なぜ、増税がいけないか? なぜ、国債が日本をダメにするか? (4/29)
共産主義がダメになったのは、「制度が良くても人間が悪ければダメになる」ということです。みんなで額に汗して働いて、みんなで分け合おうという考えは良いし、それを制度化した共産主義も良いのですが、実施段階で崩れたのです。
むかし、封建主義の時代はお殿様がいて身分が固定されていましたから、それほど働かなかったのですが、油断していると敵が攻めてくるので、やはり「他国に負けてはいけない」というプレッシャーでなんとか進歩もします。そんな時に「地球環境のために自分の国だけCO2を減らす」などやっていたら滅ぼされてしまいます。
歴史始まって以来、「競争のない社会」が繁栄した例はほとんどありません。特に近代になって交通手段が発達してからは鎖国でもしない限り他国に負けてしまうのです。「競争がないと人間は働かない」というのは、人間が未熟だからか、それとも生物としての特性かはまだはっきりしていません。つまり「人間は競争がなければサボる」ということです。
増税も国債も共産主義がダメになった理由を加味して考える必要があります。純経済学的に考えれば、増税してもその使い道が正しく、日本を発展させる方向なら有効なお金の使い方ですし、国債も死蔵されそうになっているお金が社会を回るのですから良いことです。
でも、今、なぜ増税したり、赤字国債を大量にだしているのかという理由と、そのお金がどこに行っているのかが「日本の発展の方向に向いているのか?」ということと、「民間がなぜお金を借りたがらないのか」ということを考える必要があります。
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これを考えるに、いろいろな側面がありますが、まず銀行から行きますと、もともと銀行の役割は「お金」の分配を通じて社会の発展に寄与するわけですから、本来なら死蔵するお金を集めて、社会でお金を必要としているところに「リスクを判断して」回す役割です。しかし、日本の銀行が本当の意味で「投資」することをせず、歩積両建でもわかるように、むしろ確実性と威張ることで、誰に貸しても大丈夫という高度成長時代にだけ役割をはたしたのです。
それでも、民間の人が活性があり、お金があれば新規事業をしたいという状態なら国は発展します。将来性のない事業(見通しの間違い)や収益性のない事業(競争の甘さ)をやれば潰れてしまいます。つまり「自然淘汰」の社会になっています。
でも、増税や国債の危険なところは将来性のない事業(今までも、工業化が終わったあとに大規模工業団地を作りペンペン草がはえている、レジャー熱が冷めた頃に大型レジャーランドを作ったり、ダメなことばかりやっている)、収益性のない事業(必要かどうかは別にしてバラマキ福祉制作等)をやっても「役所は潰れない」ということがあります。そのもっとも酷いのが年金で、最初から人から貰ったお金を単に食いつぶすだけということもあります。
それでも高速道路とか都市計画のように国や自治体が実施した後、それが効率アップにつながる場合は、そのもの自体は事業性がなくても国全体の力を上げることができますが、個人が買うテレビにエコポイントを付けるなどをすると、「個人が考えて損をしないようにお金を使う」というよりはるかに効率が悪くなります。特に「環境も悪くないのに、お金を配ることだけを目的とした環境政策」などは日本を衰退させるだけです。
つまり、現在の政府や自治体のように民間の会社に比べ、極端に不能率で、生産性が低く、新しいものを生み出さないところにお金が行くのが「増税」や「赤字国債」だから、ダメなのです。民業を圧迫し、規制を強化し、国民が自由に頭脳を使って活動するのを制限しているのですから、むしろ「悪」になるのです。
まさに、小さいことにしかお金を使えない政治家、能力の無い役人が、威張り、自分の権益の増大と退職後のために事業を行い、大赤字をだしている状態ではお金を使っても発展できないということです。制度や目的は正しくても、実施する人が腐敗していては目的は達成されないのです。日本の繁栄の象徴は、本田宗一郎の新しい技術、松下幸之助のビジネスモデル、トヨタの超厳しい経営に見られるように、それらは役所とは全く正反対の活動であることがわかります。
でも、今は日本に活力がなく、生み出す力もありません。だから増税し、国債を発行し、無駄にお金を捨てている・・・それでも発展が望めるという考えはダメなことがペンペン草が生えている大規模工業団地の跡がよく示しています。
(平成24年4月29日)
--------ここから音声内容--------
えー、経済を活性化させるためにですね、えー単に金を配れば良いのか?それともその金がですね、生産性のあるものとか、付加価値のあるものを生み出す必要があるのか? これについてはですね、経済の方でも色々議論があり、なかなか決着がつかないようですね。
しかし私はですね、共産主義がダメになったのは、ま、「制度が仮に良くてもですね、人間が悪ければダメになる」ということを意味してるんじゃないか、共産主義といいますと、みんなで額に汗して働いて、みんなで分け合おうと、搾取する人を無くそうと、ま、こういうことですから。ほんとは良いんですけども実施段階で、ま、崩れたわけですね。つまり幹部が自分たちは偉いから、ま、自動車を幹部になれば2台持って贅沢をするということになりましたからね。
私は、例えば今問題になってる増税とか国債もですね、この「必要であるか、無いか?」と言う議論を、ま、盛んにされてるわけですが、私はですね、そうでもないんじゃないかと思いますね。ま、もちろん今、ほとんど民間が金を使いたがらないわけですから、ま、それを国家が買うしかないんだと、持ってくしかないんだという言い方あるんですけど、それは民間に活力が無いということの悪い点を認めなきゃいけませんし、またお金をですね、官吏が…あの、役人が持ってもですね、正しく使ってくれるってことが必要なわけですね。そうしないと、やっぱこれは共産主義は滅びてしまったのと同じことになるわけですね。
えー今、何故増税しなきゃなんないのか、何故赤字国債を出さなきゃいけないのかと、ここが問題なわけですね。それから、ま、「国民が何故お金を借りたがらないのか」と。色んな側面がありますけども、銀行から行きますとですね、銀行の役割ってのは「お金」を分配して社会の発展に期するわけですから、ま、従来、銀行がなければタンス預金しとくしかないものを、ま、銀行が仲介すると、「リスクを以って発展の方にお金を回す」ということなんですが。
ま、昔からよく言われるように日本の銀行はほんとの意味で、銀行本来の役割を果たしていないわけですね。特にバブルの後、もう何がなんだか分かんなくなっちゃったということですね。ただ日本に非常に活性があればですね、えーお金さえ手に入れば新規事業したいと言う人がいっぱいいれば、まぁこれで国は発展するわけですね。
えーまぁ増税と国債の危険なところっていうのは第一にですね、えー税金を思い切り高くして戦争をするようなもんですね。まぁあの、戦利品を獲られるってことなると、他国は弱りますけども自分の国は良いんですが、ま、戦利品を獲られないっていうと損害を重ねるだけですね。つまり、お金を使うというだけではダメなわけですね。
ま、例えば高速道路の建設とか新幹線が、まぁある程度は良いのはですね、それによって日本人に移動効率が良くなって、それだけ生産性が上がるってことですね。今まで半日かかって、一日かかったところ、2時間で行けるようになればですね、その人はそれだけ分、余計に仕事できますから、これはやっぱりプラスになるわけですね。
ところが国の仕事っていうのは94%が赤字ということなんで、えー付加価値とか新しいこととか収益っていう点では、ほとんど無意味なんですよね。ま、これはだけどそういうこと議論しなくてもですね、お役所に行って仕事振りを見て、今度、先端を走ってる厳しい会社の仕事振りを見りゃ、もう一目瞭然ですね。
更に、お役人はもっと悪いんですね。えー、厚生年金のようなものありますね。国民からお金を集めるときに、既に「もう使っちゃえ」つって集めると、もうこのブログでもちょっと紹介しましたが。箱物を作ったり、自分たちの天下り団体、ま、生産性のない天下り団体ですね。これを作って、破綻が目に見えている公的団体に融資したりしてるわけです。これで100億円消えてですね、何も起こらないんですよ。これは「お金をただ、ばらまいたんではダメだ」っていうこと言ってるわけですね。だから、まぁ「増税」とか「赤字国債」がダメなんですね。
ところがね、これは更に大きな問題をこう呼ぶんですよ。単にですね、使ってくれるだけ、飲み食いしてくれるだけだったら良いんだけど、例えば太陽光発電みたいにですね、無意味なところにお金を配りますとね、本当に大切なものが芽を吹かないんですよね。
結局、自由競争が発展するのは、一人一人の人が、一人一人が考えるからそこで人間の知恵というのが働き、知恵の力で発展するわけですね。ところがその知恵の力を国が抑えちゃうんですよ。例えばハイブリッドカーでも、もしかしたらそうかもしれません。そいから太陽光発電は誠にその通りですね、えーまぁ、バイオマスなんか更にそうなんですけれども。そういうことをやることによって、これは不能率ですからね。そいから地球温暖化も嘘ということになりますとね、その嘘とか不能率なことにお金を国がつぎ込むと、競争が、あの、不自由になってですね、新しいものが生まれないんですよ。
残念ながら、スーパーもコンビニエンスストアもですね、みんなアメリカ産ですよね。何故そうかったら、やっぱり自由な活動の活力がですね、新しいものを生み出して発展していくわけです。だから全く発展性のない国がですね、また全然そんなことが分かんない役人がですね、自分のその、縄張りとか…縄張りを広げるとか、それから天下り団体を作るという目的でやると。特に厚生年金なんかそうでしたね。ですからまぁ年金制度がですね、そうでした。そういうことで発展しないということですね。
つまり、一番最初に書きましたように、増税とか国債そのものが悪いんではないんですが、えー増税したり、国債を出したりするのを使う役人が腐ってるわけですね。その下ではですね、ダメだと。それからそれがですね、民間の活力を抑える形で今出てるわけですね。
例えばあの大きな、国しかできないこと、大きな道路を作るとか教育に投資するとか、そういうまぁ国しかできないことに金を投ずるなら良いんですけど。個人が太陽光発電をするのにですね、えー、お金をただ100万円とか何か補助するっていうようなことは、全くドブに金を捨てるようなもんですから。ま、こういうことやるっていうことがですね、今問題だと、まぁこういう風に言ってるわけです。
えーやはりですね、日本の繁栄の象徴、本田宗一郎、松下幸之助、トヨタというのを見たら分かるようにですね、全く税金とか国債とは関係の無い活動ですね、この方がやっぱり日本に活力をもたらす。これがですね、大切ですから。やはり増税は絶対ダメだと、ま、いうことに私は思います。
(文字起こし by danielle)