「希望」をもたらす消費 新刊「スペンド・シフト」 プレジデント社 | エシカルでこんにちは

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エシカルでこんにちは-スペンドシフト
プレジデント社様から、献本いただきました。
ありがとうございました。

著者は、米国の広告代理店ヤング&ルビカムの関係会社であるブランド・アセット・コンサルティングの社長ジョン・ガーズマ氏と、ピューリッツァー賞受賞ジャーナリスト、マイケル・ダントニオ氏の共著。
原作の副題では「How the Post-crisis Values Revolution Is Changing the Way We Buy, Sell, and Live」とあり、リーマンショックをきっかけとして、アメリカの生活者の価値観や行動がどのように変わったかを、まとめたものとなっています。

日本語版の副題は「<希望>をもたらす消費」。まさしく震災以降のエシカルな「応援消費」を、シンプルに一言で言い換えたタイトルが、今の日本の状況とともに捉えられていると思います。

序章「より多く」から「よりよく」へ に書かれている、

「希少性の増す一方のお金を、よりよい経験や社会、それどころか、
よりよい世界を買うために使っているのだ。」

この1文の実証を、街のカフェからフォード社まで、さまざまな事例と調査結果を用いて、説かれています。

その中で気になった事例を紹介します。
この事例は、地元民に奉仕するビジネスを創造して近隣に賑わいを取り戻したい、と考えるデトロイトのカフェの話です。オーナーのチャールズ・ソレル氏はこう語ります。

「ここでは希望の光が渇望されている。だから、みんなお互いの成功を望んでいる」
「競争相手にさえ成功して欲しいと思っている」 (P53)

 我々は「エシカルって何?」というのを、数年追いかけてきました、その中で出てきた疑問、それは「エシカルとはブランドにとっての差別化要因の一つ」なのか?ということです。

確かにプロジェクトを始めたころは、「エシカル」という切り口が、他ブランドに対する、一つのあたらしい優位性を与えると考えていました。しかし、「そもそも世の中にとって良いこととは、すべてのマーケティング活動にとっての目指すべきゴールではないか?」、「それを差別化の一要因と考えるのは違うではないか」と。

フィリップ・コトラー氏の「マーケティング3.0」の中でも、これからの企業活動は「世界をよりよい場所にする」のためにあるべき、と書かれています。つまり、「エシカル」とか「ソーシャル」というコンセプトをブランドにとっての差別化として活用すること自体、そもそも「差別化すべし」という考え自体が、旧型になりつつあるマーケティング発想「マーケティング2.0」的ではないか、ということです。

先に述べた事例は、リーマンショックで大打撃を受けた街での小さな事例に過ぎません。しかし、「ご近所同士、そりゃ助け合うでしょうよ」と片付けていいのだろうか?

多くの企業の社是やゴールが「世界をよりよい場所にする」にあるならば、うまくいったプロセスやノウハウを企業間で共有化していく。そして知恵を持ち寄って、今までと違う発想と手段で、生活者とともに協創を進めていく。
理想論と笑われるかもしれませんが、そんな時代がすぐそこまで来ている、そう感じます。

本書は2011年7月21日発売です。
http://str.president.co.jp/str/book/detail/BK001966/

スペンド・シフト ― <希望>をもたらす消費 ―/ジョン・ガーズマ

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