着実な世界
エンパイアステートビルの音声ガイドは「現在マンハッタンにはサービス業ばかりになってしまった」と耳元に語りかけていた。観光客のためのサービス業かな。サービス業の人のための飲食や娯楽を提供するサービス業かな。そしてまたその人たちのためのサービス業かな。何だかいつの間にか無理矢理職業を作って複雑化、リスク分散化をしているような社会がこの美しい夜景の実体なのかな。たぶん最初のころ夢を持って移民してきた人たちとはあきらかに構造のシンプルさが変わってきているんではないだろうか。
そこで、今それをもう一度シンプルに組み換えようとする動きが出てき始めている。兆しは数年前のベルリンで、この間の正月のロンドンでもそうだった。そしてやはりこのニューヨークでもスモールビジネスを敢えて選び行動する人々が増え始めている。それは狭い地域に籠って小さい商売をしているわけではなく、わざわざ大きくしないのだ。まっとうというか着実な世界の構築をしだしているように感じた。ネットワークが発達した現在では、しかも買い手は世界中から来るという新しい形態なのだ。辺鄙さとネットの相互作用は重要だ。ネットがある世界ではディプリケイトされた国道沿いのブランドストリートに何の魅力もなくなるのだろう。しかし、再度訪れたベルリンではまたその耕された「場所」が大手チェーンに浸食されてくるという展開をみせたりするのが興味深い。魅力的な「場所」に人やお金は動きやすい。水が高いところから低いところへ流れるように…。そんな世界中の新陳代謝の動きが次のヒントを与えてくれる。











