冤罪事件と警察24時 | こけ玉のブログ

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不惑の年などもうとうに過ぎたのに、いまだに自分の道も確立できていない。
そんな男の独り言。

これまで何度となく聞いたことのある袴田事件が一つの区切りを迎えようとしている。


48年間、死刑囚として収監され続けた思いとはどんなだろうか。


私の人生とほぼ同じくらいの年月を塀の中で過ごしていたのだ。


私がドキドキしながら入学式を迎えていた時も、


自由に走り回り、思いきり遊んでいた時も、


試験勉強で苦しんでいた時も、


仕事に充実感を感じていたときも・・・。


そんな人生を謳歌する権利が袴田さんにもあったはずなのに。


それが単なる勘違いなどによる誤りだったのならまだしも、証拠をねつ造されての冤罪だとしたら警察の罪は計り知れない。


冤罪の証拠は何もシャツのDNAだけではないようだ。


事件当時のアリバイを示す証人の供述も新たに開示されたし、


証拠のシャツは一年間味噌樽の中に入っていたというが、弁護側は一年間も入ったままにしては不自然と、シャツの状態の再現実験を行ったら短時間で同様の状態を作ることができたともいう。


袴田さんの罪を構成するすべてが虚構だったということだ。


こんな警察の仕打ちを聞くにつけ、思い出すのはかつて小林多喜二も特高警察の一晩の拷問によって殺されたこと。


多喜二の拷問に携わった人物たちの罪が不問となったように、袴田事件の証拠をねつ造した者たちの罪も不問になるのであろうか。


袴田事件で判決を下した裁判官の一人が、当時無罪の心証がぬぐえなかったが他の裁判官を説得できなかったことを悔やみ、半年後に退官して弁護士に転じたという。


袴田さんの近くには「無罪を感じる」人も当時からいたのである。


返す返すも警察の罪は重い。


TVを見ていて複雑な思いに駆られるのが「警察24時」。


現場の熱心な警官の働きを見るにつけ、多くの警官が純粋なる正義のために警官になったことだろうと思う。


自分も小さい頃から警官になることが夢だったので、恐らく同じような感覚だったのではないだろうか。


それが長い時間の中で醸成された警察組織の中の「特権意識」や、「個人よりも国家」という思想、高い検挙率・有罪率を維持しなければならないという意識などから、いつしか優先されるべきものが変わっていくのかもしれない。



悲しきことに、袴田さんの状態は認知症を疑わせるところがあるという。


社会に出て、いろいろな刺激を受けて、どうか自分を取り戻してほしいと思う。


限られた人生を、今からでも大いに謳歌してほしいと思う。











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  刺さない鍼で痛みなく、眠っちゃうほど気持ちイイ


盛岡・若園町の おのでら鍼灸経絡治療院


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