一番気をつけることはその保険期間の「長さ」です。
先ほども述べたように、一般的には子どもが経済的に自立するまでは死亡保険をかけることになります。
では、知的障害のある子どもがいるという設定で考えてみましょう。
例 40歳男性 お子さん10歳 お父さんの定年65歳
この場合のお父さんとお子さんの年齢の関係は、
お父さん80歳~お子さん50歳、
となります。
この男性80歳というのは、男性の平均寿命ですから、この時点でお父さんに万一の事があった場合に、お子さんにいくらかの生命保険金があれば、障害のあるお子さんの50歳以降の家計の助けになると考える事ができます。
例えば、この時点で1000万円の死亡保険金がお子さんに渡れば、これを20年間、つまり、お子さんが70歳になるまでの間取り崩せますので、仮に障害年金しか収入がないとしても、保険金のおかげで、お子さんには、毎月41,000円の収入の上乗せがあるようなカタチにできます。
(1000万円÷20年間÷12ヶ月)
「それならば、いつ死亡しても1000万円でるような終身保険にお父さんに入ってもらえば良い」
と考える事ができますが、それには一つだけ難しい問題があります。
それは
「一生保障が続くような終身保険は、保険料が相対的に高い」
ということです。
例えば、40歳男性が、死亡保険金1000万円の終身保険に40歳で加入すると、毎月の保険料約22,000円を65歳まで支払う契約となります。
(とある保険会社の実例)
定年となる65歳まで25年間支払うと、確かに以後の保険料は不要で、一生涯1000万円の保障が得られますが、この保険料22,000円は高いと感じる方も多いことでしょう。
また、加入の時期が遅れてしまい、このような終身保険に50歳を超えて加入すると、更に保険料がUPしてしまい、簡単に支払う事ができるレベルではなくなってしまいます。
では、他にお子さんに1000万円を残す方法はどんなものがあるのでしょうか?
まずは、1000万円子供用に貯金をするという方法です。
しかし、これは、ご自分の老後の生活資金の準備や、住宅ローンの支払いなどもあり、容易な事ではありません。
もう一つの方法は、掛け捨ての保険に加入する、という方法です。
例えば、とある保険会社の例でいうと、50歳男性が、今から、保障は90歳まで、しかも掛け捨てならば、保険金1000万円の定期保険でも、毎月約13,000円の保険料で加入することも可能です。
先ほどの終身保険の例と比べると、保険料の安さにお気付きになるかと思います。
他にも収入保障保険、逓減定期保険など、保険料が安く設定できる商品もありますので、終身保険にこだわらず、上手に保険商品を選び、活用していただきたく思います。
いずれにせよ親御さんが「知的障害のあるお子さんの家計を、生命保険を使って守る」には、そのご家庭の状況を充分に把握して、最適な保障の組み立てをする必要があります。
今でも漠然と保険に加入してしまったままの人は、
「保険期間は、自分のライフプランや家庭環境に合っているか?」
「そうして支払っている保険料は、将来も支払いが可能なものか?」
「保険以外の一般的な社会保障制度、会社の弔慰金・死亡退職金制度、障害者支援の制度はどんなものがあるか?」
などを、きちんと確認する事をお勧めします。
私も、専門家としてお手伝いできることがありますので、お気軽にご相談ください。
ではまた、お会いしましょう!