Yahoo!ブログがもうすぐ終了になり、私のブログがひとつ腐海に沈むのですが、たいした記事のないブログなので引っ越しせずにそのまま消滅させます。
今見たらスミスチャートの記事があったので、これだけ残して置くことにしました。
その前にSWR(VSWR)についての、資料を貼っておきます。

この資料は、GXKさんの「無線工学の基礎」のサイトからお借りしました。
無線の資格の勉強をしたときに、GXKさんの「無線工学の基礎」のサイトにずいぶん助けられました。”かゆいところに手の届く”ほんとうに素晴らしいサイトです。
この図についての説明のあるページのリンクを貼っておきます。
「無線工学の基礎」 進行波電力と反射波電力、VSWRの測定と計算
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アンテナの製作記事を読むとスミスチャートが出てきます。
スミスチャートはこんな図です。

特性インピーダンス50Ωのケーブルにインピーダンス25+j50のアンテナを取り付けたときのVSWRをスミスチャートから求めています。計算しなくてもスミスチャートから求まるのです。
ただ、図を見るとややこしそうで、できれば遠慮したいと思ってしまい、ずっと手を付けなかったのですが、ちょっと調べてみました。
調べたら、なにやらおもしろそうなので、さわりの部分を紹介します。
数式がないと説明のしようがないので出しますが、これだけです。

対数もなければ指数もない簡単な数式だけです。スミスチャートは複雑に見えますが、数式を見ればそうではないとわかります。
スミスチャートは基本的には式③だけで描かれています。ほかに目盛がいろいろふってありますが、スミスチャートの線はこの式③だけで描けます。
式③をひと言でいうと反射係数に1を足したものです。Zが複素数なので式③の結果も複素数になります。ちなみに反射係数は式④です。
式④は、次のように導けます。

スミスチャートは、RL/Zoを様々な値で固定して複素平面上に線を引き、それからXL/Zoを様々な値で固定して複素平面上に線を引いて出来ています。複雑に見えますがそれだけです。
RL/Zoが水平軸に、XL/Zoの値が外周に、それぞれ目盛になっています。
このチャートは実数1の点に原点を移動すれば、反射係数になります。
VSWRの計算に必要な〔反射係数の絶対値〕は、図に示したように実数1の点からの距離で求められます。
VSWRの式は式⑤です。この式から、〔反射係数の絶対値〕が同じならVSWRは同じであるとわかります。これはスミスチャート上で、実数1の点を中心としたひとつの円の上のすべての点のVSWRが同じであることを意味します。
一方、式⑥に示したように、リアクタンスXLが0の場合にRLがZo以上なら、VSWRはRL/Zoです。
これはつまり、先ほどの円の上のすべての点のVSWRは、円がスミスチャートの水平軸の1以上の部分と交差した位置に書き込まれた目盛の数値(RL/Zo)そのものということです。
ということで、上に示したスミスチャートに鉛筆で書いたように、インピーダンスZLからVSWRが簡単に求められました。
スミスチャートにはほかにもいろいろな使い方があって、使い方を覚えれば役に立ちそうです。
たとえば、ケーブルの長さによる入力インピーダンスの変化も図から分かるらしいです。私にはその理屈がまだよく理解できていませんが・・・
リグから見た入力インピーダンスと使っているケーブルの長さとそのケーブルの特性インピーダンス及び波長短縮率がわかれば、アンテナ自体のインピーダンスがスミスチャートから求められるということです。
こういうツールを編み出した人は、頭の柔らかい人なんだろうと思います。
数式をしっかり視覚化できると、理解が深くなって、つまらないミスを防ぐことができると思います。
なお、VSWRを手計算するとき、複素数の絶対値の計算に自信がなくなって確認したのが式⑦の公式です。これを使えば計算が楽になります。
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このブログの2020年1月25日の記事に、スミスチャートについてまとめたものがあったので、そっくりコピーしておきます。
###### 2020年1月25日の記事 #########
まず「なぜSWRメータだけでアンテナの調整が可能なのか」という素朴な疑問がありました。この疑問についてはスミスチャートを見ると納得できると思います。

このスミスチャートにはいろいろなことが書きこまれているので、ごちゃごちゃしています。
このごちゃごちゃしたところが、スミスチャートのすごいところです。一枚のチャートでいろいろな情報が読み取れるということです。
SWRの値が一定の円は、Y点を中心にしてコンパスで書き込んだ円です。
たとえば、書き込んだ円のうちでいちばん小さい円がSWR1.5の円です。
SWRが1.5以内のとき、インピーダンスはこの円の内側の値に収まっています。
SWRが1に近づけば近づくほど円は小さくなって、測定点のインピーダンスは給電線の特性インピーダンスに近づきます。
測定インピーダンスは給電線の長さで変わりますが、SWRは給電線の長さでは変わりません。
給電線の長さではSWRが変わらないというのは、アンテナの調整作業がしやすいということで、大きなメリットです。ただし、これは給電線にロスがないと仮定した場合の話です。給電線にロスがあると見かけのSWRが良い値になってしまうので注意が必要です。
それから、このスミスチャートに、給電線の長さで入力インピーダンスがどう変わるかの例を書き込んでおきました。
給電線の特性インピーダンス 50Ω
負荷インピーダンスを Z=25 + j25 とする。
正規化すると Zn=0.5 + j0.5 《スミスチャート上の α点 )
α点のSWRは2.6
** 給電線の長さ 0.3λ の場合の入力インピーダンスを求める
スミスチャートは給電線の長さ0.5λで1周する。
給電線の長さによってSWRは変わらないから、SWR2.6の円上を 0.3λ 電源方向に回ると β点で、 0.59 - j0.65
入力インピーダンスZinは Zin=50×(0.59 - j0.65) =29.5 - j32.5
この例は本に載っていたデータをそのまま使ったのでたぶん正確ですが、実際にスミスチャートの上にコンパスで円を描いて、その交点の数値を読み取るのは、面倒な細かい作業だと思います。
それにしてもケーブルの長さによって測定点でのインピーダンスがころころ変わるというのは、確かにそうなんでしょうけれど、理論的にはまだ理解できていません。



