朝4時40分に起床して、前の晩に揃えておいたウェアに着替える。
今回初めて試してみる皮膚の保護クリームを足に塗ろうとするがムース状の泡が勢いよく出すぎてクリームだらけに…外は寒いけど走れば暖かくなるだろうと考え薄着で出かける。
コンビニでおにぎり2個を買って電車の中で食べながらポカリを飲む。
6時頃に川越に到着、いつもの道を歩き会場へ向かうと既にたくさんのランナーが準備をしていた。上着を脱ぐだけですぐに走れるスタイルだったので受付をしてトイレを済ませゆっくりと支度をする。
私は知り合いが多いほうではないけど、こういうコアなレースに出る人はそう多くはなく毎回同じ顔を合わせるので少し見知った人やSNSでつながっている人に挨拶をする。皆様これから200㎞ものロングランをするというのにリラックスされている。

スタート地点へ向かうランナー達とヒーロー達

スタート地点となる神社
◆スタート~
昨年と同じく開会式、早朝だからか音量を絞った拡声器で、主催者の島田さんが何かをおっしゃっているが聞き取れない。
スタート時刻の8時になりストップウォッチをスタートさせる。
知らないうちに始まっていたのんびりとしたレースに参加者一同なごやかなムードで走り始める。
昨年同様のコースなのだが序盤のコースは全く覚えていないので前の人についていこうと思っていた、今回のレース、理想は24時間切り、目標は26時間切り、最低PBを考えていたので序盤からキロ6分を切るくらいのペースで走る上位陣に付いていった。
午後に戻ってくることになる川越市街地を抜けると時折突風が吹きつける、川沿いに出たらえらいことになりそうだな・・・と考えながら進むと障害物の少ない田園地帯でものすごい風にあおられる。
前回1位のYさん、TJAR完走者のUさんの近くを走ることになり前からお話してみたかったので声をかけて少しお話しさせてもらえた。
私「川の道初めて出るんですけど、完走するコツってありますか?」
Yさん「諦めないことかな!」「あと休みすぎないこと」
Uさん「序盤で頑張りすぎないこと」
お二人とも物腰柔らかく人格者だということがよくわかる。
お二人のアドバイスの言葉を生かすために頑張りますm(__)m
予想通りその後川沿いの土手に出ると息をするのも苦しくなるほどの風が吹き付ける。
あとで聞いたら風速12m/s前後だったようで、上位のランナーたちは意に介さずキロ5分前後で走っていくが坂道を駆け上っているような負荷を感じる向かい風のなかで私がそんなペースで走ったら後半足がすぐに終わってしまうので早々に付いていくのを諦める。
サングラスを付けてきていたから視界は良好だったが風の抵抗を避けるために横を向いたりしながら30~40㎞続く強風の川沿いを抜けた。昨年も寄ったコンビニで今日最初のRedBullを買い残り100マイル余りのロードを頑張ろうと仕切り直しする。
近いペースで走るランナーKさんとお話ししながら進む、結局8人ほどのランナーと話しながら走った200㎞だったが、どのランナーもサブ3、サブ10ランナーで尚且つ200㎞超えるようなレースにいくつも出ている方ばかり。
◆小江戸後半~
Kさんは国家を守るお仕事のかた、見るからに強そうな身体をされていて無論サブ3ランナー。気さくに話してくれてキロ6くらいのペースを正確に刻んでゆく、川の道、萩往還の完走者でお仕事の話、筋トレの話など走ること以外にもお話をたくさん聞かせてもらった。
「川の道は痺れますよ」
の言葉が印象的、どうなってしまうのか今から楽しみだ。
長身の若者ランナーのNさんも同じくらいの位置で走っていて、前回大会の時は120㎞地点辺りでDNFしたそうだがこの1年鍛えに鍛えて6㎏減量。コースも熟知していて素晴らしいペースを刻んで走っていく、Nさんもフルマラソンは勿論サブ3ランナー、この小江戸大江戸を完走するために年末箱根駅伝コースを単独で往復めざしたそうで、200㎞を超えた地点で天候が荒れてきたために終了したらしいが、一人で200㎞走れる根性は本当に素晴らしい。
そんなすごいランナーたちと追い風に変わるはずの小江戸後半戦を走って川越を目指す、方向が変わったはずなのに木々に囲まれているせいなのか追い風が思ったほど吹かず、損した気分になりながら黙々と走った。
小江戸91㎞コースの選手も一緒になり、70㎞辺りから始まっている股関節と右足の痛みを堪えつつ小江戸川越の市街に戻ってくる、昨年よりおよそ1時間ほど早いペースで小江戸コースを戻ってきたのでまだ18時前で川越の街は人通りが賑やか。
街並みの美観を損ねないために建物の様式を統一され、電線などは地下に埋設されていてとても街並みが綺麗。観光客も多くにぎわっていた。
人通りを抜け、いつもの角を曲がり遊湯ランド駐車場へ、同じくらいでゴールした小江戸コースのみの参加者さんは4位ということだった。
カップラーメンとかりんとうを貰いしばしの休憩、本来なら晩御飯の時間なのでここではしっかりと食べる。
◆大江戸~
ザックに入れていた防寒のズボンと上着を着てここでゴールとなった小江戸コースの選手に握手をして「頑張ってきます!」と言って出ていく。小江戸の道中一緒だったNさん、Kさんは身支度を整えている最中だったので「ノロノロ行ってます~」と言い残して、コースマップを見ながら歩く。
ラーメンを食べている間に随分暗くなってしまいマップを見ることが難しい。新しく変更された大江戸序盤の道を自信なく歩いていると後ろから走ってくるNさんが見えた。コースを熟知しているので付いていかせてもらい、昨年と同じR254に出て一安心、次のコンビニで私がトイレによるところでお互いの完走を約束しつつ別れた。
コンビニではこの日2本目のRedBullを飲む、UTMFの時と同じく1週間以上にわたってカフェイン抜き生活をしてきたので、こういうカフェイン入りの飲料を飲むと眠気を感じることなく走れる。
暗さも手伝って前後に全くランナーが見えないR254を池袋方面にキロ7分ほどのペースで進む。
大江戸コーススタートしてから1時間ほど、前からランナーが来る。最近はジョギングする人が増えてるからなぁと思いつつ避けると、これから大江戸コースを走る予定でmixiでお友達のTさん、コースを逆走して応援ランしながらスタート地点を目指しているそうで、すごく元気を貰えた。
理化学研究所を過ぎるあたりで足の痛みからペースが落ちてしまうのを避けるために用意してきたロキソニンSを服用、効いてくるまでに1時間ほどかかるが飲んだことの安心感からか痛みがすぐに減ったように感じる。
和光市についた辺りで後ろから久しぶりにランナーに追いつかれる。ずっと一緒に来ていたKさんだった、まだまだ元気そうで信号待ちで言葉を交わした後、素晴らしいペースで走って行った。私は相変わらずマイペースのキロ7~8分この時点で24時間切れないのはほぼ確定。順位やタイムというより自分と戦うためのレースなので痛くてもタイムが悪くても走る。
お腹が空いてきたので成増の辺りのコンビニに寄って、梅のおにぎりとフライドチキンを買う。
このフライドチキンが大失敗で美味しく頂けたのだが油がきつくて胃がもたれ、その後の山手通りを過ぎて皇居まで吐き気を感じながら走ることになった。
山手通りを東中野~中野坂上~成願寺エイドと吐き気を催しながら走る間に後ろから2人のランナーが追いついてきた。一人は昨年私が「ゴールしましょう」と声をかけたSさんと、川崎から来られたランナー。
Sさんはスタート直前にも気づいて声をかけてくれて、ここでも「やっと追いついたー」と言ってまだまだ元気そう。因みにこのお二人ともフルではサブ3。
3人になってエイドまでの距離も1㎞ほどになったところで吐き気は収まらないが元気が出てきてペースを上げる。
成願寺前にはスタッフの方々が待っていてくれて、中にあるエイドまで案内してくれた。
暖かい室内に入ると中にはテーブルに肘をついたKさんがいた私の顔を見るなり
「撃沈中です」と力なく笑う。
「すぐに復活しますよ~」と私が言うと、いやーと笑いながら次へ向かう準備をしている。
走っても食べられる、起きていられる、という私の数少ない特技のうちの一つがフライドチキンによって崩れ去ったので、せっかくごちそうが置いてあるエイドなのにオレンジ4切れ、グレープフルーツ2切れトマト4切れ、とさっぱりしたものしか受け付けなかった。
前日に用意したガスター10を効いてくれることを祈りつつ1錠服用して立ち上がると、24時間走日本代表にもなったTさんがエイドに来るなり横にならせて欲しいという。
序盤の強風地帯で私より前を走っていたはずだったがどこでパスしたのか、とても辛そうに毛布に横になっていた。超人でも体調が万全でなければ何があるか分からないのがウルトラだけど、レース中に復活できるのもウルトラの面白いところ。
きっとまた追い抜かれるんだろうと思いながら成願寺エイドを後にして都内を巡るコースへと出た。
大江戸後半へ続く・・・