日本の子どもに贈るもの(1) 母親に許されたこと (6/3)
子どもが20人いて、100ヶのパンがあれば「子どもにゆっくり食べさせろ」と教え、子どもが同じく20人いて、パンが10ヶになれば「子どもに急いでパンを取らせろ」と教えます。
これは「この世には矛盾があるので、その時の行動をしめすもの」で「親は我が子を餓死させても他人の子どもを助けるのは不適切だ」というものです。パンが10ヶになって子どもが20人ですから争って食べさせないと我が子が餓死し、譲れば他人の子どもが助かります。
母親に許されたこと、それは我が子だけを救いたいという母親の行動なのです。
この世には矛盾したことが多く、それには大人としての私たちの覚悟がいるのです。その点でこの原理原則があまり行き渡ってなかったこともあって、私たちは大人としての判断にもとるところがあるような気がします。
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それは1990年以来、日本の大人は日本の子どもを餓死させようとしているようにみえるからです。かつて中東からのタンカーは日本の高度成長の原動力として日本に来ていました。ところが、バブルの崩壊に驚いた日本人は官僚とマスコミの作戦にひっかかったとも言えますが、「節約、もったいない」などと思い、「化石燃料の削減」をはじめました。
その結果、中東からの石油などの出荷量や世界のエネルギー需要が変わったわけではないので、たとえば、中東をでたタンカーはマラッカ海峡を通り、日本に入るのではなく中国に行っています。
中国政府は教えを守り、自らの国と国民を大切にしていますが、結果的に日本の政府の政策は日本の子どもを餓死させようとしています。この状態(タンカーが日本に来ないで中国の方に進路を取る)が続けば、50年後には日本は中国にかなりの水をあけられると思います。
なぜ、日本政府がこのような政策をとるかというと、今の日本政府には「日本国と日本の未来を大切にする」という人は見当たらず、「自分だけの名誉と収入」だけを考えているからと考えられます。
「利権」というのは恐ろしいもので、立派な人でも毎日の損得を考えていると、どうしても日本が見えなくなります。一方、情緒的にものを判断する国民性を知っているマスコミは日本人の優れた特徴(節約精神)に訴えて、世論をリードしました。
でも、私たちは子どもを餓死させる訳にはいきません。石油や石炭はまだ多くありますが、無くてもあっても私たちは子どものために節約をしてはいけないのです。
誤解してはいけないのは、家庭生活や自分の人生は「競争のないもの」ですから「節約」は大切で、「節約こそが人生に幸福をもたらす」のは当然ですが、異なる民族同士の厳しい戦いでは、節約は子ども達の命取りになるという現実を直視する勇気がいります。
(平成24年6月3日)
--------ここから音声内容--------
この世の中には矛盾した事っていうのが存在しまして、いつもいつも理屈通り物事を進められるわけでは無い訳ですね。その1つにですね、子供が20人いて、100個のパンがある時は子供にゆっくりと食べさせて良い、と。えー、子供が20人いてパンが10個になった時ですね…こういう事もこの世の中には起こる訳ですが、子供に急いでパンを取らせると教える訳です。
これは世の中には矛盾があって、その時の行動の…矛盾の中での行動というものを示すもので、親は我が子を餓死させても他人の子供を助けるのは不適切だっていう事ですね。パンが10個ですから、争って食べさせないと我が子は餓死します。そこで譲れば他人が助かる…他人の子供が助かる訳ですね。
私たち大人はですね、子供を守り、色んな事をしていく上で、まあ覚悟が要る、と。この原理原則はですね、普通には当たり前の事でありますが、長い間の繁栄の中で、私たち大人はちょっとここの所間違って考えたんではないかという風に思いますね。例えば1990年以来、日本の大人は日本の子供を、まあ悪い意味では餓死させようとしているようにも見える訳です。
非常に簡単に言いますと、かつて中東からのタンカーですね、これはまあ日本の高度成長の原動力となって、今私たちが豊かな生活をしているのはこの為でありますが、1990年にバブルの崩壊に驚いた日本人がですね、官僚とマスコミの作戦と言って良いと思いますが、それに引っかかりまして、節約をしろとか勿体無いっていう様な話になりました。化石燃料の削減に走った訳ですね。
これによって起こった事は何かっていうとですね、それまで中東から出た石炭とかですね、そういった物の出荷量…石油ですね、それの出荷量が減った訳でもないし、エネルギー需要が変わった訳ではないので、中東を出たタンカーは相変わらずマラッカ海峡通る訳ですが、日本に入るんではなく中国に入る、と。
中国は昔からの教えを守って自らの国民と国を大切にする訳ですが、日本の政府はどういう訳だかですね、日本の子供を言わば餓死させようとしている訳です。えーつまりタンカーが日本に来ないで中国の方に針路を切るという事が続けばですね、勿論日本の子供たち、つまり50年後には日本は中国にかなりの水をあけられ、悪ければ属国になる訳であります。
このようになったのは日本が繁栄の結果ですね、やっぱ日本の未来を大切にするという事ではなくて、自分だけの名誉と収入を考える事に拠ったという事ですね。まあ利権というのは実に恐ろしいもので、立派な人でも毎日の損得を考えてると、どうしても先が見えなくなる訳です。
一方国民は情緒的で…日本の国民ですね。それを知っているマスコミなどが日本人の優れた特徴である『節約精神』に訴えた、と。そして世論をリードしてしまった。間違った方向にリードした、と。えーしかし私たちはですね、だからと言って子供たちを餓死させる訳には行きません。石油や石炭はまだ十分にありますし、万が一もし無くてもですね、私たちは先に子供たちにパンを取ってあげなければいけないんです。
誤解しちゃいけないのはですね、家庭生活や自分の人生っていうのは競争が無いものでありますので、つまり家族でパンを取り合うって事は無いんですよ。家族は餓死する時は同時に餓死する訳ですね。そういう社会では節約は大切で、節約こそが人生に幸福をもたらすと、私がこう…物にも色々書いてる、その通りなんですが。
異なる民族同士の激しい戦いではですね、節約は子供の命取りになるという現実を直視しなければいけないと思います。何でも「グリーン」、何でも「節約」と言えばですね、正しいと思うわけですが、それは太平の夢をむさぼっている時だけという事も、日本の大人は知らなければならないと思います。
(文字起こし by まあ)