ミシガン州で初めて出来たローフードレストラン、red pepper deli
http://redpepperdeli.org/
で働き始めて、3ヶ月が過ぎようとする年末年始の頃、オーナーのキャロラインさんが、ついに、
「もう駄目かも知れない。お店を閉めるかも。」
と心身共に疲れきって泣きそうな顔をする。
毎日の長い労働時間、オーガニックレストラン経営の大変さ、ストレスとプレッシャーの日々のなか、精神的にかなりまいっているのは目に見えて分かる。
彼女はレストラン業界では長く働いていて、何年ものマネージャー経験もあり....でも、オーガニックの新鮮な野菜、果物しか使う事が出来ない環境は初めて。
マヨネーズやドレッシングもスムージーのベースになるミルクも、勿論手作り、しかも数日しか持たない。
野菜も果物も全て自分たちで洗って、乾かして。1週間以内に使い切らないと悪くなってしまうし、オーダーしすぎると無駄になるし、足りなかったら買い出しに行かなくてはならない。
時間、お金、人手、色々とやりくりが大変な事ばかり...。
ちょうどクリスマス~年始の時期で殆どのスタッフはお休み。
「もし、3ヶ月お店を続ける事が出来たら、6ヶ月、6ヶ月続いたら1年、1年続いたら3年、3年続いたら6年、と続いて行けると思う。今は、ちょうど皆もお休みだし、この年末年始は私がボランティアで働くから、お金も節約できるし、今、ある食材を使ってしまわないと無駄になるし、もうちょっとだけ、頑張ってみよう。そして、もし閉店する時は、皆、よく頑張ったねってありがとう。って気持ちだから何も怖がる事も無いよ。」
と提案して、2週間近く、毎日、ボランティアをして、オーナーさんと二人だけで切り盛りして、とても忙しかった。
小さなお店でも、沢山の食器を洗わないと行けないし、毎日、店中を磨いて奇麗にお掃除しなくてはいけないし、二人だと、その作業だけでも大変。
そしてその時、まるで奇跡のように地方新聞の記者さんがやってきて、大きな記事が載ってもの凄く急がしい1~2週間を乗り越えて、気がつくとred pepper deliももう3年目を迎えようとしている。
私はそのまま1年間働いて、元、働いていたヘルスフードストアからもし帰って来るようだったらロービーガンデリのクーラーを置く事にする。やってみる?と言われて仕事場を移す事になって、レストランとはちょっと違う環境での忙しい日々が始まって、お店にある物を何でも使って自由にやっていいよ。と夢の様な環境で思いっきり創作意欲爆発の日々を送り、今のカカオツリーカフェのオーナーさんから誘われるまで、ここも1年間、一人で切り盛りして沢山の経験をさせていただきました。
最初のうちは、まだお客さんにも存在を知られていなくてちょっと不安だったけれど、いつの間にか噂が広がってローフードデリは結構回転も速く、3台使っていたデハイドレーターも毎日フル回転。
ミシガン州でもローフード人気はじわじわと高まっているのだ~。と実感。
そういう波の中にいるというのは、とてもわくわくどきどきする。
何人かの人がローフードレストランを開こうと計画していて、シェフにならないか。とお声をかけていただいたり、他のお店から、ローフード/ジュースバーを開きたいのだけれど...と相談されたり。
やっぱり、レストランが出来てから、ローフードへの可能性や、情熱が皆に飛び火しているような。
西海岸の都市やニューヨークでは、ファーマーズマーケットでも、街角のグッロサリーストアでも、ローフードは手に入るし、レストランもちょっとしたカフェも沢山ある。
皆の生活の一部に溶け込んで、受け入れられている。
でも、ミシガンを始め、地方都市ではまだまだ個人レベルのところが多い。
それは勿論、ローフードレストランの経営の大変さ、も大きい所だとは思うけれど(沢山のレストランが開店しては閉店して行く話も沢山聞きます)、お客さんの数も勿論他の...例えばイタリアンレストランとかバーベキューのお店とかに比べると断然少ないのは明らかだから、どんなに情熱があっても、お店という形にまでする人は少ない。
でも、ミシガンは頑張っています。
カカオツリーカフェと同時に回転したデトロイトのダウンタウンにもその名もずばり、「raw cafe」というアップスケールの奇麗なレストランも出来たし(今日、友人と一緒にお昼を食べに行ってきました~。ベジタブルシターフライとローバーガー、オニオンリング、スムージーとジュース、巨大なチョコレートクッキーを二人で分けて食べました。

)、隣町にももう一つ、カフェが開くらしいとの噂が!
カカオツリーカフェの前に、ローフードデリと同時進行で週末シェフをした、デトロイト禅センターのカフェや、
http://www.detroitzencenter.org/livingzen.htm
ここもまた、同時進行でやっていたローフードボックスデリバリーのメニューを載せてもらっていたナチュラルフードのデリバリー/ケータリングのpurefood2u
http://www.purefood2u.com/
他、カフェのある隣町、デトロイトの反対側の隣の街にあるヘルスフードストアからもカフェのデザートやご飯をおきたい。との声がかかって、ますますローフードの広がりを感じています。
どうやらローフードは、ストリクトなダイエット。と言うよりは、心も体も健やかに、幸せにしてくれる奇麗で楽しい、そして何より美味しい食べ物。としてミシガン州では受け入れられている感じです。

カフェの皆も、お客さんも、食べ物から貰う元気とその美味しさで飛んだり跳ねたり、気持ちが弾けて皆の元気が波紋になって広がっているみたい。
菜食主義とか、ローかローじゃないかとか、理屈とか、難しい事を通り越して、美味しくて、楽しくなる食べ物。として広がっている。
そういう今までに無かった自由な感じがローの良い所かな。と思ったりする。
少なくとも、私の周りではそんな感じのローフード。
アメリカ全体として、今、ローフードは少し変わってきている感じがするこの頃。
薬用のキノコ類やその他のハーブが凄く脚光を浴びているし(パウダーをスムージーに入れたりするのは別として、煮出して、煎じた物を飲むのでローではないし、アルコールに浸して成分を抽出する方も受け入れられて、アルコールも気にしないようだし、絶対菜食主義だったのが動物性の物を取り入れる傾向も出始めたり、ローフード率の高い、加熱食を取り入れたハイローという流れもある。
でも、変わらないのは、新鮮な野菜と果物を食べよう!という事。
昔から、お母さんに「野菜をもっと食べなさい!」って言われてきたものね。
お庭に、地域ごとに沢山の畑が出来て、土に触れて、自分たちで作った新鮮な野菜を楽しんで食べる。
そういう、生活に寄り添った、ローを取り入れた食生活。
塩分、糖分、油分が多すぎた味の濃さに気がついたり、アレルギーに気がついたり。
そうやって、自分たちの体とお話をする事のきっかけになるローフード。
体が喜ぶ食べ方、食材を知るきっかけになるローフード。
頭で考える難しいダイエットではなく、体で実感、体感する。
種が発芽して双葉が瑞々しい様な、そんなほっこりした感じの広がり方をしている、ミシガンのローフード ムーブメントです。

アメリカ、日本、国境を越えて素敵や楽しいを共有/交換できたらいいな。
にほんブログ村
にほんブログ村