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「行き詰まりポイント」は突破できるのか?

先日のエントリーで「行き詰まりポイントを突破できるのか?」と言う質問をいただいたので本日はそれについての私見を。

結論から言えば「出来る」と思います。

ここ最近で言えば広島さんや鳥栖さんがそういうチームに当たると思うんだけど、両チームとも驚くほど立派な成績を出していますよね。
ただ「行き詰まりポイントの上昇」のケースはさておき「行き詰まりポイント突破」に関しては長くは続かない、そう思っています。

ズバリ「行き詰まりポイント突破」は長く続かない根拠は金銭面ですね。
そもそも一般的なJクラブの収入は①入場料収入②スポンサー収入③分配金の3本柱で成り立っているんですが、これって裏返すと「勝つだけでは収入は大きく増えない」事を意味します。
「勝利」の結果「観客が増え」たり「新たにスポンサーが付い」て初めて収入が増えるんですよね。
一方で勝利をすると選手の価値が上がり、結果「人件費が増える」ので、つまり勝利に伴って収入も増えないとチームを維持できない仕組みになっています。
主力選手を放出すると戦力が下がり、結局「行き詰まりポイント」へと戻る。
こんなサイクルになるはず。

上記の仕組みに照らし合わせればリーグ2連覇した近年の広島さんは奇跡的なほどに躍進していると思います。
おそらく「一桁順位~たまにACL争い」あたりが広島さんの「行き詰まりポイント」かなと思うんだけど、近年はこのポイントより高い位置に顔を出していて素晴らしいと思います。
主力を放出しても移籍及び若手の台頭でその穴を埋められている点も本当に理想的なサイクルが機能していると言えるでしょうね。
また理想的なサイクルと言う意味では湘南さんもかなり良いサイクルが出来つつあるのかなと。
2014年1年でJ2に戻ってしまったシーズン高山薫さん大野和成さんハン・グギョンさんら主力を抜かれながらも、過去最強ペースで突っ走った点からもそのサイクルの良さが感じられますね。
ちなみに湘南の肝は新人発掘力とJ3福島ユナイテッドとの提携でしょう。
引き抜かれるサイクルが出来つつあるにも関わらず、今も保有選手に遠藤航さん筆頭に亀川諒史さん安東輝さん宮市剛さんら世代別代表クラスを多数擁しているのは松本山雅FC含め他のプロヴィンツィアクラブの良い手本になるんじゃないでしょうか?

また鳥栖さんについても少々。
「行き詰まりポイント突破」と言う意味では、今真っ先に思い浮かぶのはここでしょう。
J1昇格後3年間の成績が5位⇒12位⇒5位と出来過ぎも出来過ぎの成績。
ただ同じ「行き詰まりポイント突破組」の広島と決定的に違うのは、豊田さん金民友さんら主力を放出していない点でしょう。
これが何を意味しているかと言えば、「無理をしてる」って言うのを意味してるんだと思います。
そしてその無理はライセンスの危機へと発展していきます。
(参考「鳥栖、勝つほどに出費…2期連続赤字に背水の覚悟」)

上記の記事に「お金がないから選手を切るのが、クラブとして夢のあることなのかどうか。」ってあるんだけど、ここのバランスって本当に難しいと思うんですよね。
サッカークラブってシーズン前に選手と契約をするんだけど、それってつまり収入の目途が立つ前に支出が決まってしまうって事なわけです。
なので、かなり高いハードルでも「○○人動員して赤字を回避しよう!」「なんとかスポンサーを集めよう!」で戦力を維持するために無理をしてしまう事がある。そしてその無理が出来て結果が出てしまえば、また新たな無理を呼んでいくんですよね。
「無理な経営をするな」ってファンが思っても、「弱くなったらファン・スポンサーが離れていくかもしれない」って経営陣が感じているならそれってかなり難しい事になっていくんじゃないですかね?
つまり裏を返すとファン目線で「クラブに無理をさせない」のに必要な事って、「弱くなったらファン・スポンサーが離れていくかもしれない」と感じさせないことなんじゃないのかなと思う訳です。

最近の松本山雅FCで言えば、エリックさんに続いて新たな外国人選手獲得の噂があったりと中断期間にかなり派手な補強を展開しています。
ここまで派手だと私的に「無理をしているのでは?」と感じてしヒヤヒヤしてしまうんですが、果たしてどうなんでしょうね?
間違いなく松本目線で言うならここで残留できるかは今後の成長において大きなポイントにとは思うんだけど、果たして育成力のない松本がトリニータ化のリスクを負う事が正しい判断なのかは疑問が残ります。
まぁ観客も確実に増えているので「無理」が杞憂だといいんですが。


まとめると「行き詰まりポイント」突破は可能でしょう。
ただそれより価値があるのは「行き詰まりポイント」のキープだと思います。
松本の場合、浦和さんの様に力のある選手を次から次へと獲れるチームではないと思ってるので、どうやってチーム力を維持していくかのプランについては詰めていく必要があるでしょう。
その一つはアカデミーの発展だろうし、新卒選手をはじめとしてスカウト力だろうし、見方を変えると湘南さんが福島さんと提携してる様な育成プランの構築だと思います。

そう考えると現状綱渡り状態の松本ですが、一方で伸び代は少なくなさそうですね。
今後の発展もまだまだ楽しめそうで嬉しい限りです。

現在の山雅のサッカーが将来につながるのか?

今少し話題になってる様なので「現在の山雅のサッカーが将来につながるのか?」って話について。


最初twitterで投稿する予定だったので、文章がなんか変だと思うけど、その辺はご容赦ください。

まず今の「山雅のサッカー」のスタイルについて。
私観としては端的に「堅守セットプレイ」なのかなと思っています。
(まぁ現状j堅守とまでは言ってないけど…)
とりわけセットプレイは1stステージにおいてFK数・CK数共にリーグ最低ながら得点数ではリーグトップクラスだった事からもその威力が感じられるはず。
よく松本について言われるのが「選択と集中」ですよね。
弱みを捨てて強みを徹底的に鍛えてJ1まで辿り着いたのが今の松本だと思います。
学校で例えるなら主要5科目の中には30点台もあったりするけど、美術や音楽等の科目で100点近く取ってしまってるイメージとでもいいましょうか?
全部がバランスよく点取れてればそこそこ点は取れるけども秀才くんには勝てる余地はほぼないはず。
ただどこかに突出した科目があれば競い方によっては秀才くんにも勝てる余地あるよねってのが山雅の考え方だと思います。
力がないのは十二分も承知だけど上手くコチラのペースに丸め込んでしまえば勝機は産まれるってのが今の山雅のサッカーでしょう。
一般論として「短所を潰す」より「長所をより伸ばす」方が難しいとされているので、現時点で圧倒的な「長所」を持っている松本は既に大きなアドバンテージを持っていると見る事も出来るんじゃないでしょうか?


で、少しサッカーの話に戻ると山雅が今後勝点を上積みするには以下の2点が必要だと考えています。

①セットプレイの機会を増やす
②被シュート数(リーグ断トツ最下位)を減らす

そしてその2点を伸ばす為に松本がすべきことはズバリ「ボールポゼッションを上げる事」なのかなと。
現状ポゼッション率は17位と5%近く離されてのリーグ断トツ最下位の約40%なんだけど、まずはそれを一つ上のグループまで引き上げる。
そうするだけで上記2点は幾分改善され成績は上向いてくる事が期待できます。
ちょうど浦和さんが後ろでボールを回してたのが話題になってるけど、松本も攻撃的なポゼッションでなくてもただただ時間を経過させるだけのポゼッションを取り入れるだけで守備機会の減少、ひいては被シュート数を減らせると思うので、失点数は改善されるのかなと。
で、その為にボールの出し入れに定評のある安藤さん工藤さんの獲得なのかなとか考えたり。
まとめるとJ1に入ったんだから主要5科目も少しは出来る様になりましょうね、って考え方です。


なんか上手くまとまっていないけど、ここからは松本がバレーボールサッカーをしてまで「"今"勝利を目指す意義」について。
それはズバリ「松本はまだ勝利をする事でクラブの力となるものがあるから」ですね。
どのクラブにも本来の地力の少し高いところに「行き詰まりポイント」があると思うんだけど、松本もそこまではなりふり構わず上がっていくことに価値があると思っています。
「クラブの力となるもの」を具体的に言うなら…「ホームタウンへの浸透、ファンの定着拡大、施設面の充実、来てくれる選手のクオリティの向上…」ですかね。
勝ってるからこそ上のカテゴリーにいるからこそ獲得が深まる/早まるものって言うのが今の松本には少なくないのかなと。

ちなみに「行き詰まりポイント」の話なんだけど、浦和さん名古屋さん横浜FMさんG大阪ら強豪クラブは「ACL~リーグ制覇」、清水、新潟、仙台あたりは「一桁順位~ACL」みたいになるのかな?
とにもかくにも一度そこのポイントに到達したらいかにその力を維持していくのか?はたまたどうやったらそこを突き抜ける事が出来るかのトライ&エラーになっていくんだと思う。
で、松本の「行き詰まりポイント」なんですが、「J2上位常連~J1なんとか残留」の辺りに私は見ています。
似たクラブを挙げるなら現状の湘南さん甲府さんでしょうか?
なので、とりあえずは到達はしたのかなとは思っています。
ただ「定着」って言うとまだまだ先の2クラブ程の力はついていないでしょうね。
その一つの指標として同じ選手を先のクラブと競合した時の勝算を想像するんですが、まだまだ対等までには至っていない気がします。
まずはそこを対等レベルまで持っていきたいなと。
で、松本がそこの地位を確固たるものにするのに最も近道なのは「1年でも長いJ1残留」なんだと私は確信しています。
そして、それが「"今"勝利を目指す意義」になるはず。


カウンターサッカーを武器にクソサッカーと言われながらもなりふり構わず勝利を目指しトライ&エラーを経ながら「行き詰まりポイント」に到達したクラブが浦和レッズさんなのかなと。
エメルソンさんトゥットさんらを擁した時期に例えばフィンケ監督の様なポゼッション志向のサッカーをしてたら浦和レッズの成長速度は今の速度だったでしょうか?
初タイトルが遅れて成長速度が鈍ったんじゃないかと私は思います。
エメルソンさんトゥットさんの馬力を生かしてなりふり構わず勝利を目指した10余年前の浦和さんの様に、今の松本はなりふり構わず勝利を重ねていく事に価値のある時期なんじゃないでしょうか?

ジャニーズシャッフルメドレー雑感

「THE MUSIC DAY 音楽は太陽だ。」のジャニーズシャッフルメドレーがあまりに興味深かったので感想を少々残したいと思います。

今年は10組51名がシャッフルで10曲をメドレーした訳ですが、繰り返し見れば見るほどツッコミどころが見つかって大変面白いですね。

【1曲目】
硝子の少年(KinKi Kids)
メンバー/長瀬さん、渋谷さん、滝沢さん、亀梨さん、手越さん

各グループのエース級を5枚集めた企画説明代わりのメンバー構成でしたね。
両サイドにイロモノの実力派手越さん渋谷さんを配し、後ろにKING長瀬さん。
そして前線に正統派アイドル亀梨さん滝沢さんを配す盤石のフォーメーションも、滝沢さん以外の4枚の歌い方にアクが強すぎたのが印象的。
相変わらずツッコミどころなさ過ぎて滝沢さんがモブ化してしまう課題は解消されていない様に感じました。
こういう番組見る度に「滝沢秀朗」の生かし方について考えさせられてしまいますね。
それはさておき長瀬さんの活き活きとした決めポーズが見られて良かったです。


【2曲目】
MADE IN JAPAN(V6)
メンバー/村上さん、櫻井さん、小山さん、伊野尾さん、有岡さん、小瀧さん

同学年で最年長の櫻井さん村上さんのダンステンションが雲泥だったのが味わい深い一曲でした。
今回のメドレーの中でもかなり踊りの激しい曲だったと思うんだけど、この曲ってジャニーズならみんな踊れるものなんですかね?
そしてHey!Say!JUMP、ジャニーズWESTの若手グループはフレッシュに元気いっぱい歌うのがこの企画における役割なんだなと再確認させられました。
にしても村上さんのアグレッシブなダンスは何度見ても笑みがこぼれてしまいますね。

【3曲目】
チャンカパーナ(NEWS)
メンバー/松岡さん、大野さん、横山さん、上田さん、重岡さん、知念さん

何と言っても、必死に馴染みにいってるのにどうにも馴染まない上田さんが味わい深い一曲でしたね。馴染まなさ過ぎてネガティブに感じるセレクトもある中で、この味わい深さは私的にかなりポジティブでした。
また最年長松岡さんの圧倒的なアイドルスマイルにTOKIOの懐の深さを感じたものです。こう言う愛らしい振りに照れなく楽しくやれてしまうベテランは見ていて気持ちが良いですね。
そして最後に重岡さんのフレッシュさは目を惹きました。
こう言うアピールをしてくれると見てる私も早く認識できるってものです。

【4曲目】
Venus(タッキー&翼)
メンバー/坂本さん、堂本光さん、大倉さん、仲間さん、山田さん

デビュー2年目の27歳中間さんの躍動したダンスとデビュー8年目の22歳山田さんの力の抜けたダンスが対照的な一曲でした。
仲間さんのこれまでの苦労とデビューの喜びが伝わりましたね。
そして堂本光一さんの圧倒的なアイドルさが印象的でした。

【5曲目】
BIRTH(KAT-TUN)
メンバー/山口さん、森田さん、相葉さん、錦戸さん、八乙女さん

この曲はなんと言っても山口さんのキレキレなダンスに尽きますね。
TOKIOの他のメンバーが比較的ダンスが緩めな中、山口さんのダンスはとにかく目を惹きました。こういう時にきっちり仕上げて格好良く踊りあげてくるあたりは山口さんのエンターテイナーとしての真面目さが垣間見られました。
そしてそんな山口さんと良くも悪くも対照的に映ったのが錦戸さんと森田さんの力が抜けたダンスでしたね。逆に言えば2人のダンスが山口さんのダンスのキレを一層デフォルメさせてくれたとも取れる気もします。
そしてその下手サイドとは無縁に必死に踊りあげる相葉さんもまた性格が出ていたと思いました。

【6曲目】
無責任ヒーロー(関ジャニ∞)
メンバー/国分さん、三宅さん、松本さん、中丸さん、桐山さん、藪さん

冒頭で国分さんが「グループ内で一番無責任なメンバーが集まりました!」と言ってしまったがために「本当に無責任なのか判定」をせざるを得ない一曲になりましたね。
そんな訳で、本当に無責任なのかは分からないけど私的無責任判定を。
国分さん⇒無責任
三宅さん⇒無責任
松本さん⇒無責任って言うのが好きそう
中丸さん⇒無責任の輪に入れられてしまい戸惑っている
桐山さん⇒責任を持って無責任を演じている
藪さん⇒そもそも責任を負わされていない

【7曲目】
ええじゃないか(ジャニーズWEST)
メンバー/城島さん、井ノ原さん、田口さん、加藤さん、高木さん、岡本さん

田口さんの自由なキャラクターがジャニーズWESTの世界観に見事にマッチした一曲でしたね。
と言うか、田口さんよりジャニーズWESTの世界観を出せる否関西人っていないんじゃないですかね?
にしても、この曲の振りの軽さは今メロディー屈指でしたね。

【8曲目】
ウィークエンダー(Hey!Say!JUMP)
メンバー/長野さん、二宮さん、安田さん、増田さん、濱田さん、神山さん

ツッコミどころの少ないはまったメンバーだったなってのが私観ですね。
どのメンバーも自分の曲かの様にキャラクターにマッチしていた様に感じました。
その中でも二宮さんがハマってたなと感じたりしたんだけど、よく考えたら嵐さんは楽曲・露出度共に多いのでなんでもハマるんだろうなと考えたりもしたり。
とにかくメンバーの良さが出た一曲だったと思います。

【9曲目】
One Love(嵐)
メンバー/堂本剛さん、岡田さん、今井さん、丸山さん、中島さん、藤井さん

堂本剛さんがOne Loveを自らの曲にしてしまった事で華麗に成立させてしまった一曲でしたね。
歌い出しから堂本剛さんの世界観炸裂で他の5人をジュニア化させてしまったのは彼だからこそ出来るパフォーマンスでしょう。
なんだかんだ見応えある一曲だったと思います。

【10曲目】
LOVE YOU ONLY(TOKIO)
メンバー/全員


TOKIOはバンドだから小分けのグループに出来ないから全員で歌わざるを得ないのかなんてのを録画で数回見てやっと感じました。
歌い終わった後「増田!ハッピーバースデー!」の声が聞こえたけど、あれは多分松岡さんでしたね。
あの場面で一人で声を張れる格があって更に若手の誕生日に気付ける気遣いが出来るのなんておそらく松岡さんを差し置いてはいないでしょう。
松岡さんが若手から愛される理由を垣間見た気がしました。



そんな感想を抱いたジャニーズシャッフルメドレー。

シャッフル視聴後にいろいろとメンバーについて考えたんだけど、どうしてもタッキー&翼に輝いてほしいなと考えてしまいますよね。
今回に関していえば、滝沢さんは「硝子の少年」で個性派4枚に囲まれて正統派でありすぎるがために埋もれていた様に感じたし、今井さんも「One Love」で堂本剛さんのジュニア化していた様に見えました。
そんな中滝沢さんは松本さんと入替えで「無責任ヒーロー」でワイワイやってくれたら良かったし、今井さんは「MADE IN JAPAN」でガッツリ踊ってほしかったなとか考えました。

また「One Love」終了後、小走りでメインステージに向かう堂本剛さんになんか不思議な感覚を覚えたんですが、それは普段TVショーでホスト役が多いKinKi Kidsさん(その中でもとりわけ自由な印象が強い堂本剛さん)が段取りを壊さないためにイチ出演者として地味な仕事をしている姿に感銘を受けたって事なのかな?
なんか妙に印象に残りました。

とにもかくにも非常に楽しませてもらったジャニーズシャッフルメドレー、また来年以降もいろいろな組み合わせで我々ファンを楽しませてほしいと思います。