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お手伝いさんたちのブログ

中部大学 武田邦彦先生のブログの中で、音声収録のみのものをテキスト化して掲載しています。
テキスト化及び掲載にあたっては先生から許可を頂いています。

文科省大臣の発言 大学設置審議2 大学は学ぶところか?学歴社会の弊害 (11/19)




1) 田中大臣の発言(まともな発言)


2) 良い方を叩き、悪い方を褒める(新渡戸稲造)


3) (ところで今回の話題は)大学は学ぶところか?(ということです)


4) 学歴社会と日本人の先入観


5) 大学入試なぜ必要か?


6) 先進国の大学の変遷


7) 日本が後進国から脱する日


(平成24年11月19日)


--------ここから音声内容--------



さて、文部大臣の発言の2回目なんでありますが…これはなかなか奥が深いんですね。本当に新聞とかテレビがいい加減な解説をして、これが選挙なんかで終わりになりまして、なんか田中大臣の当選があやしいなんていわれますが、実に悲しいことですね。ここでは、第2番目として、もうすこし本質的な、日本の学歴社会の根というものをですね…少し触れてみたいという風に思いますが…





田中大臣の発言は、まともな発言なんですね。「現在の大学教育に問題があるんじゃないか?」という意味では、非常に重要な発言ではあります。私とは方向性が逆なんでありますが…逆な人を何で評価するのっていうとですね、いや、あの…議論というのは、意見の違いは良いんですよ。根拠がはっきりしていて、きちっとしていれば良いんですね。一番いけないのが、筋が通らないやつなんですね。これはもうぐちゃぐちゃになっちゃってですね、何がなんだか分からなくなってしまう…





特に今度の事件では、朝日新聞が悪かったんですが…いつも朝日新聞は悪いんですけどね…「良い方を叩いて、悪い方を褒める」という、まぁそういうことをやりましたね。これは朝日新聞は第二次世界大戦の前に「アメリカと日本は戦争しなくても、何とかなるんじゃないか」ていうことを一生懸命主張した新渡戸稲造をですね、叩きに叩いて…私もその新聞を見たような気がするんですが、なんか「腹を切れ」とかなんか…そのような類なことを言ってたような気がしますね。結局、新渡戸稲造は日本に居られなくなって、アメリカに移りますけどね。平和を…あれほど平和を言っている朝日新聞と皆さん思わないと思いますけど、早慶戦をやったら、早稲田と慶応を潰そうといって…戦前はもう全く違う新聞だったんですよね。戦後アメリカに占領されると、今度はコロっとアメリカを向くという…朝日新聞がそんなことをしますから…。ところでそういう愚痴は別にしてですね…今度は愚痴を言おうという回じゃないんですね。楽しい回であります。





ところで、今回の話題は、「大学は学ぶところか?」ということなんですね。これ言うとですね、もう多くの人が「何だ武田は…」って必ず言われるんですよ。私はね…「大学生が勉強してない」って言ってずいぶん怒る人がいるんですけど、何で怒ってるんですかね?国立大学は別としましてね…日本の大学はほとんど私立大学なんですが、私立大学は、自分のお金で行ってるんですからね…親の金かもしれませんが…まぁ少なくとも親か自分の金ですからね。別に勉強する勉強しないは関係ないですよ。





だって、大学は勉強する場所ではありますよ…だけども、ある有名な塾がですね、大学に進もうという人に対して、「何で大学に行くの」っていう質問に対して、半分は「友達探し」って答えてますね。「そんなわがままな」っていったってですね…18歳から22歳の人生の時代にですね、勉強するのが大切か、友達を探すのが大切か…分かりませんよ?本当に。本当に大切な人生の友達が、大学で見つかるかもしれません。それが勉強しながら…いいかげん勉強しながら、ホント良い友達が見つかるとかね、スポーツクラブやるとか、そういうのも非常に大切なんですよね。





なにも勉強だけが人生じゃないと私は思うんですよ。勉強がしたくて一所懸命する人もいれば、スポーツでも良いし、友達でも良いし、旅行でも良いと思うんですよね。もし、お金に余裕があったら、やっぱり18歳から22歳の間はですね、できれば勤めずに自分の身を自由にしておいた方が日本人としては良いような気がするんですね。だけどもちろん、いままでお金が無くて大学にいけなかった人が多いんですから、その人たちのことを考えることは必要ですよ。だけども、だからといって…日本が前に貧乏だったからといって、これからの若者に貧乏しろって言うのもね…ちょっとやっぱり問題なんですよね。私はまずそう思うんです。





大学は学ぶところではありますが、大学に行って遊んでいる学生も別にそれはかまいません。ただ、別に…たとえば機械工学を教えていれば、それに合格しなければ、先生が及第点を…単位を出さなきゃいいだけのことですから。これ別に他の人が「勉強しない」って文句言わなくても良いんですね。もし大学生が勉強しないのに、大学生が大学を卒業しているなら、先生が悪いんであって学生は悪くないんです。





ところでですね…この問題はどこにあるかってと、学歴社会にあるんですよ…日本人の。日本人はどうしても、まだ学歴社会にあるんですね。どの大学を出たからって…だから学生は勉強しなきゃいけないってなるんですよ。それから「大学を出た学生は、品質保証しなきゃいけない」っていう変な話もあるんですね。まぁ品質保証ってのが、人間に対して使ってはいけない言葉でもありますけどね、もっとちゃんとした…実力を保証してとかってことを言わなきゃいけませんが。そういうこと言う人もいるんですよ。





しかし、私は「東大を出た人がどのくらいの品質であるか?実力であるか?」なんてことは関係ないと思うんですよ。卒業した後、その人を見ればいいんですからね。だから日本はホントに「学歴社会である」ってことと、「大学で勉強しなきゃいけない」っていうことと、それから、「大学を出る学生の実力を、大学は保証しなきゃいけない」っていう変な縛りがあると、いう風に私は思いますね。





大学を出る人は、今124単位を取らないと卒業できないんでありますが…もう少し細かい規則も、学校とか学科によってはあるんですけどね…それももう少し考え直さなきゃいけませんね。別に…勉強するかどうかは、その人が大学を出た後どのくらい活躍できるか?っていうことですね。その点では、私は大学入試も全廃論なんです。実は私は「大学入試を経た人」と「推薦入学をして、大学入試をしてこなかった人」をずいぶん教えました…多くの。どう見ても、「大学受験をしない人」の方が伸びるんですよ。





私はですね…昔は大学入試賛成論だったんです。ところが、実際に自分が大学の先生として教育にあたってみると、付属高校から上がってきてほとんど勉強して無くて、大学1年生に入ったときには、もう…橋にも棒にもかからないって学生の方が、4年を出るときに良い学生が多いんですよ。ほとんどの学生が受験の学生を抜くといっても良いぐらいなんですね。だからまぁ大学入試をなくしてですね…中学校・高等学校としっかりとした教育を行ってもらうって方がずっと良いんじゃないかと思うんですね。





別に東大に入ったってどこに入ったって良いんですよ。その大学が難しければ、単位が取れないだけですからね。それでまぁ…ヨーロッパの国のように、冬はスキーの好きな学生は北海道の大学で勉強し、夏は水泳が好きな…海が好きな学生は沖縄の大学で勉強すれば良いんですよね。そんな自由な国、いくらでもあるんですよ。ちょっと日本人はそういうとこ固いんじゃないかないかなと思いますね。





それからもう一つはですね。日本はやっぱりお仕着せの大学なんですね。ヨーロッパで初めて大学ができたときは、学生が先に大学を作るんですよ。つまり、勉強をしたいから大学を作るんですね。それで先生を呼ぶわけです。それからしょうがないから、事務官が入るんですね。今はですね、文部省とか事務官とかそっちが大学を作って、大学設置審とかって…大学を設置してやるから学生は入れってわけですよ。





この間の、田中大臣のときのテレビの放映もひどかったですね。学生なんか子供扱いですよ。「私、あそこに入ろうと思ったけど残念」とかですね、「あなた何言ってんの」って私は感じですね。「あなた勉強したいんでしょ?」と。「そこしか勉強ができないんですか?それとも非常に複雑な条件があるんですか?」って感じなんですね。大学っていうのは、それほど細かいもんじゃないわけですね。「私は勉強したい、だから大学で勉強する」、「あの先生がいるから、あの大学に行きたい」それでいいんですよね。別にレベルとか、そういうものじゃないんですよ。





しかし、企業の就職も大学の名前を見て就職したりですね、まぁ世間の目もですね…東大出てるとか、どこ出てるっていって差別をするんですね。私はこういうのは後進国だとだと思うんですよ。やっぱり日本は、もっと先進国になってですね、「どこの大学出てる」ってんじゃなくて、「その人」をみて、その人がほんとに立派な人であれば、それでいいと。だって、選挙をね…わずか選挙期間2週間くらいで、その人のしゃべり方を見て、我々の代議士として選ぶわけですから、会社の人事くらいでしたらね、よく面接すればですね、その人の実力は分かるはずだし、私たちも日常的にですね、1ヶ月2ヶ月付き合っていれば、その人の実力が分からなかったらおかしいですよね。





だからやっぱり、われわれは実力を見て判断する社会、そいう社会にすればですね、私は、大学入試もいらないし、大学生が勉強するかどうかっていう問題もいらないし、大学設置審なんていうつまらないものもいらないし、更には文科省もいらないと…私はそういうに思うんですよ。ですから私は文科省廃止論なんですが、何で文科省廃止論かっていうとですね。もともと上からぎゅうぎゅう押し付けて勉強させてもですね…勉強っていうのはできないんですよ。人間の精神活動ってのは、本人のやっぱり「心」の問題なんですよね。だから、勉強しやすい環境を作るっていうのは大切なんですけども、まぁ「馬を水辺に引いていっても、水を飲ませることはできない」というようなことと同じなんですね。





ですから、やっぱり社会が「力のある人・人格の高い人」を評価すると…そういう社会に変わればですね、必然的に田中大臣の発言も変わります。私が田中大臣の発言と意見が違うっていうのは、田中大臣はですね、「大学で勉強しなきゃならない、大学の質が悪い」って言ってましたけど…「そんなに大学に行かなくて良いんだ」なんて言ってましたけどね。そんなことありませんよ。日本人全員が大学に行きたいっていうんなら、それは行けばいいんですよ。若い人が行きたいって言うんですから、できるだけ年取った人は若い人の希望をかなえてあげなきゃいけない訳で。





「あなたは大学に行く必要がありません」、「なんでですか?」、「あなたは頭が悪いから」、「えっ、頭が悪いと大学にいけないの?」…いや、頭が悪くても、頭が良くてもですね、勉強したいってんなら、それは大学行くべきですよ。大学でも大学院でも。人間はですね…頭がいい人だけが勉強しなきゃなんないってことじゃないんです。勉強は国家の為にすんじゃないんですからね。頭のいい人を勉強して、もっと優れた人を作って、ノーベル賞の数を競うなんて、こんなのくだらないんですよ。もちろんノーベル賞をとった人は尊敬して良いんですよ…そりゃそうなんですけども、結果としてそうなったっていうだけですね。





むしろ、頭の悪い人ってのがいるかどうかわかりませんが、まぁ例えば、田中大臣の言われた事がですね…「頭の悪いやつは大学行くな」って意味であったらとしたら、私はどうではないと。頭が良いとか悪いとかではない、その人が「もっと成長したい、勉強したい、知識をつけたい」と思えば、大学でも、大学じゃなくても良いんですよ。ぜんぜん大学じゃなくても民間のとこでも、私がやってる中日セミナーでも良いんですよね。どこでも良いんですけど、勉強の機会ってのはあっても良いんじゃないかと。





それは例えば大学に行ったら、1年に何単位取らなきゃならないってことは無くても良いんですよ。1週間に1辺行きたい人は1週間に1辺行けばいいんだし、それはむしろ勉強したい方の自由に…できるだけですよ…もちろんシステム的にできない場合もあるんですけども…できるだけ自由にする。勉強するかしないかは本人の自由だ、できなければ、別に40点つけて落第になればいいんですからね。「あそうか、こないだサボったから落第になったんだな」ってので良いんですよ…別段。





だから、ここのところはですね、大学設置審の問題ってのは、まず私は「大学は学ぶところか?」、「勉強しない学生は悪い人なのか?悪い若者なのか?」、「頭の悪い人は大学にいく必要が無いなんていう、そんな事があるのか?」ここらへんから議論を高めたいと思っておりましたので、非常に残念だったと、いう感じですね。


(文字起こし by ちゃりだー)

・思考力の無いのか?日本人・・・ゆとりの教育から「考えさせる教育」へ

・放射線と被曝の教室(10) 1年1ミリの法令基準
・放射線と被曝の教室(9) 国の食品安全の科学的な誤り-1

上記記事について、整い次第アップ致します。つよぽんさん、ちゃりだーさん、たくまーさんありがとうございます。



現在一人での作業のため、不定期でも参加して下さる方が増えて大変に助かります。お礼申し上げます。

日本の政治の動き・・・日本の政党は世界の鑑 (11/17)



(音声での解説です。以下はその項目)



1) 戦後の東西対立と自民党・民主党


2) 共産主義の崩壊と迷走政府


3) 大きな政府と小さな政府


4) 国家主義と地方主義


5) 国家の役割の後退と増税


6) TPP問題と日本の政権


7) 連邦党の出現と大幅減税


(平成24年11月17日)




--------ここから音声内容--------



今度の解散とですね、それから今後の選挙についてですね、我々はかなり考えてみなきゃいけないんですが、元々非常に難しい訳ですね。党の名前を見てもわかりますが「自民党」とですね、それから「民主党」。これは同じものですね。それからその他の党もですね、例えば「国民の生活が第一」。ま~それはそうなんですけども。党の名前としてちょっと奇妙だな~という事は確かですね。





それから今から勢いのある党ですから、あまり非難はしたくないんですが「維新の会」というのも、改革と言う・・・「改革党」と言うんでしょうかね。それから「太陽の党」、ま~明るく行こうやと言うような党ですが、いずれにしても何か・・・「みんなの党」もそうですね、みんなこう・・・素晴らしい党の名前なんですけども「何か党の名前なのか?」っていう感じがしますね。これは今までの党とは違うという意味で言っている訳で、今後はこれでいいのかもしれませんが、いずれにしても主義主張とかそういうものはない、という事ですね。





「明るく行こう!」とか「改革しよう!」とか「みんなで一緒にやろう!」とか「国民の生活が第一である!」と言うのはですね、いわば当たり前の事と言いますか、結論ですよね。これに対して昔のような「共産主義」とか「自由主義」、「自由党」、「共産党」って言うのはですね、これ何を言ってるかというとそこに至る方法を・・・「体制」を言っている訳ですね。





ま、いずれにしても「国民の生活が第一」だし、「太陽のように輝き」「改革を進め」ながら「国民の幸福を追求」する。これはそうなんですね。これはそうなんで、それは当たり前のことですね。それは目的にすぎません。そこに至る道が自由な社会でそこに到達すると言う「自由党」と、共産主義でそこに到達するっていう共産主義がある・・・「共産党」がある。こういう風な事であった訳ですね。じゃ~今からこれが無くなるという事はどういうことか、ちょっと振り返って考えてみたいと思いますが。





第一に戦後の東西対立がありまして、世界で。これは自由主義と共産主義であります。これに基づいて日本では「自由民主党」と「社会党」と言う、二大政党の対立がありまして、常に自由民主党の勝ちではありましたが、それでもですね、世界の対立を一応国内で表していた訳ですね。これとこれまでの自民党・民主党と言うのは結局、対立が無くなっちゃったんで一つの党、「自由民主党」を自民党と民主党とに分けたと、こういう風になってしまった訳ですね。





これは世界的にもそうで日本だけの現象ではありません。1990年、前後しますけども共産主義が崩壊します。ベルリンの壁が崩壊しソ連が崩壊してロシアになるという過程で、世界は一つになってしまいます。それによってですね、多くの国が迷走する訳ですが、日本もその一つではあります。日本の構造は「自由党」と「共産党」、いや「社会党」だった訳ですから・・・共産党でもいいですけどね。左右の対立があった訳ですから世界で左右の対立が無くなると共に、日本は社会党と共産党の意義が失われて行く訳ですね。





そうしますと元から一つしか無かった国、例えばアメリカですね。アメリカは元から右ですから。右で民主党と共和党があったと。これは大きな政府を掲げる民主党と小さな政府を掲げる共和党ですね。大きな政府ってのは国の財政基盤を大きくして福祉なんかとか教育に投資をして、一つ一つやって行こうと。それから小さな政府は少し元気のいい、フロンティアですね。政府はできるだけ小さい政府にし、税金も減らして、福祉とかそういうものよりですね、みんなで一生懸命働いて収入の高い国を作った方が福祉も行くよと、そういうやり方ですね。





こういう国を学ぶと言う事でやや来たんですが、やはり日本ではですね、小さな政府と大きな政府になりませんでした。どちらかと言うと「民主党」が大きな政府で「自民党」が小さな政府のはずだったんですけども、政策は必ずしもそうではありませんでした。そうこうしているうちにですね「地方の時代」と言われ、日本も「一つでやる」か「地方でやるか」と、こういうですね、一つの対立軸があった訳ですね。それからこれが育つかどうか今度の境目でありましょう。





例えば東京、名古屋、大阪という地方の首長がですね、都知事とか名古屋市長とか大阪市長が国政に出るというのはこれは今までには無かった事でありますので、その意味では「地方主義」であります。こういったものが出てきたという事で本来ここからはですね、「国家主義」と「地方主義」の対立という風になりますから、党の名前分かりやすく言えば「日本党」と言うのと「地方党」というのと、二つ分かれるんですね。「全国党」と「地方党」でしょうね。





そうしますと「太陽」とか「維新」とか「みんな」とか「国民の生活(が)第一」とかでは無くて、これは目的を示すんでは無くて、目的を達成するのに「国家主義」で行くか、それとも「地方を重視」で行くかという方法を示しますので、それによって日本人は選ぶことができる様になります。全体としては国家の役割は後退してるんですよね。





例えば高速・・・国家がやるっつったら「軍事」ですよ、まずね。「外交」、それから「日本列島改造」の様な大規模な国土の変革。こういったものは国家の役割が大切なんでありますが、いまそういうの無いんですね。無いのに増税する。無いのに増税するっつうのはですね、役人が硬直化したという事で、税金をいくらでも取ると言う事で、これは全然増税の必要は無い訳ですね。増税についていろんな事言われていますが、私は非常に不見識な議論が多いと思います。





もう一つはですね、国家の役割が無い訳じゃないんです。例えば「TPP問題」、「地球温暖化問題」、こういったですね世界規模の問題を政府がリードする。これ「外交」とも言えますね。ところが「TPP」ですね。これは後にTPPの解説をこのブログでもしたいと思いますが、実は大きな地域ですね、「ヨーロッパ」とかアメリカ・・・「南北アメリカ」とか「アジア」とかですね、「太平洋」とか。こういった大きな地域での自由貿易協定、つまり「国の境を少しずつ減らしていく」って事はもう30年前から進められている訳で、それについて「日本政府は何やって来たの?」という事ですね。





TPPが外圧に感じられるようじゃ駄目だという風に私もお話をしましたけども、TPPがですね、海の向こうから渡って来るんじゃ話になんないですよ。だってアメリカですからね。日本はアジアの国ですから。やっぱり日本が・・・例えば、日本・台湾・フィリピン・インドネシア・マレーシア、それからインドぐらいまで入れて、太平洋の国で自由貿易協定の枠を日本が作って行く、このために政府があるんですよ。増税するっつうのは、政府はそれで増税するんですよ。変な補助金じゃ無くってですね。





ところが日本の政権はそれが出来ないんですね。これは温暖化の時もそうで・・・「洞爺湖サミット」っていうのがありまして、福田首相が率いておりましたが、ある時に大きな新聞の論説委員から電話がありまして、「どうも福田政権は洞爺湖サミットで温暖化の枠組みを提案しないようだと。なぜかって言うと首相官邸には提案するような大きな構想を練る人物がいない」と。こういう事なんですね。何にもしてきませんでしたし、これからもしないと思います。これは対中国政策、対北朝鮮政策、対ロシア政策も含めましてね、それから日本の軍備、これも含めまして大きい問題は殆ど政府はイニシアチブは取らないと。受身であると言う事に問題がありますね。





しかしこれはですね、日本人の立案能力の不足によるものですのですから、直ちに解消はしない。ここで苦情を言ってもですね、なかなか解消しないですね。そういう点ではですね、今度の選挙の、私が重要だと思うのは、やっぱり一つは「国家で行くのか?」、「連邦で行くのか?」、もしくは国家はですね「TPP」とか「再軍備」とか「核兵器」とか、こういったですね、大きな問題だけを取り扱い、後は地方がですね、通常の経済対策だとか、そういうものをやると。福祉とかですね。そういう風に二つに大きく分けるのがですね、一つの流れであるだろうと思います。

それがですね、一つは都知事とか名古屋市長、大阪市長がですね、国政の政党を作るに至ったという一つの意味合いではないかと言う風に思いますね。





それから私はね、それに伴う大きな減税が必要だと思います。これはですね、やっぱり大きくなりすぎた日本の政府、これをですね、一旦は小さくしないと歪みは解消しません。歪みというのはですね、「2%の原理」と私が言うように、毎年の社会の変化の歪みを解消しなきゃいけませんから、こういった時代の変化の時にはまず第一に「政府を潰す」というのが一番良いんですね。





徳川幕府から明治政府へ、っていう風にですね、政府を潰すのが良いんですが、それほどドラスティック(度を越して激しいさま、過激)で無ければ、やはり大幅減税して一旦政府を小さくして、必要なものを取り出さないと古い体制の機関が残っておりますとね、これが非常に邪魔しますので、やはり私はですね、今度の選挙は「連邦党の出現」と「大幅減税」、これがキーワードであると、そのように考えています。


(文字起こし by つよぽん)