菅官房長官が8月30日の12万人集会を受けて、
「(安保法案を)戦争をする法案だと誤解している人が多い」
と発言した。
安倍さんをはじめ、政府の方々は事あるごとに
「戦争する法案ではない」
「戦争に巻き込まれたりはしない」
と言うが、
集団的自衛権行使のための法案にも関わらず、なぜ「戦争に巻き込まれない」のかが未だによくわからない。
安倍さん自身がテレビに出演し、火事の模型を使って
「アメリカが放火されたら消火に駆けつける」
と言っていたではないか。
消火とはすなわち相手国に対する軍事行動だろう。
その手伝いをするということだ。
後方支援などと言い換えるが、実質的には武器弾薬をも運び、敵の攻撃対象になることは明らかになっている。
そして、攻撃された際には、当然のことながらそれに反撃できるとしている。
つまり、実質的に戦闘行為がいつ起きてもおかしくない状態に自衛隊を置くということだ。
それを「戦争に巻き込まれることはない」などと、よくもヘラヘラと言えたものだ。
実際に危険な状態に置かれるであろう自衛隊員のことをどう思っているのだろうか。
彼らにとっては単なる駒か?
戦争法案に反対する人々の願いは、単に自分たちだけが身の危険にさらされさえなければいいという思いではない。
平和を貫き通してきた日本だからこそ国際的に貢献できる手段があるだろうという思いなのだ。
それを貫き通してこそ、逆に国際的な信頼、信用が生まれるのだ。
彼らは口を開けば
「丁寧に説明していく」
と言うが、
説明されればされるほど危険な法案だとわかるからこそこれだけ反対の声が高まっているのだ。
それをいかにも「理解力が足りない」とばかりに火事の模型まで持ち出して真面目に説明する姿は、
本当に国民を馬鹿にしているとしか言いようがない。
もう一度言おう。
国民は「誤解している」のではなく、
「理解している」からこそ反対しているのだ。
反対の声を「誤解」ということは、国民の声を聞く耳など持たないと言っていることなのだ。
国際紛争の仲介役を日本が担えるほどの外交力を身に付けることができたなら、どれほど国益をもたらし、他国からの信頼を得ることができるだろうか。
そんな道を日本は歩むべきだろう。
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